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夏休み明けの初勝利を目指すフェラーリ

Jim
2019年8月7日 « ジョビナッツィに1ポイント加算 | メキシコGPは来季も継続へ »
© Andrej ISAKOVIC / AFP
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ドイツGPでは優勝を争うほどのペースがありながらも、続くハンガリーGPでは勝者となったルイス・ハミルトン(メルセデス)に1分以上も遅れてしまったフェラーリのジキルとハイドなシーズンにまだ終わりは来ない。

1週間のうちに劇的な振れ幅を見せた競争力に他チームは驚いたかもしれないが、フェラーリにとっては2019年シーズンの現実に過ぎない。

その問題は大まかに理解されており、今季型マシンSF90の空力コンセプトに端を発する。高ダウンフォースのセットアップを必要とするコースでは一貫して苦戦している一方で、高速コーナーやロングストレートを誇るサーキットを得意としているフェラーリ。

メルセデスとレッドブルに比べて、フェラーリのマシンは単純に低速コーナーで十分なダウンフォースを生成できておらず、これがセンシティブなピレリタイヤの適切な作動域を維持する上で影響を及ぼしているのだ。結果として、ドイツでは予選で抱えた信頼性のトラブルを除き、フェラーリマシンは競争力があるように見え、その1週間後に行われたハンガリーの一戦ではトップから1分以上も遅れてチェッカーフラッグを受けるはめになった。

フェラーリ代表のマッティア・ビノットはハンガリーでレースを終えた4日(日)夜、「われわれが説明すべきなのはハンガリーで(ハミルトンに対して)1分あったことではなく、1週間前には最速マシンだったのに今回は最速でなかったので、どうしてそうなったかを説明すべきなのだろうと思う」とコメント。

「しばしば言うように、かなりサーキット次第なのだ。自分たちのマシンにある程度の最大ダウンフォースが不足していることは分かっている。ブダペストのように最大のダウンフォースが求められるサーキットで走るとなると、苦戦しているのは明らかだ」

「予選に比べてレースではより一層苦戦する。なぜなら、予選の一発のラップはタイヤのグリップが抱えているかもしれないダウンフォース不足を覆い隠してくれているが、長い距離ともなれば、スライドはするし、タイヤのオーバーヒートはあるし、いろいろとより複雑になるからだ」

2019年シーズン序盤戦で抱えた弱点を理解するフェラーリはマシン全体のコンセプトを見限ることなくダウンフォースを追加するため、フランスGPで開発の方向性を変更している。しかしながら、すべてのアップデートが成功したわけでなく、ドライバーズおよびコンストラクターズの両選手権6連覇に向かって突き進むメルセデスを仕留められるほど十分な速さがあったわけでもない。

次に控えるスパ・フランコルシャンとモンツァの2戦はフェラーリに適していると考えられるものの、シンガポールでは最大ダウンフォースの要素に再び直面する。ビノットはフェラーリが2019年型マシンを断念することはないとしながらも、2020年に向けて大幅な前進が必要であることは十分に理解している。

「われわれが最大のダウンフォース構成で走れないサーキットがあるのは確かなので、その場合は違ってくるだろう。すでに今シーズンにさらなるダウンフォースを追い求めているし、シーズン後半戦では程度はどうあれマシンに投入できる最大のダウンフォースを突っ込むつもりだ。来年のマシンはさらにそれ以上が求められる」

「もちろん、ライバルたちが来年に向けてそれぞれのマシンにさらなるダウンフォースを投入しようと開発していることも分かっているので、今現在のギャップを単純なターゲットとして考えることはできない。それ以上だ」

フェラーリが現在の空力コンセプトを採用するに至ったように、2019年シーズンに先だっては大幅なレギュレーション変更があったものの、2020年にテクニカルレギュレーションの変更は予定されていない。そのため、今シーズンの開発が来年のマシンに利点をもたらすことを願うとビノットは語る。

「来年のマシンに(完全に)集中すべきか? 私はそうは思わない。来年は同じレギュレーションなので、今年にできることがあればそれはすべて来年のマシンにも良い利点をもたらすということになる。まだたくさんのレースがあるし、これまでのところ、フェラーリは未勝利なので、われわれにはゴールとターゲットがあるはずだ。ベストを尽くして今シーズンを締めくくれるようにやれることは何でもやるべきだと思う」

紙の上では、フェラーリにとって勝利を手にする最大のチャンスは夏休みが明けてすぐにやってくる。ベルギーGPとイタリアGPだ。どちらのサーキットも縮小した空力構造を必要とするほか、今年はストレートで0.5秒程度に相当すると言われるフェラーリが誇るパワーアドバンテージも利点になると予想されている。

「それらのレースはパワーセンシティブ寄りなので、競争力が発揮されるべきだと考えるが、何も保証されているわけではない」と話したビノットは「われわれのライバルたちは誰もが非常に強力であり、われわれは自分たちとの勝負でもある。状況はブダペストと異なってくるだろうと思うので、初勝利を狙えるように自分たちにやれるベストを尽くして準備するつもりだ」と続けた。

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