シンガポールGP

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「つまり僕にクラッシュしろってこと?」

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2018年9月19日
© Lars Baron/Getty Images
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セバスチャン・ベッテルのチャンピオンシップが悪い方に傾き、ブルーフラッグ関連で多くのドライバーが激怒したシンガポールGPで飛び交った無線メッセージをまとめた。

「ルイス、トトだ。今のは私がここで今までに見た中で最も壮大なラップだったよ」
メルセデス・ベンツ・モータースポーツ責任者のクリスチャン・トト・ウォルフが珍しく自ら無線に登場し、ポールポジションを獲得したルイス・ハミルトンに祝福のメッセージを贈った。

「セルジオにひどくぶつけられた。もうボロボロだよ」
フォース・インディアのチームメイト、セルジオ・ペレスとの接触により、エステバン・オコンはひっそりとレースから姿を消した。

「みんなごめん。スペースがなかったんだ。ていうか、見えてさえいなかったよ。ぶつかったのは感じたけど」
こちらはインシデントについてのペレスの見解。

「タイヤは全然問題ないよ」
第1スティントでタイヤの状態が良好だとハミルトンは報告した。

「ハミルトンはこのタイヤに問題を・・・訴えている。本人はそう報告しているんだが・・・」
「信じないね」

・・・そしてなぜか無線を聞き間違えるフェラーリ。しかし、メルセデスのリアで最前列から様子を観察していたベッテルに即座に否定された。

「これはもうノーチャンスだ。またも遅すぎたよ・・・このタイヤは最後まで持たない・・・他にタイトな人や手遅れになる前に誰か情報を知っておくべき人はいる?」
目の前でレース(とチャンピオンシップ)が崩れ去るのを見ながら、自身に与えられた戦略のロジックに疑問を投げ掛けるベッテルだった。

© Charles Coates/Getty Images
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「チャーリーは彼に対し、何も行動しないの? そう? つまり僕にクラッシュしろってこと?」
コース上でセルゲイ・シロトキンをパスしながら彼に突っ込む数周前、ペレスは無線でウィリアムズドライバーへの不満を伝えていた。FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングはペレスの行動をスチュワードに報告。逆にペレス自身がドライブスルーペナルティを科されてしまった。

「この人たち一体何してんの?」
「ああ、気をつけて、マックス。彼らはレースをしている」

ポジション争いをするバックマーカーのロマン・グロージャンとシロトキンのおかげでフェルスタッペンはハミルトンに接近できた。自分にチャンスが舞い込むかもしれないシーンだったにもかからわず、周回遅れの反応にはフェルスタッペン自身、戸惑いを隠せなかった。

「ブレーキの警告は無視してくれ。ブレーキの警告はひとまず無視だ」
言うは易く行うは難し! レース半ば、キミ・ライコネンのブレーキに何も問題はないとフェラーリは主張した。

「こんなこと許されていいはずがない! 優先されるべきはリードラップのドライバーであって、ブルーフラッグを振られる側じゃないだろう。もう10秒も失っているよ」
ルノー・スポールF1チームのニコ・ヒュルケンベルグに追いついたものの、後続を先に行かせるよう指示するブルーフラッグを誘発するタイム差まで近づけず、珍しく激高したバルテリ・ボッタス。ボッタスはこれで表彰台の最後の一角を賭けてベッテルに挑戦するチャンスを失ったといえる。

「参考までに伝えておくけど、あのフラッグ、見えないよ」
夜間にレーシングスピードで走行中のブルーフラッグは視認しにくとハミルトンは情報提供した。

「マーシャルたちは面白がってブルーフラッグを振ってるとか何かなの?」
「ああ、そうかもしれないね、シャルル。今は無視しなさい。無視だ」

ブルーフラッグが見えにくいと訴えるドライバーがいる一方で、ザウバーのシャルル・ルクレールの視界にはあまりに多くブルーフラッグが入ってきていたようだ。彼は見事9位フィニッシュを飾っている。

© Clive Mason/Getty Images
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「素晴らしい仕事だったよ、ボノ。みんなも最高だった。ファクトリーのみんなも、なんて週末だろう! これからもプッシュ、プッシュだ! 僕らはやったよ、こんなことができるなんて、すごいじゃないか! 本当にありがとう!」
レースエンジニアのピーター・ボニントンとメルセデスチーム全体に感謝をささげるハミルトン。この勝利によって彼はチャンピオンシップ争いでかなり有利な地位を手に入れた。

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