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ファインダー越しのF1 - 2016年ベルギーGP&イタリアGP

Mark Sutton / Jim
2016年9月11日

F1フォトグラファーのマーク・サットンが各グランプリで撮影した特選画像を紹介する『ESPN』独占コラム。2016年シーズン第13戦ベルギーGP編と第14戦イタリアGP編!

【マーク・サットン 2016年9月10日】

捕まえてみやがれ!

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:24-70mm F2.8 | シャッタースピード:1/320秒 | アパーチャー:F6.3 | ISOスピード:200 | Photo by Mark Sutton © Mark Sutton/Sutton Images
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レース後の愉快なシーン。ストレートの一番手前にいるこの男性は消防保安官だ。レースが終わり、表彰台を見ようとファンがコースになだれ込んでくる中、巡回するのは気が向かなかったのだろう。どういうわけか、このスクーターに乗って急に飛び出してきたんだ。ちょっと一風変わった一枚になったが、それでも素晴らしい一枚だ。というのも、後ろの方には表彰台を見るためにベストポジションを確保しようと必死にダッシュするファンの姿が見える。伝統の一戦と呼ばれるスパらしいシーンでもある。カレンダーに新しく加わった一部のレースに比べれば本当にスペシャルだ。

F1で一番のコーナー?

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:24-70mm F2.8 | シャッタースピード:1/250秒 フラッシュあり | アパーチャー:F5.6 | ISOスピード:1,600 | Photo by Mark Sutton © Mark Sutton/Sutton Images
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金曜日の午後にオー・ルージュに行った。F1の新しいマシンについてはいろいろと言われているが、それでも本当に息を呑む迫力がある。オー・ルージュは今も最高のコーナーであり、実際にそこに行き、まるで飛んでいくかのようなマシンを目の当たりにするまで、このスピードを実感することはない。この場所、丘の一番低い部分のインサイドはちょっとしたお得感がある。よく見てもらえると分かるように、ドライバーたちがこのコーナーで取るラインが見えるはずだ。丘を駆け上っていく道筋がお分かりだろう。私がこの一枚を選んだのはマシンがぼやけているところが気に入ったから。いかに高速であるかを伝えるには良いエッセンスだと思う。

勤務中につき・・・

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/250秒 | アパーチャー:F4 | ISOスピード:1,600 | Photo by Mark Sutton © Mark Sutton/Sutton Images
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スパのレースはセキュリティが厳しい。現場に行くと分かるが、そこかしこに武装警官が立っている。その様子を見て困惑する方もいるかもしれない。ファンにサインをしながら歩いてきたルイス・ハミルトンが武装警官の1人に近づき、制服の腕の部分にサインしていた。素晴らしい瞬間だったと思う。一瞬ではあるものの、緊張感が和らぎ、サインされた本人もとても喜んでいるようだった。普段、カメラに収めることが少ない、ドライバーたちの普通の姿を撮影できる瞬間はいつだって最高のショットになる。高速のマシンをドライブするスターではなく、もっとずっと人間らしい姿を見せてくれるからだ。

フェリペの送別会

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/640秒 | アパーチャー:F7.1 | ISOスピード:200 | Photo by Mark Sutton © Mark Sutton/Sutton Images
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パドックの中でも一二を争うナイスガイと言えばフェリペ・マッサ、そう言っても皆が同意してくれるだろう。モンツァで開かれた素敵な送別会だ。記者会見でドライバーに対して自然に拍手が起きるのは一度も見たことがないが、彼の(引退)発表ではそれが自然と起きていた。彼はとても気持ちが入っていたし、一番前では彼の家族が見守っていた。

息子のフェリピーニョがいつかはF1に、というジョークも飛び出していたが、その言葉をあまりうれしく思っていない様子だったのがマッサの奥さんだ! おそらく、今のマッサは彼が望めば何だってできる立場にいると思う。ブラジルのストックカーもあり、フォーミュラEもあり、マネジメントの分野に進むことだってできるかもしれない。彼がいなくなるとF1も寂しくなる。とても特殊なキャラクターの彼だが、彼が世界チャンピオンにあと一歩まで迫ったことを忘れてしまっている人が多い気がする。

転機

カメラモデル:Nikon D5 | レンズ:14-24mm F2.8 | シャッタースピード:1/125秒 | アパーチャー:F16 | ISOスピード:200 | Photo by Mark Sutton © Mark Sutton/Sutton Images
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ニコ・ロズベルグの表彰台の画像を紹介しようと思っていたのだが、こちらの画像の方がイタリアGPの出来事を多く物語っているように感じた。これは予選後のシーン。ハミルトンが0.5秒上回ってポールを獲得した直後だ。予選を終えてタイムが表示されたモニターをじっと見つめるロズベルグは明らかに、チームメイトの方があれだけ速く走ったことに腹を立てつつ、ハミルトンがどこでタイムを伸ばしたのか考えあぐねていた様子。

日曜日は彼がスタートをうまく決め、ハミルトンがトチった。これで勢いは彼の方に向いたわけだが、ロズベルグは土曜日にどうすればルイスを打ち負かせるのか、その答えを見つけなければならない。この画像に映し出された瞬間はこの24時間後に自分が表彰台の中央で勝利を祝っているとは想像もしていないだろうから、そこもまた、この一枚を素敵に思う理由だ。

Sutton Images | Twitter

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