モナコGP

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ピット戦略でベッテルが逆転勝利!

Jim
2017年5月28日
© Mark Sutton/Sutton Images
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清々しい青空が広がるモンテカルロの海を背景にした市街地コースで28日(日)、2017年FIA F1世界選手権第6戦モナコGP決勝が開催され、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが逆転勝利を飾った。

ピレリは今年もモナコにソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトのドライタイヤ3種類を持ち込んでおり、各ドライバーは週末を通して供給される13セットのうち10セットのタイヤを自由に選択しているが、レース用タイヤとしてソフトまたはスーパーソフトの1セットを使用することが義務付けられている。

土曜日に行われた予選は100分の数秒を争う大混戦となり、集中力を切らさず最速ラップをたたき出したフェラーリのキミ・ライコネンが9年ぶりのポールポジションを獲得。ライコネンに0.043秒届かなかった相棒のベッテルがフロントローに並び、トップに0.045秒差だったメルセデスのバルテリ・ボッタスが3番グリッドに着いた。

今シーズン初めて2台揃って予選トップ10入りを決めたマクラーレンはストフェル・バンドールン(予選10番手)が前戦のペナルティとして3グリッド降格となり、インディ500に出場するフェルナンド・アロンソの代打として一度限りのコックピット復帰を果たしたジェンソン・バトン(予選9番手)はターボチャージャーとMGU-Hの交換により合計15グリッド降格処分を受けている。スタート位置はバンドールンが12番手、バトンは最後尾20番手に並ぶ予定だったが、セットアップを変更してピットレーンからのスタートとなった。

また、ザウバーのマーカス・エリクソンがギアボックス交換により5グリッド降格処分を受けたが、予選20番手だったため、スタート位置はバトンのペナルティを踏まえても19番手で変わらない。

モナコの市街地をめぐるコースの1周は3.337km、レースは78周で争われた。今年のモンテカルロは週末を通して快晴に恵まれ、好天の下、気温26度、路面温度52度、湿度46%のドライコンディションでスタート時刻を迎える。

シグナル消灯と同時に全車が無事に発進。第1コーナーをライコネンが先頭で通過し、ピットスタートのバトンもすぐに隊列に追いついた。オープニングラップを終えてザウバーのパスカル・ウェーレインとバトンがピットインし、タイヤを交換。スーパーソフトでスタートしたウェーレインは新品のウルトラソフトに、予選トップ10入りしたバトンはQ2で使用したウルトラソフトから新品のスーパーソフトに履き替えている。

フェラーリ勢が好ペースを刻む中、ボッタスが少しずつ先頭の2台から遅れ始めるが、後続のレッドブル勢よりもラップタイムは良かったため、タイヤをケアしながらライバルに遅れぬようマシンパフォーマンスの引き出しに懸命だ。

先頭集団が16周目に入る頃、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグをギアボックストラブルが襲う。白煙を上げながら走行するヒュルケンベルグに対し、チームは停車を指示。ポルティエのエスケープゾーンにマシンを運んでレースを終えた。

26周目になると先頭のライコネンが最後尾のバトンに追いつき、バックマーカーの対処をする間にベッテルやボッタス、レッドブル勢に接近を許したが、2台を周回遅れにした後はペースを取り戻している。

上位勢で最初に動いたのはレッドブル。メルセデスとボッタスの動きを見ながら、33周目にマックス・フェルスタッペンのピットストップを完了した。その1周後にはボッタスが同様にタイヤ交換を済ませ、ラップリーダーのライコネンが35周目にスーパーソフトタイヤに履き替えている。

暫定トップに立ったベッテルと2番手に上がったリカルドが猛チャージをかけ、先にピットインしたリカルドはフェルスタッペンに加えてボッタスまでをも上回り、3番手の位置でコース復帰。さらにステイアウトを続けたベッテルはファステストラップを連発して39周目の最後にタイヤ交換を完了した。ベッテルがピットレーンを出たタイミングでまだライコネンはホームストレートに達したばかりで、第2スティントのラップリーダーの座はベッテルが奪っている。

第1スティントを最も長く走ったのは12番手スタートだったメルセデスのルイス・ハミルトン。47周目に入ってスーパーソフトタイヤに交換した後、7番手の位置で隊列に加わった。

2番手に下がったライコネンは第2スティントで大きくペースダウンし、ベッテルよりも1秒遅いラップタイムで周回するが、後ろのリカルドが加速するとそれに対応するかのようにペースを上げており、プッシュすればベッテルと同程度のペースを出せる様子をうかがわせた。

また、複数のドライバーがパンクチャーを抱えて緊急ピットストップを強いられており、各チームの無線ではターン1付近の路面に欠陥が発生したとの情報が伝えられている。パンクチャーと路面破損の因果関係は分かっていないが、ドライバーたちは慎重な走行が求められた。

終盤に入っても大きなアクシデントなくレースが展開していたものの、60周目に入ったところで、ウェーレインがクラッシュを喫する。ポルティエで後方からバトンがインを突いたところ、ザウバーマシンの横っ腹に突っ込んでしまい、その衝撃でウェーレインのマシンはバリア側に向かって横転。黄旗が振られてすぐにセーフティカーが出動した。バトンもダメージを負っていたが、ひとまず現場を離れてトンネルを抜け、その先のエスケープゾーンまでマシンを運んでリタイアしている。ウェーレインに目立ったケガはなく、救出後は自力で歩いてメディカルカーに乗り込んだ。

セーフティカーは66周目の終わりに解除されるも、直後のターン1でフォース・インディアのセルジオ・ペレスにインを突かれたバンドールンがコーナーを曲がりきれずにバリアに直進。入賞圏内の10番手を走っていただけに無念のリタイアとなった。

さらに、ペレスはラスカスでもオーバーテイクを仕掛けようとインを突いたが、ここではダニール・クビアトのトロ・ロッソマシンと接触してしまう。当時、ペレスはチームから無線連絡を受けていたようで「僕にクラッシュしてほしいの!?」と不満をあらわに・・・。クビアトは走行を続けていたが、ダメージが大きかったようでその後にマシンを止めて戦線離脱した。この一件はレース後に審議が行われることになっている。

表彰台をかけた争いはファイナルラップまでもつれ込んだが、抜けないコースの代表格であるモナコで逆転はかなわず、ベッテルがトップでチェッカーを受けた後、ライコネンが2位、リカルドが3位で表彰台に上った。

4位以下、入賞はボッタス、フェルスタッペン、カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)、ハミルトン、ロマン・グロージャン(ハースF1)、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ケビン・マグヌッセン(ハースF1)だ。

ルノーのジョリオン・パーマー、フォース・インディアのエステバン・オコンとペレスが完走、ウィリアムズのランス・ストロールとクビアトはそれぞれ14位と15位で完走扱いとなった。

次戦シーズン第7戦カナダGPは6月9日(金)に開幕し、初回セッションとなる金曜フリー走行1回目は日本時間23時スタート予定だ。

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