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特集:セバスチャン・ベッテル独占インタビュー

Laurence Edmondson / Jim 2011年6月18日

カナダGPを2位で終えた翌13日(月)、忙しいスケジュールの合間を縫ってセバスチャン・ベッテルが『ESPNF1』のインタビューに応じてくれました。

カナダGPを2位でフィニッシュしたベッテル © Getty Images
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Q: 優勝は逃しましたが、ドライバーズ選手権のリードを広げることには成功しました。それについては満足されていらっしゃるでしょうね?

セバスチャン・ベッテル: もちろん、最初はゴールしたときの気持ちがある。特に優勝目前だったからガッカリしたけど、全体的には重要なステップだったし、難しいレースを2位で終えられたからいいレースだった。ミスを犯すのは簡単だったし、戦略やタイヤとかいろいろと間違いやすかったから、ずっと冷静さを保てたと思うし、最後の半周以外はずっとリードすることができたからね。全体的には本当に重要なステップだったと思っている。

Q: 今回のレースではレース終盤にマクラーレンがとても速かったということが分かりましたが、それはコンディションの影響からだと思われますか、それともレーストリムではあなた方よりも彼らの方が速かったということでしょうか?

ベッテル: もちろんコンディションは特殊だったから、ポイントはいくつかあるんだけど・・・。彼らがとても速いことは分かっていたこと。でも、コースレイアウトが自分たちに合っているわけじゃないから(カナダが)難しいレースになるだろうと思って週末に臨んでいた。それでも全体的な結果には満足できると思う。ジェンソン(バトン)とマクラーレンは終盤、本当にコンペティティブだった。僕が(ポジションを)死守することはできただろうとも思うけど、彼らが終盤の数ラップで本当に速かったことは疑いようがない。

Q: 終盤にかけて、あなたらしくないミスがありましたが、今後のレースで同じような状況になった場合、アプローチを変えられるつもりはありますか?

ベッテル: ないよ、まったく。レース後にも言ったけど、僕はミスを犯して、それ自体は何の問題もない。あの状態だと、僕が前を走り続けるためには必死にプッシュしなきゃいけなかったし、バックストレートに向けてギャップをキープしようと本当に必死だったんだ。DRSゾーンでジェンソンに近づかれたら、簡単にオーバーテイクされちゃうし、問題が何もなくても抜かれていたはず。わずかなギャップを維持するために激しくプッシュする必要があった。ブレーキング時にちょっとだけリアをロックさせてしまったから、そういう時はマシンの速度を上げないといけないし、普通のドライコンディションだとなんてことはないはずなんだ。ほんの少しだけタイムを失う、それだけのこと。でも、ああいう状況だと、少しでもワイドに膨らんでウエット路面に乗ってしまうと、そこから立て直すチャンスはまったくない。

Q: カナダでは2カ所のDRSゾーンがありました。バレンシアでも同様になる予定です。今回の週末で経験されて、それはいいことだと思われますか、それともオーバーテイクが簡単になり過ぎると思われますか?

ベッテル: 結局、(DRS)ゾーンをどれだけ大きくするかは慎重にならなきゃいけない。カナダで僕がそうだと思ったように、オーバーテイクが簡単になってしまうから。(前車の)真後ろにいた場合、ウイングを開けてしまえば前のドライバーは防御の術がない。それは理想的じゃないよね。でも、僕たちはそれを使っているし、新しいシステムだ。まだシーズン序盤の段階で、誰もが学んでいる状況。バレンシアはレイアウトが異なるし、ある意味でもう少し難しくなるだろうと思う。まだマップを見ていなくて、どこにゾーンを設定するとか、そういうのを知らないんだ。

レース終盤、ファイナルラップでバトンにポジションを奪われたベッテル © Sutton Images
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Q: プラス面を見ると、カナダでもポールポジションを獲得されています。あなたは今年のその状況をどのように考えていらっしゃるのでしょうか? というのも、レッドブルは1周の速さにおいて他車よりもかなり前を行っているようですし、誰もがそのトリックは何なのかと探っています。

