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ハミルトンの指示無視を重視するウォルフ

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2016年11月28日 « リタイアはファンのために悲しいとバトン | 王者になるには多少の運が必要とケケ »
© Andre/Sutton
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テクニカル部門のトップであるパディ・ロウ直々の命令までも無視したルイス・ハミルトンの戦術について、クリスチャン・トト・ウォルフの思いは2つに割れているという。

シーズン最終戦のアブダビでチャンピオンシップを逆転する最後の可能性に賭けたハミルトンは、故意にペースを抑えることでチームメイトのニコ・ロズベルグを後続勢に近づけようと試みた。ロズベルグが4位まで落ちればハミルトンにもまだ望みがあったが、結局ロズベルグは2位のままでフィニッシュし、念願のタイトルを獲得した。

「(ハミルトンの戦術として)十分に考えられるシナリオだったので、(レース前に)何度も議論され尽くした内容だった」とウォルフは述べた。「今朝だけではない。ニコが後続にプレッシャーをかけられる状況はルイスにとって、チャンピオンシップで勝つための1つの方法なのは明らかだった。その通りの展開になったんだ。驚きではない」

レース終盤になると、速いスーパーソフトタイヤを履いたセバスチャン・ベッテルが近づいてきたため、メルセデス勢をオーバーテイクする可能性も出てきた。そこで、エグゼクティブディレクターのロウが自ら無線に出てハミルトンにスピードアップを命じた。

「この3年間、われわれが1番の信条としてきたのは――初戦、最終戦にかかわらず――確実に勝利することだ」とウォルフは付け加えた。「今ならそれが正しいかどうかを問うことはできるが、それがわれわれピットウオールのしたことだ。2度にわたってそういう場面があり、そのために彼にペースアップを命じた。他に理由はない」

メルセデスにはこのレースのような微妙なシナリオをカバーするための"ルールズ・オブ・エンゲージメント(交戦規則)"があり、そこにはピットウオールからの命令というのも含まれている。通常、ピットとマシン間の無線を使うのはドライバーのレースエンジニアだが、ロウがメッセージを伝えた場合はそれが重要度の最も高い命令だということを意味する。

「その通りだ。パディの指示はわれわれの交戦規則の中で最重要レベルに位置する」とウォルフは認めた。「このルールは以前、メルボルンで皆が集まり一緒に考えたものだ」

命令に従わず、1-2勝利を危険にさらしたハミルトンはチームの内部規則を破ったことになる。ドライバーの不服従にどう対処するかをウォルフはまだ決めていないと述べた。

「繰り返すが、私も2つの思いの間で揺れているんだ。一方では、1,500人のチームメンバー、30万人のダイムラーの従業員が作り上げてきた価値を守らねばならないという思いがある。彼らにはその価値を尊重する義務があり、公に構造を傷つけるということは、チームより自分を重視していることになる。非常にシンプルであり、そのままだよ。どんなチームでも、企業でも、無秩序では立ちゆかない」

「もう一方の私は、こうささやく。あの段階でルイスがチャンピオンシップで勝つにはあれしかなかった。コース上にいる中でベストと呼んでもおかしくないレーシングドライバーに対し、マシンの中でただの番犬になれと要求することなどできないのではないか。それは彼にとって本能的に従うことが不可能な状況なのではないかと。ここで先例が作られた以上、将来的なソリューションを見つけなければならない。だから、一晩考えさせてくれ。明日には答えを出すから」

以前には、ロズベルグとハミルトンが規則を破った際の罰則として、重い罰金、さらにはレースの出場停止という可能性さえも示唆されたことがある。そのような措置もあり得るのかと尋ねると、ウォルフはまだ何も除外しないと述べた。

「われわれは全体の状況を見て、その意味するところを考える必要がある。全ての可能性があるよ。"こういう決定的なレースでは役に立たないので、来年はルールを変えよう。どうせならもっと自由にレースをさせよう"となるかもしれない――そこは彼らとよく話すつもりだ。あるいは、大事な価値が尊重されなかったことに対して厳しい処分が下る可能性もある。その間には180度の開きがあり、針がどちらに向くかは分からない」

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