HRT F1

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FIAがケータハムに厳しい処分を下せば、HRTは大きな利益を得る © Sutton Images
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HRTがFIAにケータハムの調査を依頼したことを明らかにした。フォース・インディアが所有権を持つパーツを使って、彼らが2010年に不当に利益を得た疑いがあるという。

そのきっかけとなったのは、当時ロータス・レーシングと呼ばれていたケータハムが、あるファイルを所有していたことを認めた最近の法廷判決だ。そのファイルというのは"フォース・インディアのコンピュータ支援設計(CAD)ファイルの要部を複写したもので、ボーテックスジェネレーター、リア・ブレーキ・ダクト、リアミラーを含むもの"とされる。ケータハムは法廷に2万5,000ユーロ(約270万円)の罰金を言い渡されたが、FIAからさらに厳しい処分を受ける可能性もある。

HRTが行動を起こしたのは、ケータハムの選手権順位が過去にさかのぼって取り消された場合に、推定2,600万ドル(約21億4,000万円)の賞金を手に入れることができるためだと思われる。

「HRTは、ケータハムに対するイギリス高等法院の民事訴訟判決を精査してもらえるよう、FIAに問い合わせた」とチームのスポークスマンは述べた。「HRTは適切と思われるどんな手段も講じるつもりだ。一部チームの利益となり、われわれにとって不利益となる違法な動きがあったとすれば、HRTは断固たる姿勢を打ち出す」

訴えの根底にあるのはチームらが商業権所有者と交わしているコンコルド協定だ。コンコルドの付則3によると、チームは自らが知的所有権を持たない特定のパーツをマシンに使用することを禁じられている。実際にフォース・インディアのパーツがロータス・レーシングに使われたのかどうかは明らかになっていないが、ファイルを持っていたというだけでも規則違反にあたる可能性がある。

2007年、マクラーレンはフェラーリのマシンに関する機密情報を得ていたとしてFIAに1億ドルの罰金を科され、コンストラクター選手権の全ポイントをはく奪された。処分は国際競技規則第151条c項に違反したことによるもの。そこにはコンペティターが"競争相手やモータースポーツ全般の利益を損なうような不正を働いてはならない"と定められている。

F1を統括するFIAには、レギュレーションが厳守されていることを確認する責任がある。ケータハムに違反が見つかれば、2010年にさかのぼって選手権から除外されることも考えられる。彼らに続く11位で選手権を終えたHRTは、最も利益を手にする立場だ。3つの新興F1チームはカテゴリー3コンストラクターとして賞金を分け合っている。だが、3年間で2回トップ10フィニッシュを果たしたケータハムはカテゴリー2コンストラクターに昇格する予定であり、その2年間で推定2,600万ドルを受け取ると思われる。その彼らが2010年のリザルトから除外されれば、HRTがコラム2チームに大きく前進する。全チーム中最も少ない予算で運営されているHRTは、2012年も厳しいスタートを切った。将来的に賞金が増える可能性が出てくれば、チームの見通しに巨大な影響を与える。

フォース・インディアはすでにFIAへアピールする予定を明かしており、マルシャもその考えがあることを示唆。しかし、この2チームはロータス・レーシングが除外されても経済的利益を受けるわけではない。フォース・インディアの2010年の順位は7位であり、下位のチームが抜けても影響はない。マルシャは12位だったため、11位に繰り上がることはあっても、賞金増額にはつながらない。

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