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  • オーストラリアGP - 決勝

開幕戦の勝者はベッテル!

Kay Tanaka
2011年3月27日

27日(日)日本時間15時から2011年F1世界選手権開幕戦オーストラリアGPの決勝レースが、メルボルンのアルバート・パーク・サーキット(全長5.303km)で行われた。決勝の周回数は58周、レース距離は307.574km。

2011年シーズンの幕開けとなったオーストラリアGPの決勝レースは、現地時間17時からスタートという"トワイライト(夕方)レース"で開催された。レーススタート時の気温は17℃、路面温度は23℃、湿度は61%。今年から単独タイヤサプライヤーを務めるピレリは今回のレースに、ソフトコンパウンド(オプション/ソフトタイヤ)とハードコンパウンド(プライム/ハードタイヤ)という2種類のタイヤを投入している。

前日の公式予選ではセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がコースレコードとなる1分23秒529をたたき出してポールポジションを獲得。ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、マーク・ウェバー(レッドブル)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)が続き、レッドブルとマクラーレンがトップ4を独占した。小林可夢偉(ザウバー)は予選Q3に進出して9番手。一方、今週末のレースでマシンをシェイクダウンしたHRTは、Q1でトップタイムの107%に入るタイムを刻めなかったため、ナレイン・カーティケヤンとビタントニオ・リウッツィの両者が決勝進出を果たせなかった。

レーススタート前に日本に向けた1分間の黙とうを捧げるドライバーたち © Sutton Images
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HRTの2台を除く22台がダミーグリッドについたところで、先の東北地方太平洋沖地震の犠牲者たちに哀悼の意を込めて1分間の黙とうが捧げられた。ドライバーたちは全員がホームストレート上の1か所に集まり、場内には日本国旗が半旗で掲げられた。可夢偉は左腕に日の丸入りの喪章をつけて決勝レースに臨んでいる。

フォーメーションラップを終えた22台がグリッドにつき、開幕戦のレースがスタート! ポールのベッテルはポジションを守り、ハミルトンとウェバーも続いた。バトンとフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)はポジションを落としたが、可夢偉は1つ順位をアップ。しかし、2周目にターン11の手前でアロンソにオーバーテイクされてしまった。一方、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)とハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)は1周目を終えたところで緊急ピットインし、タイヤ交換を余儀なくされた。

先頭のベッテルは5周目にファステストラップをたたき出すなど序盤からペースを上げ、2番手ハミルトンとの差を3.3秒に拡大。5番手のフェリペ・マッサ(フェラーリ)の後方にはバトンがいるが、可変リアウイング(DRS)を使ってもホームストレートでは前に出ることができない。

10周目あたりになると、レッドブル勢が無線でリアタイヤのタレを訴えた。実際にラップタイムも2周前と比べて0.2秒ほど遅くなっていた。するとウェバーが11周目の終わりにピットストップを行い、プライムに変更。ウェバーは9番手でコースに戻った。

11周目にバトンがマッサに並ぶ形でターン11に入ったが、バトンはターン12を曲がり切れずにショートカット。しかし、バトンはマッサにポジションを戻さずに走行を継続。その後、アロンソがマッサをかわしてバトンの後ろについた。これについてレーススチュワードは審議を行うと発表し、その後バトンにドライブスルーペナルティが課されることになった。

ウェバーに続いてフェラーリ勢もピットストップを行ったが、先頭ベッテルは14周目の終わりにピットイン。ベッテルはウェバーとは異なり、オプションに履き替えてコースに戻っている。15周目にはアロンソが1分31秒904というファステストラップをたたき出した。また、パストール・マルドナド(ウィリアムズ)がコース脇にマシンを止め、2011年シーズン最初のリタイアを喫している。