ベッテル: 秘密もトリックもないと思うよ。毎回、僕たちは予選で可能な限り物事を最適化できるように努力しているし、タイヤの力を最大限に生かすこと、それが速いラップにつながっているんだと思う。これまでのところは自分たちが本当にうまくやっているんだと思っている。だから、レーストリムで必然的に自分たちが遅いとは思わないけど、今年はKERSやいろんな問題が時々起こる。全体的にはどんなコンディションだろうと本当にかなり強力なパッケージだと思っている。それから昨日はウエットでも僕たちがとても速いことがはっきりしたはずだ。ウエットでは彼ら(ライバル)にチャンスが開けるだろうと言う人がいたけど、結果的に僕たちにチャンスがめぐってきたように思う。リスタートのたびに引き離せたしね。でもセーフティカーが導入されることで彼らは追いつくチャンスを得た。だから、もちろんリードしていてギャップを築いているときは何の役にも立たないけれど、まあ、そういうものだから。

Q: これからレッドブルはどこに焦点をあてていかれるのでしょう? ロングスティントでのタイヤの使い方など、レーストリムの作業に力を注がれるのでしょうか?

ベッテル: すべてのレースが別物だ。特に今年はタイヤがそう。レース後に異なる画を見るのが常になっている。もちろん、今年のレースを振り返ると、自分たちの予想通りに運ばなかったレースがいくつかある。でも、僕たちは2、3のことに取り組んでいて、今後はもっとうまくやれると考えている。何の秘密もない。あなたが言うように、タイヤにも取り組んでいる。確かにレースではいろんなことに対応しなきゃいけない。スタートはとても重い状態だからマシンやタイヤにかかる負荷も変わってくる。結局のところ、僕たちには本当に速いパッケージがあると思うから、どんなコンディションだろうと、レースのどの段階だろうと、それを確実に生かせるようにするだけだ。

Q: RB7の弱点のひとつはKERSだと判明しています。カナダで機能したりしなかったりしたことは知っていますが、現時点でどれだけの懸念がありますか?

ベッテル: もちろん現時点では僕たちの弱点だと思っている。マシンの他の何よりも問題を引き起こしているからね。確かに一生懸命取り組んでいるけど、自分たちが抱えている問題の多さを考えると何の自慢にもならないね。もちろん(使えれば)いろんなところで役に立っただろうし、もっと速く走れただろうと思う。レースでは特に。でもそうはならなかったから、僕に言えるのはどんなときも故障することなく機能させられるように、一生懸命作業を続けて、信頼性を上げるようにしなきゃいけないってことだけ。

自分たちが抱えている問題の多さを考えると何の自慢にもならない。

Q: 一般的に、マクラーレンやフェラーリなどのライバルを抑え続けるために、マシン開発に取り組んでいくポテンシャルはまだかなりあると思われますか?

ベッテル: 今までのチャンピオンシップを見てもらえれば接戦だということは分かるはず。皆は当然追いつこうと必死だし、レースに勝とうとしている。僕たちは僕たちで確実にマシンを改善し続けないといけない。開発の余地については、改善できるものは常にあると思っているし、数週間前にはできると思っていなかったことが数週間後にはできるようになっている可能性もある。日々、一歩一歩、新しいことを見つけていく。ファクトリーではいろんな部分で良くなるようにと皆ががんばってくれている。空力だけじゃない。メカニカル面でもそう。それにコースにはたくさんの新パーツを持ち込んでいるから、それらが機能し、マシンをより速くできるように願うだけだ。

Q: この先、イギリスGPではオフスロットル時のブロウンディフューザーが禁じられる予定です。ルノーエンジンを積むマシンがかなりそれに投資していると聞きましたが、とりわけレッドブルには大きな影響があるのでしょうか?

ベッテル: もしそうなれば皆が打撃を受けると思うよ。僕たちのマシンコンセプトを考えると、そうなったとしても困ることはないと思っている。もっと失うものが多い人がいる。例えばルノーやメルセデスGPは完全にそのテクニックに依存しているからね。誰にでも影響はあると思うし、パフォーマンス面でそれに頼っている人はもちろんそうだ。それがあることで速く走れているけれど、禁止されれば遅くなるだろう。でも、他の人たちに比べると僕たちに不利があるということはないと思う。

Q: 理論上、オフスロットル時にかなりのダウンフォースを失うことになりますが、ドライバーの観点からそこにはどんな意味があるのでしょうか?

