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2019年の転換点を振り返るボッタス

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2019年11月8日 « クビアトに2戦連続でペナルティポイント | アルボンがレッドブル残留、トロ・ロッソコンビ続投 »
© SUZANNE CORDEIRO/AFP via Getty Images
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ルイス・ハミルトンを倒すことは初めから簡単にいくはずがなかった。2017年と2018年に彼のチームメイトを2年間務めたバルテリ・ボッタスは開幕前からそれを知っていたはずだ。しかし、2019年初戦のオーストラリアで、今年は彼の年になるかもしれないという思いが確かに芽生えていた。

ボッタスはメルボルンで完全勝利を達成した。

ハミルトンを相手に楽な戦いになると考えたことはないだろうが、開幕戦で得た自信は彼のドライビングに現れていた。

今季2勝目は4月のアゼルバイジャンGPで訪れたが、この時はまさか3勝目がはるか先の日本GPになろうとは思っていなかったに違いない。

最初の大きなミスは第7戦のカナダで起きた。予選の最後でスピンを喫したボッタスは6番グリッドからレースをスタート。結果は4位でフィニッシュしたものの、ボッタスの痛いミスとハミルトンの復調が重なり、セバスチャン・ベッテルがコーナーをカットしてペナルティを科されたことにも助けられてハミルトンが3連勝することになる。

第8戦フランスGPの時点で流れはすっかり変わり、ボッタスはたった4戦の間にハミルトンから37ポイント差をつけられてしまった。その当時は認めようとしなかったものの、実際にはこのあたりで彼のチャンピオンシップの可能性は終わっていたといえる。

「全体として、僕の側にいくつかのミスがあったと思う。避けられたはずのミスだ」とオースティンでシーズンを振り返ったボッタスは述べた。「レーススタートで数回、少なくともそのうちのいくつかはミスのせいだ。中にはすごく不運なこともあったけど、僕はそこから学んだよ」

「それから、予選のQ3で失敗したことが数回。そのために当然ながらスターティングポジションで不利になって、レースもうまくいかなくなり、ポイントを失った」

この頃のボッタスは将来についての不安も抱えていた。2017年にメルセデス入りして以来、彼は1年契約を更新しており、シーズンの半ばにはいつもコース上のことと、来年の居場所のことの両方を考えなければならなかった。この夏は、メルセデスのジュニアドライバーで2019年にシートを失っていたエステバン・オコンが2020年にボッタスと交代するのではとのうわさが流れ、ボッタスがシートの安泰を知るのは夏休みが終わってからになる。ハミルトンとのポイント差は62ポイントに開いていた。

レーシングドライバーにとって認めるのは難しいことだが、今思うとその状況が自身の調子にも影響していたと彼は言う。

「2020年について状況の見えない時期が一時あったのは確かだ。いろんなうわさが流れていた。僕もどうなるのかまったく分からなかった。でも、ただ待つしかない。それはもちろん、アスリートとして、ドライバーとして、理想的な状況じゃない。完全に平穏な気持ちで仕事に集中するなんてできないし、メンタル的な解放感や居心地の良さを感じることもできない」

「厄介だよ。そういうのが続くと――毎年毎年、キャリアを重ねるたびに苦痛になっていくものだ。だから、契約できたのはうれしかった」

「それは来年も同じだろう。でも、今はあまり心配していないんだ。ペースはいいし、僕はドライビングを楽しんでいて、チームとの仕事も楽しんでいる。彼らもそれを評価してくれたらうれしいよ」

これについてはメルセデスのクリスチャン・トト・ウォルフも来年は念頭に置いておくという。

「バルテリの処遇については、もっと良い対処法があるはずだ」と彼は述べた。「今振り返ってみると、その影響はあったと言えるかもしれない。それについては考慮するよう努め、もっといい仕事ができるようにしたい」

「2021年の扉は広く開け放たれている。どのドライバーもまだどことも契約していない。それは非常にワクワクする。ドライバーのメリーゴーラウンドはすぐに回りはじめると思うよ」

ハミルトンを倒すには、ベストの状態でなければならないことを誰よりもボッタス自身がよく知っている。今年は常にそうだったとは言えず、将来への不安もつきまとった。一方で彼のチームメイトはレースだけに集中することができた。

だが突き詰めれば、2019年はハミルトンの方が単純にボッタスより一貫していただけであり、シーズンの大部分でチームメイトを上回っていたに過ぎない。結局のところ、彼がタイトルを(2戦を残して)取った本当の理由はそれだ。2020年に彼を倒すには、自身の向上が必要だとボッタスは知っている。

「幸運、不運、そういったものは僕もルイスも全体を通せばほぼイーブンだった。彼は今年も素晴らしいレベルだったよ、どのレースでもね」とボッタスは述べた。「僕はすべてのレースで完璧にベストな自分だったとは言えない。でも、今までよりはその状態の時を大幅に増やせたと思うから、僕の成長面での方向性ははっきりしている」

「個人的に今年は自分の目標を達成できなかった。でも、必ず次のシーズンはやってくる。彼はこの結果にふさわしいよ。すごいシーズンを過ごしたからね」

夏休み以降の7戦で、ボッタスがハミルトンの前でフィニッシュしたレースは3戦だ。まだ十分とは言えないが、2018年は1勝もできなかったことを思うと、2019年は大きな進歩を遂げたとボッタスは自信を見せる。

「今はいい勢いがあるし、去年まで僕の弱点だったレースペースに関して、ドライビングやセットアップについてエンジニアたちと本当に細かく取り組むことで僕は大きく前進した」

「それは良くなっているし、来年に向けて強い自信を与えてくれる。去年の終わりと違って、今の僕は本当に次の年を楽しみにしているんだ。フレッシュな状態で来シーズンを始めるのが待ち切れない。すごく楽しくなりそうだよ」

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