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ルノーの申し立てに長文のリリースを発行したスチュワード

M.S.
2018年9月5日 « フライがエンジニアリングディレクターとしてマクラーレン復帰 | リカルド、ヒュルケンベルグ、エリクソンにペナルティ »
© Dan Istitene/Getty Images
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レッドブルのマックス・フェルスタッペンがペナルティを科されたシーズン第14戦イタリアGP決勝では、カーナンバー8の合法性についてのヒアリングも行われた。

週末を通して審議されたインシデントはそれほど多くなく、2日目までは規定数を超えたパワーユニットエレメントの使用とピットレーンの速度違反が取り上げられたのみだった。

決勝レースではフェルスタッペンがターン1で接触を引き起こした責任を問われている。一方、スタート後にターン4で発生したセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の接触については、いずれかのドライバーにより多くの責任があるものではないとしておとがめなしの裁定が下された。

その後、ルノーがハースF1のカーナンバー8(ロマン・グロージャン)の合法性に疑問を投げかけたのを受けて両チームを招集してのヒアリングが行われており、スチュワードが発行したリリースは問題の繊細さを物語るかのような長文で構成されていた。

その他を含め、イタリアGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

イタリアGP初日:8月31日(金)

【金曜フリー走行1回目】

◆ダニエル・リカルド(レッドブル)
違反内容:4基目の内燃機関(エンジン/ICE)、4基目のターボチャージャー(TC)、4基目のMGU-H、4基目のMGU-K、4基目のエナジーストア、4基目のコントロールエレクトロニクス(CE)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:スターティンググリッド最後尾からのスタート
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが適用される。

◆ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)
違反内容:5基目の内燃機関(エンジン/ICE)、6基目のターボチャージャー(TC)、5基目のMGU-H、4基目のMGU-K、4基目のエナジーストア、4基目のコントロールエレクトロニクス(CE)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:スターティンググリッド最後尾からのスタート
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが適用される。

【金曜フリー走行2回目】

◆エステバン・オコン(フォース・インディア)
違反内容:ピットレーンを時速81.0kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:フォース・インディアに罰金100ユーロ(約1万3,000万円)
裁定理由:カーナンバー31(オコン)が本イベントで時速80kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速1km超過したため。

イタリアGP2日目:9月1日(土)

【土曜フリー走行】

◆マーカス・エリクソン(ザウバー)
違反内容:4基目の内燃機関(エンジン/ICE)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:10グリッド降格
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが適用される。

(予選はペナルティなし)

イタリアGP決勝:9月2日(日)

【決勝】

◆マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
違反内容:ターン1におけるカーナンバー33(フェルスタッペン)とカーナンバー77(バルテリ・ボッタス/メルセデス)のインシデント、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項に定義されているインシデントへの関与
裁定:5秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント2点
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認の上、カーナンバー33がターン1のエントリーでカーナンバー77の方に動き、接触を引き起こしたと判断した。

フェルスタッペンの累積ペナルティポイント:5ポイント(2018年9月2日時点)

◆ハースF1チーム

スチュワードはルノー・スポールによる申し立てを受けて18時30分にヒアリングを開催した。この申し立てはエントラントであるルノー・スポールF1チーム(以下ルノー)からハースF1チーム(以下ハースF1)のカーナンバー8に対して行われたものである。各チームはそれぞれのチーム代表と技術担当者を代表に立てている。スチュワードは今回の件に先立って技術委員にカーナンバー8をパルクフェルメ状態に置くよう指示した。スチュワードはまず、申し立ての許容性についての証拠を確認している。申し立ての文書を検討したスチュワードは、この申し立てが国際スポーティングコード第13条に沿っていることを理解し、申し立てを受理した。

ルノーはFIA F1世界選手権テクニカルレギュレーション第3条7項1号d)が各フロントコーナーの基準面は半径50mm(+/-2mmは許容)でなければならないと定めていると提起した。この条項の文言は複数の異なるチームによって誤って適用されており、説明が求められた。その結果、2018年7月25日にTD/033-18(技術指南書)が発行され、技術指南書に記載された説明に対応するにあたり、各チームにはモンツァのグランプリまでの猶予が与えられた。

ルノーは彼らが主張するカーナンバー8の画像を提出し、その画像は技術指南書に説明されていた問題の部分がモンツァのグランプリ開幕時点でFIA F1世界選手権テクニカルレギュレーション第3条7項1号d)に違反していたことを示しているとし、したがって、カーナンバー8に対して申し立てを行うと述べた。

