
スペインGPで"大規模"アップグレードを用意しているというレッドブルはそこでの"大きな前進"を予想している。
空力重視にシフトするF1の新ルールによって、今年はタイトルコンテンダーに返り咲くかと思われたレッドブルだったが、その期待は裏切られてしまった。今の彼らは3番手というポジションであり、チャンピオンシップリーダのフェラーリとは55ポイントの差があるが、バーレーンGPではトップとの差を縮めつつある様子もうかがえた。
一因にはルノーが抱えていたMGU-Kの初期トラブルもあるだろうが、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコはチームのシャシーにも問題があると述べている。バルセロナでは最新のRB13が登場することになるという。
「われわれには2つの問題がある。ルノーには若干の信頼性トラブルがあり、それが開発の遅れにつながった。また、われわれも本来提供するべき優れたシャシーを用意できなかった」とマルコはF1公式サイトに語った。「だがわれわれは欠点を補うために日夜仕事を続けている。バルセロナでは部分的に大きな変化を予定しており、そこで大きな前進が見られると楽観視している。ドライバーにとって最大の美徳は忍耐ということもあるんだよ!」
予定されているアップグレードは"大規模"なものなのかと問うと、彼は"そうだ"と答えた。「シャシーはバルセロナで"刷新"されるし、ルノーもモントリオールに向けてある計画を立てている」
バーレーンでレッドブルはダニエル・リカルドがキミ・ライコネンより上の4番グリッドを獲得し、今年初めて予選でフェラーリの1台を上回ってみせた。マックス・フェルスタッペンともどもレースではチャレンジができる位置につけていたが、フェルスタッペンはブレーキトラブルでリタイアを喫し、リカルドは中間スティントでタイヤに苦しんだ。
レッドブルがギャップを縮めつつあることにマルコは自信を示し、ここまでの流れを見れば、開幕戦以降のRB13が急激に改善しているのとは明らかだと主張する。
「われわれのペースを順に正しく見ていこう。オーストラリアでは1.8秒遅れていた。中国ではそれが1.3秒になり、バーレーンでは0.9秒ほどに収まっている。ギャップは着実に縮まっているよ――もちろん、まだ不十分ではあるけれどね」
「マシンの純粋なスピードが発揮される予選を見ると、メルセデスは予選モードを持っているし、フェラーリについても同じことがいえる――それが彼らの大きな強みになっている。彼らとのギャップをコンスタントに縮めているということは、われわれの行く先が有望だということだよ。それに、予選でポイントはもらえないのだから、レースの方が強いというのはいいことだ。マックスのようにブレーキトラブルで止まってしまうようなことがない限りはね」
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