Mercedes

/ News

  • メルセデス

正しい方法で勝つことが重要だとウォルフ

M.S.
2017年7月31日 « メルセデス、ケーブル損傷で失われたチャンス | ヒュルケンベルグとシュタイナーが和解の一ネタ »
© Mark Sutton/Sutton Images
拡大

ハンガリーGPのファイナルラップでルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスのポジションを入れ替えたのは、ドライバーズ選手権に与えかねない影響を考えればここ5年で最も難しい決断だったとメルセデスを率いるクリスチャン・トト・ウォルフが語った。

レース中、メルセデスは3番手を走っていたボッタスに、より速いハミルトンへポジションを譲るよう要請。そうすることによってハミルトンがフェラーリの2台に攻撃をしかけることができると考えての判断だった。ハミルトンがフェラーリ攻略に失敗すればポジションは戻すのが前提だったが、レース終盤に2人の後ろからレッドブルのマックス・フェルスタッペンが迫ってきたため、状況は複雑になっている。

結局、ハミルトンは理屈ではなく心に従い、ファイナルラップのペースを9秒落として最終コーナーでボッタスを先に行かせた。そのハミルトンがフィニッシュラインを通過したわずか0.4秒後にフェルスタッペンもゴールしている。タイトル争いのライバルであるフェラーリのセバスチャン・ベッテルがチームからの全面的な支持を得ていた様子なのに対し、ハミルトンはこのポジション入れ替えによってさらに3ポイントを失った。

F1が夏休みを迎えた段階でランキング首位のベッテルはハミルトンに14ポイントの差をつけており、ハミルトンとボッタスのギャップは19ポイントという状況だ。ウォルフはフェラーリとのドライバーズチャンピオンシップ争いにおいて、今回の決断が決定的な意味を持ってくる可能性は十分にあると考えている。

「この決断を後悔しないと言えば甘いだろう。2ポイントか3ポイントでチャンピオンシップを逃すことがあれば、誰もがブダペストのせいだと言う。そして、自分を追い込むのは誰でもなく私なのだ」とウォルフは語った。

「それにもかかわらず、長期的には自分の言うこと、自分の価値観に従うことでより多くのチャンピオンシップ優勝を遂げられると私は思う。非常に厳しい決断だったし、難しかった。おそらく過去5年でわれわれが下してきた中で最も難しかったかもしれない。マックスが最後にどれだけ接近しているかわれわれには分からなかったからだ」

「だからこそ、今の私は満足しているわけではない。しかし、私に何が言えよう? 十分な速さがなかったにしろ、少なくともスポーツマンらしくはある」

フェラーリがリードドライバーのチームメイトにサポート的な役割を求める傾向があるのに対し、メルセデスは可能な場合にはドライバーたちに競わせてきた。バーレーンGPでペースに苦しむボッタスをパスしてハミルトンがベッテルに挑めるようにしたなどの例外はあるものの、チームは今もどちらかのドライバーに肩入れしてはいない。

レース後のメディアセッションで明らかにフラストレーションを抱えた様子だったウォルフは、誤ったあり方で選手権に勝利するよりもメルセデスのブランドイメージを守ることが重要だと話している。

「われわれは心から楽しんでいるのであり、ただぐるぐると走っているわけではない。われわれが走るのはそれによって私たちのブランドが発展し、車が売れるようになると願っているからであり、非常に長期的なプロジェクトだ。現場だけが全てだと思っているなら、それは間違いだ」

「無慈悲で冷血な決断の反動や、それがブランドにおよぼした影響をわれわれは目にしてきた。そんなものはどうでもいいと言うこともできる。選手権にはつきもので、われわれは歴史の中にいる。そんなことはどうでもいいと。だが、私には正しいと思えない。自分の考えや、われわれがここにいる目的に立ち返れば、それは正しいやり方をすることであり、適切な方法で勝つことになる」

© ESPN Sports Media Ltd.