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ヘレステスト3日目:2月12日

Kay Tanaka
2010年2月13日 « ヘレステスト3日目(午前):2月12日 | ロータス、ニューマシンを発表! »
周回数はわずかだったが、新車を初走行したディ・グラッシ © Sutton Images
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12日(金)に行われたヘレステストは、初日となった10日に続いて1日を通じたウエットコンディションとなった。朝にはわずかながらドライコンディションとなっており、その瞬間に速いタイムを刻んだ19歳のハイメ・アルグエルスアリがこの日のトップタイムをマークしている。アルグエルスアリのタイムは1分19秒919だった。

この日、最初にコースインを果たしたのはフォース・インディアの新車VJM03を初ドライブすることになったエイドリアン・スーティル。雨の予報だったことから、全チームが本格的なウエットコンディションになるまえにコースに飛び出していったが、セッション開始から10分が経過するとザウバーC29を駆るペドロ・デ・ラ・ロサがメカニカルトラブルを抱え、コース上でストップ。セッションスタートから1時間が経つと、上空からは雨粒が落ち始めた。

午後2時になると雨量は増え、その後の1時間の雨量は2mm。セッションが終了に近づくにつれて雨は多くなり、最後の2時間では8mmの雨量を記録している。

この日参加した10チームすべてが、11日(木)とは違うドライバーを起用。マクラーレンはルイス・ハミルトンが12日と13日にMP4-25を駆り、フェラーリはフェリペ・マッサが参加。レッドブルはセバスチャン・ベッテル、ルノーは初日にドライブしたヴィタリー・ペトロフ、メルセデスGPも同じく初日にステアリングを握ったニコ・ロズベルグ、ウィリアムズはルーベンス・バリチェロ、ヴァージン・レーシングはルーカス・ディ・グラッシが担当した。

どのチームもマイレージを稼ぎたいわけだが、コース上の水量はドライタイヤを履くには多く、ウエットタイヤを履くには乾きすぎている状況。よって、どのマシンもインターミディエイトタイヤでの走行を強いられている。

「ウエット状態の中でも走り続けるだろうが、特にインターミディエイトタイヤの摩耗傾向が非常に高いのが問題だ」と語るのはウィリアムズのテクニカルディレクターを務めるサム・マイケル。「供給されているタイヤセットには限りがあるため、ルールで制限された距離を走り切るよりも前にタイヤを使い果たしてしまう可能性もある」とも説明している。

ブリヂストンが供給するタイヤは、各チームに同数が割り当てられており、1年を通じて使えるセット数が決まっている。そのため、テストごとに使用できる本数も決まることになるのだ。

「問題となったのはコンディション変化だ」と続けるマイケルは、「常にウエット、もしくは常にインターミディエイトを履くコンディションならば問題はないのだが、ドライになったりウエットになったりと変化があることによってタイヤの摩耗が進んでしまい、まるでスリックタイヤのようになってしまうのだ。このサーキットはタイヤに厳しいため、ウエットコンディション下でレースを行ったらかなり面白くなるだろう」とも語った。

ウィリアムズにとってフラストレーションがたまる状況を生み出しているのは、ドライコンディションとなった2日目にトラブルによって3時間のロスがあったことだ。

「われわれには信頼性の問題があった。ハイドロリック系のトラブルにより、ドライ状態の午前中セッションで走れなかったのだ。これはかなり大きな問題だ。問題確認はすぐにできたものの、修理には時間を要してしまった。クラッチがオイルまみれになっており、その他の交換にも時間を必要としたのだ」とマイケルはコメントしている。

しかし、午後2時から雨脚が強まったことにより、各チームはウエットタイヤの装着を選択。路面の水量が増えたため、過剰なタイヤ摩耗を気にすることなくドライブを継続することができた。

セッション中盤にはフォース・インディアが興味深い作業を行っていた。スーティルが1周ごとにピットインを繰り返し、右のリアタイヤのみ交換していたのだ。スーティルは午後2時46分に電気系のトラブルを抱え、この日4回目の赤旗中断となった。それでもスーティルは「マシンは変化にうまく対応できていた」とコメントしている。

