Toro Rosso

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© Charles Coates/Getty Images
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ブラジルGPでピエール・ガスリーがチームメイトのブレンドン・ハートレーを前に出せというトロ・ロッソの要請を拒否したのは、自分たちがポイントを争う立場ではなかったからだという。

レース終盤、異なる戦略と遅いピットストップで新しいタイヤを履いていたハートレーが11番手のガスリーに接近した。ハートレーのすぐ後ろにはルノー・スポールF1チームのカルロス・サインツが迫っており、ラスト10周の間ハートレーは繰り返し、危険地帯を抜け出せるようにポジションを入れ替えてほしいとチームに頼んでいる。

それでもどかないガスリーにハートレーが次第にヒートアップしていく様子が無線にもはっきりと表れており、ついには、「彼は僕を行かせる気あるの? ねえ、一体どうなってんのさ?」とまくし立てている。

エンジニアがハートレーにもっと近づくよう伝えると、彼は即座に言い返した。「だ・か・ら、もうケツが目の前なんだって!」

その間、トロ・ロッソのもう一方の無線ではガスリーが、「別に勝利を争ってるわけじゃないじゃんか!」と激しく抵抗していた。

最終的にハートレーはガスリーをパスしたが、それが実力によるものだったのか、ガスリーが渋々譲ったのかは言い分が分かれている。ハートレーは11位でフィニッシュし、ガスリーはサインツに抜かれて13位だった。

トロ・ロッソの命令におとなしく従わなかった理由について、ガスリーは次のように述べた。「結果を見れば僕らは13位フィニッシュだ」

「あと2周ってところでそうするしかなくなっちゃったんだよ。燃料が切れかけていて、レースの最後には全然残っていない状態だった。ラスト2周はクルージングしていただけ」

「ポジションが欲しけりゃレースをすべきだと僕は思う。加えて彼は新しいスーパーソフトタイヤで、僕は終わりかけのミディアム(タイヤ)だったんだ。だから、そんなに彼の方が速いんならオーバーテイクすればいいってチームに言ったよ。なのにどういうわけか知らないけど、彼は10周もモタモタしていたんだ。その後、僕は燃料が完全に危機的状況になってしまったから、あと2周ってとこで従った」

来季昇格を控えた身である彼のこの態度をレッドブルのヘルムート・マルコが見たらどう思うだろうかと聞かれ、ガスリーは述べた。「こういうことが起こるのは初めてじゃないだろう。それに、トップ10で走っていたんなら対応は変わる。得るべきものがあるんだからね」

「今日は何も得るものがなかった。11位、12位、13位でしかないんだから。結局のところ僕はレーシングドライバーだ。レースをするためにここにいて、それが僕の望みだし、僕の好きなことなんだ。それがモータースポーツに対する僕の認識。そうあるべきだと考えている・・・それが僕なんだ。僕はレーシングドライバーで、レースをするためにいるんだから、誰かをパスさせるためにいるんじゃない。特にこういう状況ではね」

ハートレーはレース後のメディアセッションであまり多くを語らなかったが、それでも自分は2018年の他のレースで喜んでチームプレーヤーに徹してきたと強調した。

「僕は先に行かせなさいと言われた時はそうしたし、それによって自分のレースを調整したよ」とハートレーは述べた。「レースをしろって言われれば喜んでそうするし、そうじゃない場合は・・・」

「まあとにかく、僕は自分のレースに満足だし、正攻法でオーバーテイクしてみせた。ポイントを取れなかったのだけは悔しいけど」

ガスリーをもっと早くにパスできていたらポイントを取れたと思うかと聞かれると、彼は言葉を濁した。「うーん、そうだね。誰かがリタイアするチャンスはいつだってあるよね」

ハートレーの来季がどうなるのかはいまだ分かっていない。トロ・ロッソはダニエル・リカルドの復帰については発表したものの、そのチームメイトがハートレーになるのかどうかは明らかにしていない。

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