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ハミルトンが勝利で3度目の戴冠を飾る!

M.S.
2015年10月26日
© Sutton Images
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ヘルマン・ティルケが手がけた反時計回りのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで、日本時間26日(月)早朝4時から2015年FIA F1世界選手権第16戦US GP決勝が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが3度目の戴冠を決めた。

オースティンは週末を通して雨の影響を受けており、土曜日に実施予定だった予選は決勝日の朝に順延された。その予選もやはり雨に見舞われ、天候悪化によりQ3が中止されたため、Q2のタイムを元にメルセデスのニコ・ロズベルグがポールポジションを獲得し、チームメイトのハミルトンが2番手につけた。

フェラーリのセバスチャン・ベッテル(予選5番手)とキミ・ライコネン(同8番手)はアップデートを施した5基目のパワーユニットを投入して10グリッド降格処分に。また、ウィリアムズのバルテリ・ボッタス(同12番手)が予選後にギアボックスを交換して5グリッド降格され、3者のペナルティ適用後のグリッドはベッテルが13番、ボッタスが16番、ライコネンが18番となる。

マノー・マルシャのウィル・スティーブンス(予選19番手)もエンジン交換で20グリッド降格のペナルティが科されるも、Q1でクラッシュしたトロ・ロッソのカルロス・サインツがトップから107%のタイムをマークしていないため、そのまま19番グリッドについた。

決勝レースは1周5.513kmのサーキットを56周して争われる。レーススタート前になってようやくサーキット上空に晴れ間が覗き、気温17度、路面温度19度、湿度90%のウエットコンディションでフォーメーションラップが始まった。

ドライタイヤはピレリのミディアムコンパウンドとソフトコンパウンドが持ち込まれたものの、ここまでの日程で出番はなく、路面がまだ濡れているために第1スティントのタイヤとしては全員がインターミディエイトタイヤを選んでいた。ただし、コースの一部はかなりドライになっており、トリッキーなコンディションだった。

シグナルが消えてレースがスタートすると、ハミルトンがロズベルグに並びかけた。2人はターン1でサイド・バイ・サイドになり、軽い接触の末アウト側にいたロズベルグがコース外に押し出されてポジションを落とした。

中団以降では7番手スタートのフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)がハーフスピンを喫した影響で数台が巻き添えになり、9番手スタートのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)もその餌食に。アロンソはロマン・グロージャン(ロータス)、ボッタスらと共に1周目の終わりにピットへ入った。

マノー・マルシャの2台もピットインし、母国レースに挑むアレキサンダー・ロッシが再びバトルに加わった一方、スティーブンスは早々にレースを終了。また、2周目に入ったところでザウバーコンビが同士討ちを演じ、マーカス・エリクソンが12番手にとどまったのに対してフェリペ・ナッサーは18番手に落ちてしまった。

2列目スタートのレッドブル勢は好位置をキープし、フェラーリデュオは隊列を駆け上がる。序盤のトップ10はハミルトン、ダニール・クビアト(レッドブル)、ダニエル・リカルド(同)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、ベッテル、マックス・フェルスタッペン(トロ・ロッソ)、ライコネン、カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)というメンバーだった。

クビアトがハミルトンの1秒以内のところでオーバーテイクのチャンスを伺うも、コース上にデブリが落ちているため6周目にバーチャルセーフティカーが導入された。8周目のレース再開と同時に前を狙おうとしたクビアトだが、猛攻をかけてきた4番手ロズベルグにチームメイトのリカルドともどもパスされ、2番手を奪われてしまう。なお、バーチャルセーフティカーの期間中にボッタスがリタイアを選んだ。

クビアトはロズベルグからポジションを取り戻そうとしたものの、勢い余ってわずかにコースオフ。代わって前に出たリカルドが13周目にロズベルグを追い抜いた後も、ハミルトン、リカルド、ロズベルグ、クビアトの並びで4名の接近戦がしばし続いた。この頃、グロージャンがマシンをガレージに収めてこのレース3人目のリタイアとなっている。

16周目、ハミルトンがついにリカルドの先行を許し、今度はチームメイトから迫られる形になった。ロズベルグは競り合いの末18周目にハミルトンを仕留め、クビアトからもプレッシャーを受けたハミルトンはチームからピットへ呼び戻された。

ハミルトンがドライのソフトタイヤに交換したのに続き、リカルド、ロズベルグ、クビアトも次々とスリックタイヤに変更する。その以前にもすでに数名のドライバーがソフトタイヤに履き替えていた。