マッサは72周を走破し、「路面はウエットだったけど、少なくとも僕たちにとってはしっかりと走りこむ必要はなかった。すでにマイレージはたくさん稼いでいるからね」とコメント。路面が本格的なウエットコンディションになると、マッサのスピードも増した。実際、ウエット状態における最速タイムを記録したのはマッサだったのだ。縁石を滑らかにクリアしていく姿が印象的なマッサは、ウエットコンディションで1分27秒台のタイムを刻んでいた。

11時12分に発生した2回目の赤旗中断の原因となったのは、バリチェロだ。滑りやすい路面でスピンを喫したバリチェロは、グラベルにはみ出してストップしてしまった。「マイレージが必要だったから、僕らはたくさん走ったよ」とバリチェロは語っている。この日のバリチェロは120周を走破したが、ヘレスにおいてレース距離を換算すると69周ということになる。

11時45分にはベッテルがピットレーンに戻り、エンジンを高回転まで回して維持。あまりヘルシーではないサウンドが響き渡り、すぐにエンジンを止めてメカニックたちがRB6をガレージに押し戻した。ウェバーが行っていた2日間のシェイクダウンをコースサイドで見守っていたベッテルは、午前中に33周を走破している。しかし問題は深刻ではなかったようで、ベッテルはすぐにコースへ戻った。

「長い冬だったし、ずいぶんとドライブしていなかったね。だから、また2日間待たされるのはうれしくなかった」と話すベッテル。「だけど、最終的にはここに座り、マシンのサウンドを聞きながら走ることができてよかったよ」とも付け加えた。

3回目の赤旗は12時39分に提示され、原因はロズベルグのメルセデスGP W01だった。ステアリング上のモニターにシステムチェックを促すサインが出たため、停止を余儀なくされたという。メルセデスGPはテスト最終日にはミハエル・シューマッハが作業を担当する。

ハミルトンは66周を走破。マクラーレンの広報担当者は「われわれは主にブレーキとセットアップ作業に集中した。このような天候では、われわれができることは多くない」と語っている。

ディ・グラッシはセッション残り時間が80分になるまで、コースに出てこなかった。その理由は、チームがイギリスのファクトリーから送ったコンテナの到着を待っていたからで、そのコンテナには前日に脱落したフロントウイングが含まれていたのだ。ティモ・グロックは前日にわずか11周しか走れなかったが、この日のディ・グラッシも8周で作業を終えている。

セッション最後の30分は雨がかなり強まり、ロズベルグはスタート練習を実施。バリチェロはチームスタッフに対して無線で、路面がまるで川のようになっているためにドライブできないと報告していた。

『ESPNF1』はウィリアムズのテクニカルディレクターを務めるマイケルにインタビューを行い、ウィリアムズが前夜に行った作業内容を聞くことができた。

「いろいろなことを行った。マシンの小さなパーツの改良をいくらか行い、さまざまなシステムチェックもしたんだ。基本的にはマシンを解体し、ギアボックスやエンジン周辺についても同様だ。オイル漏れなどがないか細かくチェックし、すべてのマイレージなども考えて場合によっては交換する。いくつかのパーツについては、可能な限りマイレージを稼ぐまであえて使い続けるのだ」

この日の気温は9.5℃で、路面温度は13.3℃。前日よりも大きく下がっているのが印象的だ。

【ヘレス - 2010/02/12】

1. ハイメ・アルグエルスアリ - トロ・ロッソ・フェラーリSTR5 - 1:19.919 - 76周
2. ペドロ・デ・ラ・ロサ - BMWザウバーC29 - 1:20.736 - 58周
3. エイドリアン・スーティル - フォース・インディア・メルセデスVJM03 - 1:21.428 - 48周
4. フェリペ・マッサ - フェラーリF10 - 1:21.603 - 72周
5. セバスチャン・ベッテル - レッドブル・ルノーRB6 - 1:21.783 - 59周
6. ヴィタリー・ペトロフ - ルノーR30 - 1:22.000 - 68周
7. ニコ・ロズベルグ - メルセデスGP W01 - 1:22.820 - 53周
8. ルーベンス・バリチェロ - ウィリアムズ・コスワースFW32 - 1:23.217 - 120周
9. ルイス・ハミルトン - マクラーレン・メルセデスMP4-25 - 1:23.985 - 68周
10. ルーカス・ディ・グラッシ - ヴァージン・コスワースVR-01 - 1:27.107 - 8周

© ESPN EMEA Ltd.

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