ハンガリーGP

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大混戦を制してリカルド優勝!

M.S.
2014年7月27日
最後に連続オーバーテイクを決めたリカルド © Sutton Images
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約1カ月の夏休みを前に、ハンガリーのハンガロリンクにて27日(日)日本時間21時から2014年FIA F1世界選手権第11戦ハンガリーGP決勝が実施された。

土曜日に行われた予選ではルイス・ハミルトン(メルセデス)のマシンに燃料漏れが起因の火災が発生し、Q1で姿を消すという不測の事態に。雨に見舞われたQ3ではタイトル争いにおけるハミルトンの最大のライバルであるニコ・ロズベルグ(同)がポールポジションを獲得した。

なお、ハミルトンとQ3でクラッシュを喫したケビン・マグヌッセン(マクラーレン)はシャシー交換を強いられ、ピットレーンからレースをスタートする。

サーキットは1周4.381km、決勝レースは70周で行われる。今週末のドライタイヤとしてはピレリのミディアムコンパウンド(プライム)とソフトコンパウンド(オプション)の2種類が用意されたものの、事前に降った雨の影響で路面はダンプな状態だった。

スタート時のタイヤとしては全員がインターミディエイトタイヤを選んでいる。

気温21度、路面温度29度でフォーメーションラップが始まると、10番グリッドについていたダニール・クビアト(トロ・ロッソ)がスタートすることができず一人その場に残される。クビアトのマシンはピットレーンに運ばれ、マグヌッセンとハミルトンの後ろに着いた。

3名がピットレーンに控えた状態でレースがスタートすると、ロズベルグが水しぶきを上げながら先頭でターン1を目指す。2番グリッドのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がそれに並びかけるも、大きく外回りをするラインをとった3番手スタートのバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)が2番手に上がった。

1周を終えてトップ10のオーダーはロズベルグ、ボッタス、ベッテル、フェルナンド・アロンソ(ベッテル)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、ダニエル・リカルド(トロ・ロッソ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ジャン-エリック・ベルヌ(トロ・ロッソ)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)と並ぶ。

ハミルトンはターン2でスピンを喫し、バリアに軽く接触。最後尾に下がりつつもレースを続けたが、バイブレーションがひどいとチームに訴えている。

先頭のロズベルグは2番手以下を引き離し、10秒近いギャップを築いて単独走行を続ける。しかし、9周目に縁石に乗ってバランスを失ったケータハムのマーカス・エリクソンがタイヤバリアに激しく衝突。エリクソン本人に大きなケガはなかった模様だが、マシンの損傷が激しくセーフティカーが出動した。

この機に5番手バトンから後ろにいたほぼ全員がピットへ向かい、ピットレーンは次々と入ってくるマシンとタイヤ交換に励むクルーとでにわかにごった返す。トップ4は続く周回にタイヤ交換を実施した。マグヌッセンのみがインターミディエイトのままでコースにとどまり、僚友バトンも別のインターミディエイトタイヤに交換したが、他の全車がドライのソフトタイヤをチョイスしている。

セーフティカーは11周目の終わりに戻る予定だったが、今度はロータスのロマン・グロージャンがクラッシュを喫し、さらに数周を先導することに。この時ポイント圏内を走っていたのはリカルド、バトン、マッサ、ロズベルグ、マグヌッセン、ベルヌ、ベッテル、アロンソ、ヒュルケンベルグ、ペレスだった。

13周目にレースが再開されると、インターミディエイトを履いたバトンがリカルドからトップの座を奪う。後ろではチームメイトのマグヌッセンもロズベルグをパスしている。ロズベルグには何か問題が生じたか、さらにベルヌとアロンソにポジションを奪われた。

賭けが成功したかに見えたマクラーレンだが、路面コンディションの変化が不利な方向に働き、チームは16周目にバトンとマグヌッセンの両名を呼び戻す。また、全体的なギャップが縮まった混戦の中で、得点圏内を走っていたヒュルケンベルグがコースオフしてレースを終えている。

後方ではロータスのパストール・マルドナドとマルシャのジュール・ビアンキが接触し、2人はピットへ向かう。ケータハムの小林可夢偉がこれをぎりぎりのところで見事に切り抜け、14番手を走っていた。

