
ウィリアムズで最後にワールドタイトルを獲得したドライバーであるジャック・ビルヌーブは、苦戦を続ける元所属チームを称し、「死に体だ」と厳しい評価を下した。
ウィリアムズは現在、コンストラクターズ選手権最下位に位置し、最も近いライバルのザウバーにも12ポイントの差をつけられている。2014年と2015年には3位だったかつてのチャンピオンチームは、陥ったスランプから抜け出せず、たった3年で現在の位置まで転落してしまったことになる。
非常に率直な物言いで知られるビルヌーブは、2013年に実質的なチームの指揮権を得た副代表のクレア・ウィリアムズにその責任があると指摘した。
「あのチームはもう死に体だ」と彼は『Motorsport-Total.com』に述べた。「マネジメントが成り立っていない。あの当時(2013年)に選択肢はあったはずなんだけどね。彼女と彼のどっちを(トップに)選ぶか」
「彼らはジョナサン(ウィリアムズ/クレアの兄)ではなくクレアを選んだ。それが大間違いだった。今のチームのありさまを見れば明らかだろう」
ウィリアムズはシーズン初めにランス・ストロールとセルゲイ・シロトキンというグリッドで最も経験の浅いドライバーラインアップを選んだことで批判を浴びた。チームに資金をもたらす2人ではあるが、もっと経験豊富なドライバーを選ばなかったのは間違った判断だとビルヌーブは言う。
「ああいうチームはまずピラミッドの頂点を見なきゃだめだよ。チームの現状を認識することについて、彼らは完全に盲目になっている」
「失敗したってことを認めなきゃ。どうしたら彼らがそこから抜け出せるのか、僕には分からないな。見当もつかないよ。経験のないドライバー2人っていうのもマイナスだ。彼らのようなチームではね」
先週末のシルバーストーンでクレア副代表はチームの現状に"魂を砕かれる思い"だと表現したが、それでもこれは一時的なものだと主張している。
「今年は私たちにとって素晴らしい展開とはなっていません。ですが、これは一瞬のことに過ぎません」と彼女は述べた。「2014年と2015年は共に3位になり、2016年と2017年は共に5位でした。今が谷底なのだと考えるべきでしょう」
「どんなスポーツにいるどのチームも、そうした時期を経験するもの。私個人としては、チームの現状にひどい心痛を覚えます。私たちは皆、手を挙げてその責任を引き受けるでしょうし、とりわけ私自身の役割はとても大きなものです。私たちは自分たちを見直し、チームのために可能な限りベストな仕事をするよう心がけねばなりません。このチームはF1に居続けるべきチームなのですから。それが全てです」
「私たちがF1にいるのはモーターレースを愛しているからであり、チームがこのスポーツで生き残り、存在を示し、なおかつその中で自分たちのステータスを維持できるような世界をウィリアムズの中に作り上げなければならないのです。それが私にとって非常に重要な意味を持っています」
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