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リバースグリッドが言い訳に使われることを懸念するハミルトン

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2019年9月27日 « 無線での発言は慎むと反省のルクレール | ポジティブなスタートに活気づくフェルスタッペン »
© Clive Mason/Getty Images
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5度のワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンはF1が実験的に新しいレースフォーマットを試す計画について懸念を示している。それが長く待たれる2021年のルールパッケージの不備を覆い隠すための方策ではないかと考えているためだ。

ハミルトンや4度のワールドチャンピオンのセバスチャン・ベッテルが先週末のシンガポールでリバースグリッド案に大反対したのに対し、F1モータースポーツ部門のマネジングディレクターを務めるロス・ブラウンは、異なるレースフォーマットの実験計画を擁護している。

まだ計画の詳細は発表されていないものの、リバースグリッドの予選レースを実施することが真剣に検討されていると考えられている。2020年にいくつかのレースで試すことが提案されており、技術規則、競技規則と財政規則が一新される2021年に向けて維持できるコンセプトかどうかを確かめようという考えだ。しかし、F1が競技面に手を入れようとするのは、2021年の技術規則に対する自信のなさの表れではないかとハミルトンは心配する。

「今頃になって彼らがリバースグリッドを試そうとするのは、何だか自分たちが十分にいい仕事をしていないことへの言い訳みたいに感じる」とハミルトンは言う。

F1は2021年に空力ルールを新しくすることによって、接近したレースや競争を促進させようと考えている。ところがルール確定の1カ月ほど前になって、チームの間から全体パッケージのマシンがいっそう重く、遅くなり、各マシンを区別できるようなデザインが取り除かれることについて懸念の声が上がった。

ハミルトンは以前にルールを話し合うためのミーティングに出席し、2021年のマシンをレースのしやすい軽いものにするよう働き掛けたが、自分の発言がほとんど影響を与えなかったのではないかと顔を曇らせる。

「その頃に僕の感じていた懸念は今も同じまま残っている」と彼は述べた。「僕らが話し合った決定プロセスはマシンを今より重くするものだった。どうして彼らは重くしようとするんだろう?」

「マシンを重くすることには何の理由もないはずだ。安全じゃないし、いいレースにもつながらない。だから僕の意見は今も同じ。今でも懸念を持っているし、正直なところ、それは変わりそうにないと考えている。僕がミーティングで経験し、見た限り、それはそのままだろう」

「その上、低速化を目指しているんだ。どうしてF1は遅くすることを望むのかな。技術や革新によって前進するはずじゃないの? それならもっと速くなるはずなのに。でも、僕らが進んでいるのは性能の低いタイヤ、重いマシン、どんどんのろくする方向だ」

「あの人たち(ルールを作っている人たち)と話すと、彼らは全然理解していないんだ。ほとんどの人たちはレースなんてしたこともないし、F1マシンに乗ったこともてない。でもそれは僕がF1にいる間ずっと変わらない状況だ。僕としては彼らのする決断がいいものであることを願い続けるしかない」

ハミルトンは週末のフォーマットを変えること自体は反対ではないというが、リバースグリッドのアイデアはただの"当てずっぽう"ではないかと心配する。

「僕が決めることではないけど、週末のフォーマットを変えることには反対じゃないよ。だって、たまにすごく退屈な時もあるからね。21、22、23戦とずっと毎週末同じフォーマットだ。中には例えばシンガポールのようにレースをしている当事者にとってもいいレースじゃないことがある。そういう時はちょっとアジャストして、その週末は違うフォーマットでやるのもいいかもね」

「モナコもそう。決して素晴らしいレースじゃないから、違うことをやってみてもいいと思う。僕はそれがきちんと考えられたもので、やみくもにするものでなければ、賛成するよ。この超インテリジェントな人たちはよくそういうことをするんだけどね」

一番の懸念はマシンが重くなることによってタイヤに連鎖的な影響が出ることであり、それはレースにおける制約要因になる。ハースF1チームのドライバーでグランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)の3人の役員の1人であるロマン・グロージャンは、重いマシンと新しい18インチタイヤの組み合わせを懸念する。

「(マシンの重量は)少し手に負えなくなってきている」と彼は述べた。「どんどんのろくなるマシンをドライブするのは楽しくない。でも一番の問題は重くなることによってタイヤへのストレスが増えることだ。レーススタート時のマシンは10年前より200kg重くなっていて、200kgの負担というのはタイヤにとってすごく大きい。余計に難しくなってしまうだろう」

「予定では18インチタイヤになるらしいけど、それは問題をさらに悪化させる。ショルダーの薄い、(ホイールの)重いもの(タイヤ)で(重量を)コントロールするのは難しい。新技術でもあるわけだから、全てをやり直す必要がある。今まで話を聞いた人たちの意見を総合すると、18インチのタイヤをコントロールするのは今よりさらに難しくなりそうだ」

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