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ハミルトン、波乱の母国レースを制す!

M.S.
2014年7月6日
見事な勝利を飾ったハミルトン © Getty Images
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伝統のシルバーストーン・サーキットにて6日(日)日本時間21時から2014年FIA F1世界選手権第9戦イギリスGP決勝が実施された。

前日に行われた予選はシルバーストーンらしいブリティッシュウェザーが波乱を呼び、ウィリアムズやフェラーリという強豪チームがQ1で姿を消す大番狂わせがあった。ポールポジションを決めたのはメルセデスのニコ・ロズベルグで、最終アタックをやめるという決断が裏目に出た僚友のルイス・ハミルトンは6番グリッドからレースをスタートする。

予選13番手のマックス・チルトン(マルシャ)はギアボックス交換で5グリッド降格のペナルティ、予選14番手のエステバン・グティエレス(ザウバー)は前戦にてピットアウト時の危険なリリースによって10グリッド降格のペナルティを科された。また、パストール・マルドナド(ロータス)は燃料サンプルを提出できなかったため、予選結果から除外されている。ケータハムのマーカス・エリクソンと小林可夢偉はQ1のトップタイムから107%以内のタイムを残せなかったものの、スチュワードの判断で決勝参加が許可されている。

上記を適用し、チルトンが17番グリッド、グティエレスが19番グリッド、マルドナドが20番グリッド、エリクソンが21番グリッド、可夢偉が22番グリッドからのスタートとなった。

サーキットは1周5.891km、決勝レースは52周で行われる。今週末のドライタイヤとしてはハードコンパウンド(プライム)とミディアムコンパウンド(オプション)の2種類が用意された。

スタート時のタイヤとしてプライムを選んだのはフェラーリのフェルナンド・アロンソ(16番グリッド)とキミ・ライコネン(18番グリッド)のみだった。

決勝日の天候は晴れ、気温17度、路面温度33度のドライコンディションでレースがスタートすると、2番グリッドのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がやや出遅れ、先頭に抜けだしたロズベルグの後ろに3番グリッドスタートのジェンソン・バトン(マクラーレン)がするりと続く。

後方では大きくコースを外れたライコネンが復帰時にスピンを喫して態勢を崩し、そのままバリアにヒット。後ろから来たフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)は必死に回避したものの接触は免れず、マシンにダメージを負いながら走行を続けた。可夢偉もきわどい位置にいたが、芝に逃げてマシンをバウンドさせながらも何とかコントロールを保っている。

ライコネンは軽く足を引きずる様子が見られながらも、マーシャルの肩を借りながら歩いてメディカルカーに乗り込んだ。1周目にはセルジオ・ペレス(フォース・インディア)とジャン-エリック・ベルヌ(トロ・ロッソ)も接触している。

ライコネンのクラッシュでセーフティカーが出動したものの、すぐに赤旗に変わり、走行可能な全車がグリッドに戻ってきた。この時のオーダーはロズベルグ、バトン、マグヌッセン、ハミルトン、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、ダニエル・リカルド(レッドブル)、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)、バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)と続く。

タイムシート上10番手の位置でピットレーン出口に待機するチルトンには、赤旗掲示中にピットインしたためにドライブスルーペナルティが科された。

ライコネンが衝突したガードレールの修復のため、セッションは1時間ほど中断された。今週末は200戦目の特別なレースだったマッサだが、赤旗中断の間にダメージを負ったマシンはピットへと戻され、そのままリタイアとなっている。また、14番に上ったアロンソがハードからミディアムに履き替え、17番手ロマン・グロージャン(ロータス)と18番手ベルヌ、20番手ペレスがハードコンパウンドに変更した。可夢偉は19番手につけている。

レース再開は日本時間22時5分。セーフティカー先導の下で2周目から始まり、同周回の最後にセーフティカーは戻っている。ハミルトンはマクラーレン勢を次々と料理し、あっという間にチームメイトから5秒後方の2番手につけた。

同じくポジションを上げているのはボッタスとアロンソで、ボッタスは6番手、アロンソは8番手に浮上。しばしヒュルケンベルグの後ろについていたアロンソだが、8周目にヒュルケンベルグも片付けて前を行くボッタスを追った。

ヒュルケンベルグのペースは振るわず、リカルドにも抜かれた上に今度はクビアトからのプレッシャーを受ける。後方では10周目にグティエレスとマルドナドが接触し、グティエレスはリタイアを余儀なくされた。

11周目、上位勢では先陣を切ってベッテルが1回目のピットストップを実施。17周目にボッタスがバトンをかわして3番手へ上がった。19周目にはラップリーダーのロズベルグがピットへ向かい、ミディアムからミディアムにつないでいる。

これで先頭に出たハミルトンは僚友に対するアドバンテージを得ようとプッシュする。ロズベルグは無線でダウンシフトに問題があると訴えるものの、タイヤがたれてきたハミルトンとの差を少しずつつめていった。ハミルトンは25周目にハードタイヤへ履き替えたが、作業に手間取って4.1秒の静止時間を要している。

一方、健闘を見せるアロンソは最初のスタート時にグリッド位置をやや行き過ぎたために5秒のストップ・アンド・ゴーペナルティが科され、懸命にプッシュして4番手までポジションを上げた末、26周目に通常のピット作業と合わせてこのペナルティを消化している。

レースが大きく動いたのは29周目、トップを走っていたロズベルグのギアがスタックし、何とか立て直しを図ろうという努力も虚しくスローダウン。ハミルトンが大きな歓声を受けながらその横を駆け去り、ロズベルグはコース脇にマシンを止めた。12周目にリタイアしたエリクソンに続き、ロズベルグがこのレース5人目のリタイアとなっている。

32周目にボッタスが初めてのピット作業を完了し、暫定トップ3はハミルトン、ベッテル、ボッタスとなる。ベッテルが34周目に2回目のタイヤ交換を実施したため、ハミルトン、ボッタス、リカルドがレースを引っ張る形になった。

4番手バトンの後方ではベッテルとアロンソが圧巻の王者対決を披露する。激しい攻防が続いた後、38周目にアロンソが前を取るも、今度はポジションを入れ替えての大バトルが続いた。

2位ボッタスに40秒もの大差をつけるハミルトンはすでにタイヤ交換義務を果たしているものの、41周目の終わりに再びピットへ。再度ハードタイヤを履いて悠々とコースに復帰している。

終始競り合いを続けてきたアロンソ対ベッテルのバトルは、48周目にぎりぎりの接戦を制してベッテルが前に出る形で決した。

16周目に履き替えたミディアムで粘ってきたリカルドだが、チェッカーフラッグまであと数周というところでついにペースが落ち始めた。後ろからは地元での表彰台を目指してバトンが懸命に詰め寄っている。

しかし、ハミルトンのトップチェッカーに熱狂するシルバーストーンにて、ボッタスに続いて最終コーナーを回ったのはリカルドの方だった。

タイトル争いの上でも重要な勝利をつかんだハミルトンと共にボッタスとリカルドが表彰台に上り、バトンは惜しくも4位フィニッシュ。5位ベッテル以下、アロンソ、マグヌッセン、ヒュルケンベルグ、クビアト、ベルヌが入賞を果たした。

11位ペレスからグロージャン、スーティル、ビアンキ、可夢偉、チルトンに加え、51周目にスモークを吐きながらストップしたマルドナドも完走扱いとなっている。

次戦は19レースが組まれた今シーズンのちょうど真ん中にあたる第10戦ドイツGP。最初のセッションである金曜フリー走行1回目は7月18日(金)日本時間17時スタート予定だ。次戦もお楽しみに!

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