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ファインダー越しのF1 - 2016年日本GP

Mark Sutton / Jim
2016年10月16日

F1フォトグラファーのマーク・サットンが各グランプリで撮影した特選画像を紹介する『ESPN』独占コラム。2016年シーズン第17戦日本GP編!

【マーク・サットン 2016年10月14日】

F1愛

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:Nikkor 24-70mm F2.8 | シャッタースピード:1/250 | アパーチャー:F5.6 | ISOスピード:400 © Mark Sutton/Sutton Images
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日本のファンはとにかくすごい。ファンエリアに行って彼らと話したり、サインしたりするのが大好きだ。とにかく握手を求められる。ここはもう、彼らと自撮りしておかねば! ある時、大所帯のグループがいて、私の名前を叫び始めたので彼らとの写真も取っておかなければと思った。この衣装からして彼らの情熱は伝わるはずだ。毎年、写真やソーシャルメディアを通じて様子を伝えていたからだと思うが、ファンはどんどん想像を超えて新しいことをやってくる。本当に素敵な人たちばかりで、写真を撮らせてほしいと頼んでも断られることはめったにない。むしろ喜んでくれる! こんな場所は他に類を見ない。だからこそ、毎年、鈴鹿に戻ってくるのが少しだけ特別に感じられるんだ。

クモの細道

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:Nikkor 70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/320 | アパーチャー:F5.6 | ISOスピード:400 © Mark Sutton/Sutton Images
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これはFP2(金曜フリー走行2回目)にターボのトラブルでストップしたエステバン・グティエレスが徒歩でピットに戻っているシーン。おもしろいことに、彼もまた、われわれカメラマンがデグナーと130Rを抜けるのに通らなければならないこの細い道を歩いていた。クラッシュバリアとフェンスの間にほんの少ししかスペースがないのがお分かりだろう。通称"スパイダーアレイ(クモの細道)"だ。ここには無数のクモがいるので、噛まれないために誰もが長袖を着て向かう場所だが、おそらく、エステバンはそんなことなど知らずに歩いていたに違いない! 中には危険なクモもいて、数種類のクモがいると言われているものの、毒を持っているかどうかは知らない。確かに、クモの生存にはもってこいの環境とはいえ、鈴鹿の特徴的な写真を撮ろうと思えば、彼らが暮らす環境をシェアしなければならないのが少々残念ではある!

懐かしい思い出

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:Nikkor 70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/320 | アパーチャー:F5.6 | ISOスピード:400 © Mark Sutton/Sutton Images
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レーシングスーツを着たストフェル・バンドールンがピットレーンを歩いているのを見て驚いていたら、1989年のマクラーレンMP4/5のデモランを走るのだと教えてもらった。アイルトン・セナのマシンだと思ってグリッドに急いだら、実際はアラン・プロストの愛車だったものの、かの有名なシケインで接触し、プロストがチャンピオンシップを制した時のマシンだ。こういう昔のマシンはとにかく伝説的。音もすごい。コックピットがとても開けていて、過去27年でこのスポーツがどれだけ変化したかを実感する。ステアリングホイールには数個のスイッチしかなく、当時は無線連絡に使うボタンや、そういった基本的なものしかなかった。それに気付いたストフェルの話し声も聞こえた。いかに基本的なものしかなかったか、それにとても驚いているようだった。Hondaの地元である鈴鹿で彼が走る姿を見られたのは素晴らしい。

視線の先にあるもの

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:Nikkor 70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/320 | アパーチャー:F6.3 | ISOスピード:400 © Mark Sutton/Sutton Images
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ニコ・ロズベルグが何を見つめているのかは分からないが、意味ありげな良い写真になった。国歌斉唱の際にドライバーたちが列を作るのだが、週末によってその様子はまちまちだ。私はニコとルイス・ハミルトンを撮影しようと思い、列の横に並んでいた。すると突然、彼がひょっこり頭を出して列の先の方に視線をやったので、前に遮るものもなく、とても良い画がおさえられた。

一歩近づく

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:Nikkor 70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/500 | アパーチャー:F6.3 | ISOスピード:800 © Mark Sutton/Sutton Images
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表彰台と同じ階層にあるメディアセンターのバルコニーから撮った1枚。この場所に入場を許されるのはたった10名のカメラマンに限られているが、何が撮れるかは行ってみなければ分からない。この画像はニコが少しだけ前に出てトロフィーを掲げているのでうまく場面を表現できていると思う。今季9勝目を挙げたニコのあふれる感情が伝わるだろうか。それと、今シーズンはチャンピオンシップにより焦点をあてているようで、彼の喜び方が変わったのも良い点だと思っている。タイトル獲得のチャンスが高まりつつある中、言葉少なに静かになることが多くなった。なんとなく、タイトルを手に入れるまで感情を100%は表に出さないようにしているように思える。最後に勝利したらきっとその思いが爆発するに違いない。今の勢いを見たら、残る4レースもすべて勝利しそうだが、もちろん、すべては次のオースティンでルイスがどのようなリアクションを見せるかにかかっている。

Sutton Images | Twitter

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