ベッテル: コーナーへの進入では特にそうだけど、コーナーを回るときも、オフスロットルモードにおいては出すスピードを変えることになる。(オフスロットルのブロウンディフューザーが導入される以前の)昨年は皆が(ブロウンディフューザーのない)マシンをドライブすることに慣れていたと思うし、レースではいずれにしても物事の変化に早急に対応しなきゃいけない。タイヤについてはグリップレベルが変わるだろうから、全体としてはそれほど多くのロスはないと思う。もちろん、遅くはなるだろう。皆のペースが遅くなるだろうけど、180度ドライブの仕方を変えなきゃいけないわけじゃない。

「チームは共に学び、集団として成長している」と語るベッテル © Getty Images
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Q: 今シーズンは本当に印象的なパフォーマンスを披露されていますが、今年になってさらにチームで落ち着きを得ていらっしゃるのでしょうか?

ベッテル: アプローチに関してはまったく同じ。一番違うのは、今年はそれほど大きな問題がないってこと。特に信頼性の面でね。結局のところ、皆で一緒にたくさんのことを学んできたし、だからこそ今年の僕たちが大きく違うように見えるのかもしれない。さっきも言ったけど、僕たちには強力なパッケージがある。チームは共に学び、集団として成長している。結局はそれが差を生むんだと思うけど、まだ先は長い。すでに何度もいろんなことがあっという間に変化してしまうのを見てきたはずだ。必要なことは分かっている。だからといって、必要となる小さなステップを踏むことを忘れていいわけじゃない。

Q: あなたを追いかけるドライバーの中で、どなたを一番警戒されていますか?

ベッテル: 現時点ではマクラーレンドライバーとフェラーリ勢に気をつける必要がある。メルセデスGPはちょっとそれより後ろみたいだけど、昨年そうだったように、状況は一瞬で変わってしまう。結局、すべてのレースが重要だし、勝てないかもしれないレースは特に大事になってくる。でも、5位や4位、3位でも入賞できればポイントを獲得して引き離せるかもしれない。

Q: カナダGP週末にルイス・ハミルトンがクリスチャン・ホーナーと会っていたと報じられていますが、もし彼がレッドブルに移籍するとして、あなたのお気持ちはいかがですか?

ベッテル: 僕が決めることじゃないよ。僕はドライバーとサインしないから。クリスチャン(ホーナー)に聞くべきことだね。だってほら、シーズンのこの時期はコース外であまり多くの話題がないから、人はいろんなことを話し始める。僕たちの仕事はレースに集中して、それ以外のことに力を費やさないようにすることさ。

Q: バレンシアに向けて、昨年優勝されたレースですが、今年のあなたの強さが発揮されると思いますか?

ベッテル: どうだろうね。バレンシアは僕たちにとっていいコースだと思うし、昨年はあそこで本当に強力なレースを戦えた。もちろん、今年も同じことをやれるかどうかと言えばかなり難しいけど、それが目標。僕たちのパッケージはとてもうまく機能するだろうけど、自分たちにとっては難しいレースになると予想するサーキットのひとつでもある。それがカナダの週末でも証明された。どうなるかは分からないけど、どこでも機能する強いマシンはある。だからといって、僕たちが必然的に優勝候補筆頭になるとは思っていない。また接戦になるはずだ。いいチャンスはあるだろうから、それを生かせるように集中しなきゃね。

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Laurence Edmondson is an assistant editor on ESPNF1

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Laurence Edmondson is deputy editor of ESPNF1 Laurence Edmondson grew up on a Sunday afternoon diet of Ayrton Senna and Nigel Mansell and first stepped in the paddock as a Bridgestone competition finalist in 2005. He worked for ITV-F1 after graduating from university and has been ESPNF1's deputy editor since 2010