23周目、ペレスが縁石に乗ってバランスを崩し、単独クラッシュを喫する。かなり大きなクラッシュだったために再びセーフティカーが導入され、トップのリカルドと2番手マッサ、そして9番手を走っていたボッタスがタイヤ交換を実施した。

これでアロンソがラップリーダーとなり、ベルヌ、ロズベルグ、ベッテル、ハミルトン、リカルド、マッサ、グティエレス、ライコネン、エイドリアン・スーティル(ザウバー)がトップ10に並ぶ。一方、可夢偉はトラブルに見舞われた模様で、ターン12でマシンを降りていた。

26周目にレースは再開。隊列のそこかしこで競り合いが見られるが、オーダーに変化はなかった。

ベルヌをパスしかねたロズベルグは33周目にピットイン。同じ頃、ベッテルがわずかにコースを外れた際にスピンしてタイヤバリアにヒットするも、何とか体勢を整えてレースを続行した。

34周目にハミルトンにかわされたベルヌは35周目にピットへ。レースがちょうど折り返し地点を迎えたところでトップ3にはアロンソ、ハミルトン、リカルドが名を連ね、ピット作業がやや手間取ったロズベルグは10番手を走っている。

アロンソは39周目、ハミルトンは続く周回にピットへ向かい、アロンソがソフトからソフトにつないだのに対し、ハミルトンはミディアムを選択した。

各ドライバーでかなり戦略が異なっている中、ある程度動きの落ち着いた46周目の段階で隊列はリカルド、アロンソ、ハミルトン、ロズベルグ、ボッタス、マッサ、ライコネン、ベッテル、ベルヌ、バトンと並んでいた。ロズベルグはハミルトンの1秒以内に迫っていたが、ミディアムでレースの最後まで行くことを目指すハミルトンとは異なり、ソフトを履くロズベルグは再度のピットストップを予定していた。

チームからは戦略の異なるロズベルグを無理に抑えないよう指示が飛ぶものの、ハミルトンに譲る気配はない。ラップリーダーのリカルドは54周目の終わりにピットイン。これでトップに出たアロンソが39周目に履いたソフトタイヤでチェッカーフラッグまでたどり着けるのかがレース終盤のカギとなる。

ロズベルグはハミルトンの前に出られぬまま57周目に最後のタイヤ交換をこなし、上位はアロンソ、ハミルトン、リカルド、ボッタス、マッサ、ライコネン、ロズベルグという形でレースは最終局面を迎えた。

60周目にボッタスがピットに入ったのに続き、ロズベルグがライコネンをパスする。ただちに次の狙いをマッサに定めたロズベルグは61周目に4番手へ上がった。その頃にはアロンソ、ハミルトン、リカルドのトップ3のギャップがそれぞれ1秒以内になり、わずかなミスも許されない大接戦の火蓋が切られた。

65周目にリカルドがハミルトンにしかけるも、この動きは成功せずにリカルドはオーバーランしつつハミルトンの後ろに戻る。トップ集団が周回遅れを捉えた67周目、ついにリカルドがハミルトンを料理した。

タイヤが新しいリカルドはさらに表彰台の頂点を狙ってアロンソに襲いかかり、68周目にトップに立つ。タイヤがすっかり寿命を迎えたアロンソは、今度は対ハミルトンで防戦一方に回らざるを得ない。

しかし、そこに思わぬ援軍が現れる。57周目にタイヤ交換を終えた時点で20秒以上開いていた差をあっという間に縮めたロズベルグが、ファイナルラップでハミルトンのDRS圏内に突入したのだ。

こぶしを高く突き上げてトップチェッカーを受けたリカルドの後方で2位フィニッシュを果たしたのはアロンソだった。ハミルトンはチームメイトからのプレッシャーに耐えて3位。ピットレーンスタートからの快挙だった。

4位ロズベルグ以降、マッサ、ライコネン、ベッテル、ボッタス、ベルヌ、バトンがポイントを獲得。レース中盤、可夢偉に次いでグティエレスが6人目のリタイアとなっており、11位スーティルからマグヌッセン、マルドナド、クビアト、ビアンキ、チルトンまでが完走を遂げている。

この週末を最後にF1は約1カ月の夏休みを迎える。シーズン後半戦の初戦となる第12戦ベルギーGPは8月22日(金)に幕を開け、日本時間17時から金曜フリー走行1回目がスタートする予定だ。次戦もお楽しみに!

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