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レッドブルの抗議は棄却、合法と認められたメルセデスのDAS

Jim
2020年7月4日 « 初日は「まずまずの1日」とベッテル | ハミルトン、交渉難航の報道を否定 »
© Mark Thompson / POOL / AFP
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オーストリアGPのスチュワードはメルセデスのデュアル・アクシス・ステアリング(DAS)システムを合法と認め、レッドブルの異議申し立てを棄却した。

メルセデスが開発した独自の革新的なソリューションは2月のプレシーズンテストでライバルたちに発見されて以降、合法性が議論されてきた。このシステムは上方から見た際に内側もしくは外側に向かってフロントホイールのアライメント――トー角として知られる――を変更できるように設計されており、ステアリングホイールを前後に動かすことによって制御する仕組みだ。

DASはマシンのハンドリング特性に直接的な影響を及ぼすが、最大の利点は路面の表面でラバーをスクラブし、タイヤに熱を与えられるよう、そのアライメントを変更することでタイヤのコンディションを管理しているのではないかと考えられている。

オーストリアGP初日のフリー走行ではルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスがともにこのシステムを使用していたものの、インラップもしくはアウトラップに限られ、それぞれが自己ベストタイムを刻んだクイックラップでは使用されていない。

予選までに同システムが明確化されることを目的とし、ライバルのレッドブルが初日のセッション終了後、可動空力デバイスを禁止するテクニカルレギュレーション第3条8項、および、走行中のマシンのサスペンションシステム変更を禁止する第10条2項3号に反するとして異議を申し立てていた。

DASがサスペンションの一部とみなす場合は違法、ステアリングの一部とみなされる場合は合法となるため、スチュワードはオンライン会議を通して調査、裁定を下した。

レッドブルはこのシステムが明らかにトー角の変更を目的にしていると主張。通常、トー角はガレージでサスペンションのセッティングから調整されるものであり、ステアリングシステムで可変するものではない。レッドブルはメルセデスのドライバーたちが各自のベストタイムを刻んだラップでこのシステムを起動しておらず、メルセデスマシンのステアリングがDASなしで機能するのは明白だと強調し、したがって、サスペンションセッティングを変更する目的はタイヤのコンディショニングのために違いないとしていた。

メルセデスは同じ向きではなく反対方向に回転しているだけで、従来型のステアリングホイールのように、DASは単純にホイールのアライメントを変更するだけだと反論。加えて、トー角がステアリングの反応を変えており、つまりはステアリングの一部であるとも指摘した。

両者の主張を審理し、6時間半にもわたって熟考を重ねたスチュワードは、DASがステアリングシステムの一部でなければ違法とみなされるが、この機能はホイールを調整するものであり、それを実行するためのステアリングホイールの使用方法を制限するルールはなく、つまりはステアリングシステムの一部としてみなされるため、合法であると判断した。

また、スチュワードはこのシステムが機械的に操作されていたものの、油圧ステアリングシステムの一部である限りは合法だとも認めている。

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