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ハミルトン、母国で見事な勝利!

M.S.
2015年7月5日
母国で勝利を飾ったハミルトン © Sutton Images
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大入りの観客がスタンドを埋め尽くしたシルバーストーン・サーキットにて、5日(日)日本時間21時から2015年FIA F1世界選手権第9戦イギリスGP決勝が実施された。

前日に行なわれた予選ではランキング首位のルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得。母国グランプリ制覇に向けて絶好のスタート位置を確保した。チームメイトのニコ・ロズベルグが2番手、フェラーリ勢を抑えてウィリアムズのフェリペ・マッサが3番手に入っている。

1950年に記念すべき第1回のF1グランプリを開催したサーキットは歴史の中で姿を変え、現在は1周5.891km、52周で決勝レースが行われる。決勝日の天候は曇り、気温19度、路面温度32度、湿度32%のコンディションだった。

今週末のドライタイヤとしてはピレリのミディアムコンパウンドとハードコンパウンドが持ち込まれている。スタート時のタイヤとしてミディアムを選んでいたのは12番手ロマン・グロージャン(ロータス)、14番手パストール・マルドナド(同)、17番手から20番手までのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、ジェンソン・バトン(同)、ウィル・スティーブンス(マノー・マルシャ)、ロベルト・メルヒ(同)だった。

なお、ザウバーのフェリペ・ナッサーはグリッドに着く前にコース上でストップしており、ギアボックストラブルの影響でレーススタートを断念している。

ナッサーを欠く19名がシグナルオフと同時にグリッドから蹴り出すと、ターン1までに先頭に立ったのはハミルトンでもロズベルグでもなく、その間からするりと抜け出た3番手スタートのマッサだった。4番手スタートのバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)もハミルトンに並びかける位置まで前進。また、9番グリッドから発進したフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグが5番手に浮上した。

一方、隊列の後方ではロータスのロマン・グロージャンとパストール・マルドナド、マクラーレンのフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンがそれぞれ同士討ちを演じ、セーフティカーが導入される。ストップしてしまったロータスコンビとバトンのレースは早くも幕を閉じたが、アロンソは緊急ピットインでダメージを負ったフロントウイングを交換し、隊列の後方に合流した。

セーフティカー先導下、トップ10を走っていたのはマッサ、ハミルトン、ボッタス、ロズベルグ、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、キミ・ライコネン(フェラーリ)、ダニール・クビアト(レッドブル)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)だった。

3周目にレースがリスタートすると、ハミルトンがマッサから先頭を奪い返そうと襲いかかるも、マッサは手堅い守りでこれを寄せ付けず、ハミルトンはわずかにコースオフを喫する。この隙を突いてボッタスが2番手に上がり、上位4名はマッサ、ボッタス、ハミルトン、ロズベルグのオーダーに変わった。

その間にもトロ・ロッソのマックス・フェルスタッペンがスピンを喫し、無念のうちにマシンを降りている。

先頭の4台のギャップは小さく、ハミルトンが失地回復を狙うのみならず、2番手ボッタスもマッサの後ろにぴたりとつけてチャンスをうかがった。一瞬の油断も許されない状態で周回を重ねた4人から最初に動いたのはハミルトンで、20周目にミディアムからハードに履き替えた。

続く21周目にマッサとロズベルグが同時にピットへ向かい、素早くタイヤ交換を終えたロズベルグがピットレーンでマッサに並んだものの、マッサが前を守ってコースに復帰する。しかし、1周前にピットインしたハミルトンのプッシュが奏功し、ハミルトンがここでラップリーダーの座を取り戻した。

22周目にボッタスが初回のタイヤ交換を完了し、第2スティントはハミルトン、マッサ、ボッタス、ロズベルグに続いてライコネン、ベッテル、クビアト、ヒュルケンベルグ、サインツ、ペレスという形に。全員がハードタイヤを履いていた。

23周目、2度のピットストップを経て、レッドブルのダニエル・リカルドがリタイアを選んだ。

レース中盤にかけて空模様が怪しくなり始め、チームからドライバーたちに雨が迫っているとの連絡が飛ぶ。空が暗くなり、10分ほどで降雨の可能性があるとされたタイミングでトロ・ロッソのカルロス・サインツがコース外でマシンを止め、バーチャルセーフティカーが発令された。

バーチャルセーフティカーの導入から2周後の35周目にレースが再開されると、直後に小雨がぱらつき始める。ただし、コースの一部でコンディションが悪化しているものの別の部分では降雨のない状態で、すぐに雨用タイヤに切り替える陣営はなかった。

しかし、路面状態が悪い場所ではコースオフするマシンが複数見られ、39周目にライコネンがインターミディエイトを選択。他にも10番手以降のマーカス・エリクソン(ザウバー)、アロンソ、スティーブンス、メルヒが同じタイヤを選んだ。

ドライタイヤでコースにとどまる上位勢ではロズベルグが難しいコンディション下で果敢に攻め、ウィリアムズの2台を料理して2番手に浮上した。

その後の天候という点ではインターミディエイトを選んだ面々にとって裏目の展開となり、雨が思ったほど強まらずに去ったためにタイムが伸び悩むものの、すぐにまた別の雨が来ると予測されるためにうかつにドライに戻すこともできない。

いつくるのか分からない雨に対応すべく、今回の先陣を切ったのはポイントリーダーのハミルトンで、44周目に5番手ベッテルと共にハードからインターミディエイトに履き替える。

これが大正解で、2人がコースに復帰してすぐに雨脚が強まり、翌周にはロズベルグと3番手、4番手のウィリアムズ勢らが一斉にピットへ向かった。最終的にはコース上に残っている13台すべてがインターミディエイトタイヤを装着しており、ベッテルは一気に3番手に踊り出た。

レース終盤の展開を大きく左右した雨も最後には気まぐれに去っていき、灰色の雲の向こうから現れた青空に祝福されたハミルトンが母国でトップチェッカーを受けている。

2位ロズベルグと3位ベッテルがハミルトンと共に表彰台に上り、4位からはマッサ、ボッタス、クビアト、ヒュルケンベルグ、ライコネン、ペレスというオーダー。10位で最後のポイントをもぎ取ったのはこれがマクラーレン移籍後初の特典となるアロンソだった。

11位エリクソンからメルヒ、スティーブンスを加えた13台が完走を果たした。

シーズン開幕前にドイツGPがキャンセルされたため、次戦は3週間後の第10戦ハンガリーGP。初回セッションとなる金曜フリー走行1回目は24日(金)日本時間17時スタート予定だ。次戦もお楽しみに!

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