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判断ミスもストラテジストを擁護するウォルフ

Jim
2018年7月2日 « レッドブルを祝して"お涙頂戴"な話を拒否したリカルド | ハース、一度の成功に舞い上がらず »
© Charles Coates/Getty Images
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メルセデスを率いるクリスチャン・トト・ウォルフはオーストリアGPでルイス・ハミルトンからリードを奪う判断を下したチームの戦略責任者を擁護している。

メルセデスが得意とするコースで優勝は確実と思われていた矢先、一瞬にして悪夢に襲われたのはハイドロリックトラブルでバルテリ・ボッタスがリタイアを喫し、それに伴ってバーチャルセーフティカーが発令されたにもかかわらず、ピットウオールが動かずに状況を見守ると決めた瞬間だ。ライバルたちが次々とピットインする中、ハミルトンはステイアウトを続け、後にタイヤ交換を済ませて隊列に復帰した時にはリードを手放して後退した。

この決断に、レースを通して無線で疑問を投げかけていたハミルトン。メルセデスのチーフストラテジストを務めるジェームス・ボウルズが無線に登場し、「今日は自分が勝利を棒に振った。ただ、巻き返すチャンスはある・・・。申し訳ない」と4度の世界王者に輝いたハミルトンに直接謝罪している。

しかしながら、その願いもむなしく、ハミルトンのマシンは燃料圧を失ってリタイアを喫してしまい、ミスを埋め合わせられずにオーストリアを離れることになった。

レース後、ウォルフは「われわれはミスを犯し、私が思うに、1-2を目指してレースをコントロールしていたところに突然、バルテリがハイドロリック漏れでストップした。VSC(バーチャルセーフティカー)が発令され、対応するのに半周あったが、動かなかった。それが事実。そこでわれわれはレースを落とした」とコメントしている。

「VSCが出ていた時点で、ピットインはおそらく80%の確率でやるべきことだった。2台いるライバルに対して自分たちは1台しか走っていない中で、他がマシンごとに分けてきたらどうするか、という思考プロセスになる。ルイスをピットに入れて、もしキミ・ライコネンやマックス・フェルスタッペンの後ろで戻ることになれば、レースがどうなってしまうのか? それで取り乱したわけではないが、その思考回路の中で時間をかけすぎてしまったのだ」

また、ボウルズがやむを得ずすべての責任を背負うべきと判断した理由について問われたウォルフは「ルイスにとっては快適にレースをリードしていたのに4番手でコース復帰したのだから、不快な状況に耐えていた場面があった。われわれはまだ終わっていないと考えていたし、できる限り最大のポイントを取り戻したいと思っていた」と答えている。

「あの段階で、われわれ全員が自分たちの犯したあのミスを痛恨に感じていたし、ジェームスが無線に出てきたのは、核心に迫るには自分たちがミスを犯したと言う必要があるとの考えを持っていたからだ。それから、ルイスの考えを止めるために、物事が悪い方に進んでいること、われわれがミスを犯したことを完全に把握していると一言説く必要があった」

今年、メルセデスの戦略判断が炎上したのはこれが初めてではない。開幕戦オーストラリアGPではソフトウエアのトラブルにより、セバスチャン・ベッテルのチャンスを過小評価してしまい、バーチャルセーフティカー中にピットストップした後、ハミルトンがオーバーテイクされるミスを犯している。加えて、中国GPでもセーフティカーが出動した際、ボッタスとハミルトンはトップと3番手を走行していたが、同様にしてレッドブルに勝利を奪われてしまった。

それでも、ウォルフはチームの今の体制に完全なる信頼を寄せていると主張する。

「変更する必要はない。何よりも大事なのはなぜミスが起きたのかを理解し、その状況に立ち戻って分析すること。2度も同じミスを犯すつもりはない。今年は状況が異なり、われわれは6台で争っている。それがとにかくタフな状況なのだ」

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