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ハミルトンの戦略についてメルセデスが説明

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2019年5月31日 « マクラーレン、来季インディフル参戦には否定的 | SF90のコンセプトを見直すフェラーリ »
© Eric Alonso/MB Media/Getty Images
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モナコGPで見事な勝利を挙げながらも、ルイス・ハミルトンが恨み節だったピットウオールの戦略的判断について、メルセデスがそこに至るまでの思考プロセスを説明した。

序盤のセーフティカーにより、他の上位陣と共に11周目という早期ピットストップを強いられたハミルトンは、その後のレースの大半でチームの戦略に疑問を呈し続けた。彼のマシンには耐久性の高いハードタイヤではなく、ミディアムタイヤが装着されており、それでレースを最後まで走り切らねばならなかった。

ハミルトンはタイヤが最後まで持たないのではないかと懸念していた。さらに状況を悪くしたのは、彼のすぐ後ろにいた3台、マックス・フェルスタッペン、セバスチャン・ベッテルとバルテリ・ボッタスが全員ハードタイヤを履いていたことだった。それでもフェルスタッペンの厳しい攻撃に最後まで耐え抜き、彼は自身の記憶に残る勝利を獲得した。

チェッカー後、メルセデスのチーフストラテジストを務めるジェームス・ボウルズは無線をつなぎ、このタイヤでマシンをフィニッシュまで導けるドライバーは他にはいないとハミルトンをたたえた。

30日(木)に公開された動画の中でボウルズはなぜこうした判断に至ったのかをは説明しており、メルセデスが週末中のプラクティスセッションで収集したデータに基づいた判断だったことを明らかにした。

「モナコでオーバーテイクをすることはない。それが現実だ」とボウルズは述べた。「いつでもマシンに装着できるよう、ハードタイヤはピットレーンに用意できていたが、いずれかの時点でピットインしてしまっていればわれわれは連なったマシンの中で4位にしかなれなかっただろう。オーバーテイクは不可能だ――マックス・フェルスタッペンがとてもアグレッシブにルイスに仕掛けていたのを見たはずだ」

「そしてより大きな問題は、なぜわれわれはミディアムタイヤをルイスに履かせたのか? だ。それに答えるためには木曜日(のプラクティス)までさかのぼらなければならない。われわれは2回目のプラクティスセッションでミディアムとソフトの両方でロングランができたトップチームの1つだった。路面コンディションはレースの時よりわずかに悪かったが、それでもタイヤのパフォーマンスを理解するのに十分参考になる状態だった」

「ミディアムのロングランデータは、ちょうどセーフティカーが出た際にレースで達成すべきスティントを走るのにぴったりの寿命だった。それが決断の引き金になった。モナコで欲しいのは必要なスティントを走り切れる中で最もソフトなラバーだ。タイトなのも、多くのマネジメントが必要なのも分かっていたが、木曜日のデータに基づいてミディアムタイヤなら仕事をしてくれると確信していた」

雨の恐れがあったことも問題を複雑にした。

「われわれの気象レーダーでは、雨の塊が東からサーキットに向かってきていた」とボウルズは述べた。

「それは実際には散らばってしまった。ごくわずかな雨は降ったものの、われわれの予想ではあれよりももう少し激しくなると思っていた。インターに交換するほどではないが、ドライタイヤでは非常に厳しくなるだろうと予想していた」

「やや柔らかいコンパウンドであるミディアムは、こうしたコンディションでの適用範囲が少しばかり広いはずであり、そのためにわれわれはミディアムが良いと見誤ってしまった」

彼らはボッタスに対しても同じ過ちを犯したものの、彼はピットストップ直後にフェルスタッペンと接触したため、それを取り消すことができた。接触でウオールに追いやられてしまったボッタスはタイヤを傷め、1周後に傷めたミディアムからハードタイヤに交換している。

またバウルズはハミルトンのストップ中に起きたミスにより、ボッタスを送り出すのが遅れてしまったと述べている。メルセデスはドライバーたちを同じ周回でピットインさせる必要があった。

「セーフティカー中に2台連続(ストップ)をするために重要なのは、マシン間のギャップを作ることだ。最初のマシンが作業を終え、すぐに2台目が飛び込んでくる。バルテリはコース上でそれをパーフェクトにやってくれた」

「ルイスがピットストップし、出ていき、バルテリがすぐにやってきた。あとはベッテル、フェルスタッペンとバルテリのピットストップでの直接対決だった」

「不運にも、ルイスが出ていく時に(ホイール)ガンの1つを引っかけてしまい、それを正しくリセットするためにほんの数秒を要した。その代償はコンマ数秒。たったそれだけだが、それだけあれば十分だよ」

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