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チャンドックのF1便り - 2011年ドイツGP

Karun Chandhok / Jim 2011年7月28日

『ESPNF1』のコラムニストとして、カルン・チャンドックが2011年シーズン第10戦ドイツGPを分析・解説してくれました。

ニュルブルクリンクで2011年シーズン初のレース出走を果たしたチャンドック © Sutton Images
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【カルン・チャンドック 2011年7月27日】

チーム・ロータスのドライバーとして初めてレースに出場したドイツGPは僕にとって特別な週末だった。先週末のレースに参戦するチャンスを与えてくれたトニー・フェルナンデスとチームには本当に感謝している。また3日間の仕事に戻られてとってもうれしかった! DRSや、さらに重要なことに、僕がこれまで使ってきたのとは大きく異なるピレリのドライタイヤを履くのは今年初めてだったから、週末を通して急勾配のラーニングカーブに挑んだ。

今年のチーム・ロータスのマシンは昨年自分がドライブしていたマシンと比べて微妙な違いがあって、それに慣れるには時間が必要。週末を通してマシンやチームの取り組み方をさらに深く学んだ。彼らもまた僕のことを知り、今回の3日間で僕がマシンにどんなことを求めるのか理解してくれた。たった一度のセッションだけより週末全体のプログラムにしっかりと取り組むっていうのは本当に最高だね。ある意味、自分がどれだけレースを恋しく感じているのか思い知らされた気がする。またすぐに戻って仕事がしたいとやる気も引き起こされた。

週末が始まった頃はヘイキ(コバライネン)からわりと離されてしまったけれど、時間の経過と共に各セッションで徐々に近づき、最終的には予選で0.8秒差のところにつけられた。通常の状況ならこれに満足することはない。でも、今回は難しい状況に飛び込んだこともあってチームも僕も本当に満足している。セッション前にはトニー(フェルナンデス)とリアド(アスマット、僕たちのCEOだ)、それからエンジニアたちが、もし燃料が軽い状態でオプションタイヤを履く予選でヘイキの1秒差以内につけられたら、最初の成果としては満足だと言っていたから、今回の結果は本当に励みになるものだった。

最後の最後まで学習を続けたチャンドック © Sutton Images
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残念なことにレースは計画通りに行かなかった。スタートはうまくいってHRT勢やヴァージン勢、さらにターン3ではセルジオ・ペレスさえも上回れたのにターン4でセルジオに押し出され、芝生に乗り上げた結果、最後尾で隊列に加わった。レースが進んでいくとタイヤが摩耗し始めて何度か高速状態でスピンを喫し、それによってレースの結果が台無しになったけれど、最後まで走り切れたし多くの走行時間と知識を得ることができた。テストはないに等しいため、摩耗したタイヤでマシンがどんな挙動をみせるのか事前の知識がない状態では週末中にできる限りのことに取り組むことが大事。レースまで10周以上連続したラップを走ったことは一度もなく、燃料が満タンの状態のマシンをドライブしたこともなかったから、すべてのラップで学ぶことが本当に重要だったと思う。最後の最後まで学び続けた結果、ファイナルラップで自己ベストタイムを刻んだ。

昨年はいつもやっていたように、自宅に戻って月曜日の夜にレースの録画映像を見た。観戦者としての感想は、なんてファンタスティックなレースだったんだ! ルイス・ハミルトンはあらゆる批判に答えるかのように彼らしい猛追のレースを披露していた。それに彼がこの惑星で今現在最高のドライバーの一人と言われる理由を証明したとも思う。それぞれの戦略がオーダーの入れ替わりにつながりつつ、オープニングラップから最後までコントロールされた彼の攻撃性は圧倒的だったし、マクラーレンのためにも彼はこの優勝という結果を出さなきゃいけなかった。ここ数週間はフェラーリの躍進が光ったりしていたから、マクラーレンにとってさらなる勝利を収めることはとても重要だったはずだ。2008年の世界チャンピオンはウォーキングのチームにとって自分がエースであると改めて立証したように思う。

アロンソとウェバーを抑えて優勝したハミルトン © Getty Images
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フェラーリとフェルナンド・アロンソは日曜日に気温が低くなるとトラブルを抱える傾向があった。シルバーストーンで彼らがタイヤのケアや、スティントの最後でさえもデグラデーションをうまく操る巧みさを示したことは疑いようがない。とはいえ、逆に言うと、予選でタイヤを適切な温度に上げるのに苦労している。レースのスタートやピットストップ直後も同じだ。実際、レースの序盤でフェルナンドは苦戦していて、ターン2でワイドにふくらんだことがある。その後、ピットから出てきたアウトラップでもそうだった。全体的にフェラーリは高速セクションでとても競争力を発揮していると思う。でもライバルに比べると遅めのコーナーではそれほどでもない。その点、マクラーレンはニュルブルクリンクの低速かつツイスティな第1セクターで半端じゃなかった。特にルイスは本当にすごい。

週末を終えて、セブ(セバスチャン)・ベッテルに対する批判が多いこともそうだけど、彼のシーズンが終わったかのように宣言され始めているのにはビックリ! うん、確かに彼は勝てなかった。ポールも取れていない。表彰台さえ逃した。だけど、彼のチャレンジが終わった、なんて言えないはずだ。現ワールドチャンピオンは最高の週末を過ごせなかったけど、それでもニュルブルクリンクで12ポイントを獲得し、チャンピオンシップでは77点のリードを築いている。とても将来に希望が持てないなんて言えないでしょ! 僕はそれよりも(今季これまでに)ポールを3回獲得したにもかかわらず、いまだ勝利に手が届いていないマーク・ウェバーを思うと、フラストレーションを感じているに違いない。彼は激しく追い上げているし、本当にうまいドライビングを披露しているけれど、まだ日曜日にきちんとはまっていないみたい。すぐに彼が勝利の美酒を味わえるよう願ってやまない。

ハンガリーはマークにとって昨年の優勝を繰り返す最高のチャンスになるだろう。昨年、レッドブルが見せつけた圧倒的優位は単純に度肝を抜かれた。今年はそこまで先行するとは予想していないけれど、RB7はそれでもタイトでツイスティなハンガロリンクでは一番のままだと思う。バルセロナ同様、ハンガロリンクも2011年に導入された"オーバーテイク促進"ルールにとって大きなチャレンジとなるはずだ。バルセロナでは素晴らしいレースが見られたから、どうなるかまだ分からないけれど、今年はハンガロリンクでオーバーテイクが見られるかもね!

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『ESPNF1』のコラムニストとして、カルン・チャンドックが各グランプリを振り返ります。

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Karun Chandhok Close
0 Karun Chandhok gives his views exclusively to ESPNF1 at the end of every grand prix weekend Karun Chandhok is one of just two Indians to sit on a Formula One starting grid, making his debut in 2010 with HRT. A motor sport fan since he was a kid, in his first year in the paddock he quickly built up a solid reputation, not only as a driver, but also as an impeccable source of F1 trivia. Now he draws on both his first-hand experience and his extensive knowledge to offer his views on the sport he loves.