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「僕は強制していない」とハミルトン

Jim
2020年7月6日 « 次戦に向けて改善に努めるルノー | アップグレード投入を前倒ししたいフェラーリ »
© Clive Mason - Formula 1/Formula 1 via Getty Images
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ルイス・ハミルトンはオーストリアGPでF1ドライバーたちに片膝をつくようプレッシャーをかけていないことを明確にし、行為そのものが世界を変えるわけではなく、反対の姿勢を表明する方法はそれぞれに選択する権利があると述べた。

ハミルトンをはじめ、他の13人のF1ドライバーは2020年シーズン初戦の決勝レースを前に片膝をついたが、それ以外の6名は「End Racism(人種差別に終えんを)」のメッセージがつづられたTシャツを着用しながらも、起立の姿勢を貫いた。

4日(土)夜には『Daily Mail(デイリー・メール)』が片膝をつくようハミルトンが仲間のドライバーたちに強要していると非難。実際、この件は金曜日に開かれたドライバーズブリーフィングでグランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)のディレクターであるロマン・グロージャン(ハースF1)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)によって議題に上げられている。

ハミルトン自身はひざまずくことをレース前夜の土曜夜に決断したとしており、ドライバーたちが強制的に片膝をつくよう指示されなかったことを歓迎していた。

一部のドライバーがひざまずかなかったことについて問われたハミルトンは「正直、各自の理由は知らない。みんなそれぞれに異なる理由や意見を持っているからね」とコメント。

「ドライバーの一部から上がったいくつかの意見は知っているけど、それはプライベートなことだし、そのことを共有するつもりはない。でも、結局のところ、片膝をつかなきゃいけないというシナリオを強制された人はいなかったと思っているし、僕は本当ではない内容で伝えられている話を正しておきたい」

「僕は決して誰かに片膝をつくよう求めたこともないし、強制したこともない。僕がその話を持ち出したことすらない。F1が言い出したことであって、GPDAによって提示されたこと。ドライバーズブリーフィングをやっているときに、セブとグロージャンの2人が話し出し、ドライバーたちにやるつもりがあるかどうかを聞いた。やるつもりはないと言った人がいたのは確かだし、僕はただ、みんなに言いたいことを言ってもらっただけ」

「みんなに本当のことを話してもらいたかったし、僕は"ねえ、みんな、僕はこうするつもりだけど、みんなはみんなが正しいと思うことをして"と言っただけ。僕と一緒にやってくれた人たちがいたことは本当に、本当にうれしいことだし、かなりパワフルなメッセージになったとも思っている」

「結局のところ、膝をつこうがつかまいが、それだけが世界を変えるわけじゃないし、それだけをやればいいという小さな問題ではなく、世界中ではるかに大きな問題なんだ。でも、僕個人からすると、誰にでも自分の選択を取る権利があったと思うし、僕は個人的にそうするのが正しいと思うことをやっている。ただ、僕は昨日の夜(土曜夜)まで決めていなかった」

一部のドライバーは片膝をつく行為やブラック・ライブズ・マター(BLM)の組織に協力することの裏側に、政治的なメッセージがあることを懸念している。全20人のF1ドライバーのうち、19名は「End Racism」のTシャツを着ていたが、ハミルトンは「Black Lives Matter」の言葉が刻まれたTシャツを選んだ。

先月、ロンドンのハイド・パークで開かれたブラック・ライブズ・マター運動のデモ活動に参加したハミルトンは、ブラック・ライブズ・マターの考えを支持しているからこそ、そのスローガンが書かれたTシャツを着たのだと説明した。

BLMの運動とBLMの政治組織としての区別について問われたハミルトンは「聞いてくれてありがとう。説得力のある質問だと思う」と答え、こう続けている。

「おっしゃる通り、運動そのものよりも政治的な意味あいでこれを語る人がいるのは確かだ。それに、ロンドン・ブラック・ライブズ・マター、あるいはUKブラック・ライブズ・マターは確かに、より政治的な問題について話している。だけど、デモ活動に参加している人たちや、デモ行進に参加している人たち、僕らはひとつのことのために戦っている。それが平等性だ」

「必ずしも彼らにとって政治的なものだというわけではない。僕がロンドンに行ったときもそう。僕がこのシャツを着るとき、これについて語るときに支持しているのはそういうこと。必ずしも政治的な運動を支持しているわけではないし、それは完全に別の話だ。つまり、それとこれとは別々にしておくことが重要だと思う」

また、ハミルトンはすべてのレースの前に片膝をつくかどうか分からないとしている。自らの行動すべてが注目される今年、人種的な平等性の議論を維持することにより関心があるとも明かした。

「これからどうしていくのかプランは分からない。F1、特にメルセデスが世界中で僕らが直面している問題を取り上げ、何かしら行動を起こそうと決めてくれたことは本当にうれしい。結局、僕らがやることすべてでも足りないだろうし、もっともっとやっていかないといけないと思う。数週間は注目を集めているだろうし、僕たちがやるべきでないのは突然なくすこと、急に消えてしまって何の変化も見られなくすることだ。だから、ある意味、僕がモルモットになるかもしれないけど、僕はずっと意見を言い続ける」

「話を戻すと、僕自身も含めて僕ら全員が責任を取らなければならないし、それぞれの組織や各チームの中でもっとできることがないかを考える必要がある。今後、自分がその(片膝をつく)行為をするかどうかは分からない」

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