先頭を走っていたハミルトンは16周目にピットストップを行い、オプションに交換してコースに復帰を果たしたが、ベッテルの前に出ることはできなかった。バトンはピットレーンのドライブスルーを実施してから、19周目の終わりにピットストップ。再びオプションタイヤを履き、12番手でコースに復帰した。

22周目にはヘイキ・コバライネン(ロータス)がマシントラブルでストップ。一方、可夢偉がルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)にかわされ、10番手にポジションを落とした。一方、シューマッハは3回目のピットインでガレージにマシンを収め、レースをあきらめた。

23周目にバリチェロがロズベルグに仕掛けターン3で思い切ってインを突いたが、両車は接触! バリチェロのフロントウイングがロズベルグの右サイドポンツーンにヒットし、バリチェロはスピン。ロズベルグはラジエーターを壊して失速し、コース脇でマシンを降りている。得をしたのはバリチェロの後ろを走行していた可夢偉で、7番手までポジションを上げた。しかし、後ろには今週末の戦いで高い競争力を発揮しているマクラーレンのバトンが迫り、26周目のホームストレートでKERS(運動エネルギー回生システム)と可変リアウイングを用いて可夢偉をオーバーテイク。可夢偉は8番手に後退した。

勝者のベッテルを称えるのは20戦目にしてF1初表彰台を獲得したペトロフ © Sutton Images
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2回目のタイヤ交換を最も早く行ったのはウェバーで、2スティント目はプライムを履いていたものの3スティント目はオプションを装着。アロンソも再びオプションに交換してコースに戻った。先頭のベッテルは2番手ハミルトンに8.5秒差をつけ、首位を快走。3番手ペトロフ、4番手マッサ、5番手ウェバー、6番手アロンソ、7番手バトン、8番手可夢偉、9番手セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)、10番手エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)というオーダーとなった。29周目にはロズベルグと接触したバリチェロがドライブスルーペナルティを消化している。

可夢偉は32周目にピットストップを行い、プライムタイヤに交換してコースに戻った。一方、先頭のベッテルと2番手ハミルトン、3番手ペトロフは36周目に同時ピットイン。41周目にはウェバーがピットストップを行ったが、アウトラップでコースオフを喫してタイムロス。翌周にアロンソがピットに入り、ウェバーの前でコースに戻った。

レースは残り5周。先頭のベッテルは2番手ハミルトンに14秒という大きな差を築いてクルージングモードに入った。可夢偉のチームメイトであるペレスは1ストップ作戦を実行し、可夢偉の1つ前である7番手を走行した。

ベッテルはそのままポジションを守ってトップチェッカー! F1通算11勝目をポール・トゥ・ウインで飾り、オーストラリアGP初制覇。2位にハミルトンが入り、3位はF1初表彰台に上ることとなったペトロフだ。4位アロンソ以下はウェバー、バトン、ペレス、可夢偉、マッサ、ブエミまでがポイントを獲得した。11位スーティル以下は、ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、ハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)、ニック・ハイドフェルド(ルノー)、ヤルノ・トゥルーリ(ロータス)、ジェローム・ダンブロジオ(ヴァージン)までの16台が完走。ティモ・グロック(ヴァージン)はチェッカーを受けたが周回数が足りず、バリチェロ、ロズベルグ、コバライネン、シューマッハ、マルドナドはリタイアを喫している。

しかしレース終了後、ザウバーの2台のマシンにリアウイングの規定違反が見つかったとして、ペレスと可夢偉がレース結果から除外された。これにより、9位でフィニッシュしたマッサが7位に繰り上がり、以降のドライバーも順に2つずつポジションを上げている。

55周目に1分28秒947というファステストラップを刻んだのはマッサだった。

第2戦となる次戦マレーシアGPは2週間後にセパン・インターナショナル・サーキットで行われる。最初のセッションとなる金曜フリー走行は4月8日(金)日本時間11時にスタートする予定。公式予選は9日の日本時間17時から、決勝レースは10日の日本時間17時から行われる予定となっている。

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