アメリカGP

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  • レディオ・ガガ - US GP

「エンジン停止、今すぐだ!」

M.S.
2016年10月25日
© Gasperotti/Sutton
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56周にわたってピー音が鳴り続けたオースティンから『ESPN』がセレクトした名言集をお届けしよう。

「押してもらえるかな?」
「エンジンを切ってくれ、すまない」

土曜フリー走行中にターン19のグラベルにはまってしまったパスカル・ウェーレインとそのレースエンジニアであるジョシュ・ペケットの会話は、ウェーレインがコースマーシャルにマシンを押してもらうことは可能か尋ねるところから始まった。

「もう10秒待ってよ。今、彼らがこっちに向かってると思うんだ」
「パスカル、エンジンを切らなければ。頼むから切ってくれ・・・温度の問題だ。エンジンを切ってくれ、お願いだ」

もう少し待てばグラベルから救出してもらえるとの希望を胸に、チームの指示に逆らおうとするウェーレイン。どれほど深く突っ込んでしまったかを考えれば、あまりに楽天的な考えだった。

「彼らが君を押すことはないよ、パスカル。エンジンを切るんだ・・・。もういい、パスカル、エンジンを切れ。エンジン停止、今すぐだ!」

何度繰り返してもエンジンを切らないウェーレインに業を煮やしたペケットが手荒いメッセージで通信を締めくくると、新人ドライバーはようやくそれに従った。

「またパンクしてるような気がする・・・」
「ああ、左リアだ・・・」
「くそっ!」

土曜フリー走行で立て続けにパンクチャーを喫したカルロス・サインツ(トロ・ロッソ)の反応は、困惑どころではなかった。

「OK、ロングゲームをやるぞ、ニコ・・・ハードプッシュだ」
「長い戦いならハードにプッシュしちゃダメでしょ」

ターン1でダニエル・リカルド(レッドブル)に先行されたのを受けて戦略変更の指示を受けた後、トニー・ロスの矛盾するアドバイスに疑問を抱くニコ・ロズベルグ(メルセデス)。

「後ろからひどいぶつかり方をされたんだけど。なんてバカなやつ。なんて(ピー音)バカなんだ!」

1周目、ターン11で見通しの甘い動きをしたダニール・クビアト(トロ・ロッソ)にぶつけられ、怒りを爆発させたのはフォース・インディアのセルジオ・ペレスだ。

「マックス、とにかくこのスティントを最後まで行けるようにするんだ」
「僕は4位で終わるためにここにいるんじゃないぞ・・・」

ロズベルグを追い回しているときにクールダウンするよう言われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のレース本能は逆に燃え上がってしまった。

© Goria/Sutton
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「OK、ジョリオン。今のところケビンより君の方が速いぞ・・・」
「ああ、ずっと分かってるさ!」

チームメイトであるケビン・マグヌッセンのギアボックスを後ろから見つめ続けてうんざりしていたジョリオン・パーマーの苛立ちは、ルノーから自分の方が速いと連絡を受けたことでさらに募った。レース後、パーマーはチームオーダーが発令されなかったことに不満をこぼしている。

「で、彼はフリーストップってわけね・・・そいつは(ピー音)パーフェクトなことで」

レッドブルのダニエル・リカルドは相棒のフェルスタッペンがストップしたことによって発令されたバーチャルセーフティカーのタイミングの悪さを呪った。これで2位争いの相手であるロズベルグには余裕が生まれるも・・・。

「ロズベルグのタイムはずっと知らせてね。あの(ピー音)に追いつきたいんだ」

あきらめる気のないリカルドは"豊かな"語彙(ごい)でチャンピオンシップリーダーのことを表現した。

「イーハー!」

ラスト2周でサインツから5番手を奪い、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の内なるテキサス魂が揺さぶられたようだ。

「やったじゃないか! なんてドライブだ。本当によくやった。素晴らしい結果だよ、ルイス。上出来だ」

7月末以来の勝利をつかんだルイス・ハミルトン(メルセデス)に手放しの賛辞を送ったピーター・ボニントンのセリフで今回を締めくくろう。

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