ハースF1は技術指南書を理解していたと主張しており、FIAシングルシーター技術的事項の責任者に連絡を取っていた。電子メールのやり取りを提出し、同じものが技術責任者によってスチュワードにも提出されている。彼らは新たなソリューションの詳細を説明しており、そのソリューションの受理を求めた。やり取りの最後のメールでは彼らのソリューションに関する両方の図面が提供されており、"来る夏休みを踏まえ、シンガポールGPに向けてこのアップグレードを導入するべく努力するが、一部、サプライヤー次第の部分があるため、本件に関しては一定の柔軟性を希望する"と記載されていた。

FIA技術事項責任者からの返答はその点に触れられていなかったものの、一般的に受け入れられる技術的ソリューションと共に、いくつかの技術的なポイントが明記されていた。ハースF1は本件に対する返答の少なさとタイミングに基づき、彼らのソリューションおよび時期が許容されたと理解していたと述べている。

スチュワードはチームのさまざまな要点を明確にするために質問し、チームに見解の結論を出すことを許可した。

スチュワードは技術責任者にカーナンバー8の調査を依頼し、技術責任者の彼らに対する報告(資料40)で当該マシンが技術指南書に明記されているレギュレーション第3条7項1号d)に違反していると特定された。

スチュワードはFIAシングルシーター技術事項責任者に連絡し、ハースF1が言及した電子メールのやり取りがあったことを確認したものの、彼はハースF1の空力責任者および本件の責任者とのその後のやり取りにおいて、彼らの共有問題に理解を示す一方で、モンツァまでにマシンが修正されない場合、他のチームから抗議を受ける可能性を自ら残してしまうことになると伝えたとも明かしている。ハースF1にはさらなる要点を聴取したいと求め、スチュワードは審理を再招集した。

ハースF1は空力責任者のメールにおいて、彼が解決策を提案したこと、今回のことは"T-トレイ前部の規定に関連する曖昧さを最善に解釈する方法"について話し合った結果であると主張した。それ自体に関しては説明がなされるまでTD/033-18が曖昧なままだったと述べており、技術指南書が更新されていなかったことから、彼らは彼らのマシンが技術指南書に違反するとは考えていなかったとしている。

彼らはさらに、技術指南書発行からモンツァのグランプリまでの時間は夏の閉鎖期間を考慮するとわずか3週間しかなく、そのために指定された時間内にソリューションに至ることが不可能だったとも述べた。

スチュワードは審理を終了し、本件を検討した。

スチュワードは、技術責任者の報告書に従い、TD/033-18にて明記されているように、当該マシンが2018年FIA F1テクニカルレギュレーション第3条7項1号d)に違反していたと判断した。FIA国際控訴裁判所の前例にある通り、技術指南書は事実上、助言的なものにあたるが、技術指南書はマシンが合法である証拠と共にコンペティターが技術責任者およびスチュワードを納得させられる方法を提供している。今回の場合、当該コンペティターは技術指南書にしたがっておらず、マシンのフロントコーナー外側の半径が50mm以内を満たしていない。

スチュワードはこれらのパーツ製造の困難さに同情的な一方で、少なくとも他のコンペティターが指定された時間内に実行できていることも強調しておく。加えて、FIA技術部門が当初より彼らのマシンを合法とみなしていなかったことも判明しており、そのことによって、彼ら自身が今現在、直面している状況に至る可能性を残してしまっていた。したがって、順守することがコンペティターの義務であったにもかかわらず、彼らはそうしなかった。

そのため、スチュワードはTD/033-18に明記されるように、当該マシンが2018年FIA F1テクニカルレギュレーション第3条7項1号d)に違反していると判断し、カーナンバー8を結果から失格とし、順位を改めることとする。さらにスチュワードはこの裁定が結審するまで、問題のパーツを技術責任者に保持・封印することを命じている。

コンペティターはFIA国際競技規約第15条およびFIA司法懲戒規約第9条1項1号に従い、当該期間の範囲内に、スチュワードの裁定(FIA国際協議規約第12条2項4号に言及されている例外を除く)に対して控訴する権利が与えられていることを通知する。

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ドイツGP:ドイツはペナルティの少ない週末に
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