第2スティントに入って上位はリカルド、ロズベルグ、クビアト、ハミルトンというオーダー。路面がドライになってレッドブルのペースが伸び悩み、ロズベルグがリカルドを抑えてトップに立った他、クビアトがベッテルに4番手を譲っている。

ベッテルの僚友ライコネンは20周目のタイヤ交換直後にウオールに突っ込むも、ステアリング操作を繰り返して何とか抜け出し、ピットへ戻って新しいタイヤに履き替えた。

レースが中盤を迎えるとサバイバルの傾向が強まり、マッサが24周目にピットでリタイアしたのに続き、27周目には奮闘むなしくライコネンもガレージでマシンを降りる。さらにエリクソンがコース上でストップしたため、セーフティカーが出動した。

この機にロズベルグ、ハミルトン、リカルド、クビアト以外のドライバーが2回目以降のタイヤ交換を済ませ、5番手以降はベッテル、フェルスタッペン、ヒュルケンベルグ、ペレス、バトン、サインツがポイント圏内に並んだ。ベッテル、ヒュルケンベルグ、ペレス、サインツがミディアムを選んでいた。

周回遅れのマシンが隊列の後方に戻るのを待って33周目にレースが再開され、ベッテルがクビアトをかわした。さらに3番手を狙ったベッテルだが、しばしリカルドの防戦に遭い、完全にオーバーテイクを成功させたのは次の周回だった。クビアトがミスして7番手に下がり、バトンとアロンソが9番手と10番手に上がっている。

36周目、リカルドとヒュルケンベルグが接触し、リカルドは6番手で走り続けたものの、フロントウイングにダメージを負ったヒュルケンベルグはコース脇にマシンを止めた。ヒュルケンベルグのチームメイトであるペレスがバトンに抜かれたところでバーチャルセーフティカーが発令され、先頭のロズベルグやクビアト、リカルドが2度目のタイヤ交換を実施した。ヒュルケンベルグとリカルドのインシデントについてはレース後の審議対象になっている。

40周目にレースがリスタートした際の序列はハミルトン、ベッテル、フェルスタッペン、ロズベルグ、バトン、ペレス、アロンソ、サインツ、マルドナド、クビアトだった。アロンソがペレスを料理し、ロズベルグがフェルスタッペンを抜いて3番手に上がっている。ラップリーダーのハミルトンは1回しかピットインしていない状態だった。

新品のソフトタイヤで快走するロズベルグはベッテルをパスして2番手に。その直後、10番手を走っていたクビアトがクラッシュし、2度目のセーフティカー登場となった。このタイミングでハミルトンがタイヤ交換に向かったのに加え、ベッテル、サインツ、マルドナドが3度目のピットストップを実施。1周後にバトンがソフトからソフトへつないだ。

このときポイント圏内を走っていたのはロズベルグ、ハミルトン、フェルスタッペン、ベッテル、アロンソ、ペレス、リカルド、バトン、マルドナド、サインツ。46周目の終わりにセーフティカーが戻り、12台がチェッカーフラッグ目指して戦いを再開した。

ハミルトンの優勝を阻止しなければタイトル争いから脱落するロズベルグだが、48周目に痛恨のミスを犯してオーバーランし、ハミルトンを前に行かせてしまう。後方では交換したばかりのソフトタイヤを生かして6番手に上がったバトンの後ろで接戦が繰り広げられ、タイヤの古いアロンソは何とか10番手をキープしていた。

ハミルトンは確実にロズベルグとの差を開き、1周毎に3度目の選手権優勝へ近づいていく。2位フィニッシュでハミルトンの戴冠を止められるベッテルは懸命なプッシュでロズベルグに肉薄するも、パスすることは叶わなかった。

2015年のドライバーズタイトルはオースティンでトップチェッカーを受けたハミルトンの手に。偉業と遂げたハミルトンは涙あふれるままにコックピットからチームへ感謝の言葉を送った。

2位ロズベルグと3位ベッテル以降はフェルスタッペン、ペレス、サインツ、バトン、マルドナド、ナッサー、リカルドのオーダーで決着。アロンソはレース終了間際に11位に後退した。アメリカ出身のロッシが12位完走を遂げ、リタイアは8名に上った。

次戦は連戦で行われるシーズン第17戦メキシコGP。久々にカレンダーに復帰したアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで日本時間31日(土)深夜1時に初回のフリー走行がスタートする予定だ。次戦もお楽しみに!

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