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経営の危機を受けてF1が一部チームに先払い

M.S.
2020年4月24日 « オランダGPの2020年開催は困難な状況に | 軽率なコストカット策に警鐘を鳴らすフェラーリ »
© Clive Mason/Getty Images
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新型コロナウイルスのパンデミックに伴う経済的衰退の中での生き残りを図るべく、F1が一部のチームへの支払いを前倒しする。リバティ・メディアCEOのグレッグ・マッフェイが23日(木)に認めた。

F1の内部関係者らは一部のチームの財政状況についての懸念を強めており、レースが再開された際に4つものチームがグリッド復帰に苦戦する可能性が指摘されていた。

マクラーレン、ハースF1、ルノー、レーシング・ポイント、ウィリアムズが職を守るためにイギリス政府の帰休制度を利用しているものの、レースがいつ再開するかの見通しが立たない中、今年は全F1チームのバランスシートが寒々とした様相を呈している。

10チームすべてがF1から賞金という形で受け取る収入はF1独自の収入と直接的につながっており、その多くがレース開催とテレビ放映権の売り上げによって生じている。レースが中断されている今、これが両方の収入源に影響をもたらしているが、マッフェイはF1が手元資金の一部を用いてレース再開時にフルグリッドの状態であることを確実にすると述べた。

「軽率なやり方で資金を使うようなことは奨励されないが、われわれはF1のビジネス運営と、大きなコストを被っているチームというわれわれのパートナーの業績に対する現在の結果のバランスを取ろうと努力している。われわれはすでに、チームへの支払いに先立って一部のチームに前払い金を用意している」とマッフェイは投資家向けのカンファレンスコールで述べた。

「それをもっと多く行う場合もあるし、助けを必要としているチームを仲立ちするために他のことをする場合もある。オープンな小切手だと考えているわけではないが、メジャー・リーグ・ベースボールはベースボールにおいて1シーズンを過ごす、もしくは1シーズンを逃したり、シーズンの一部を過ごしたりすることになる全選手に、それらに先立って1,700万ドル(約18億3,000万円)を前払いしたし、ここでも同じ問題を抱えているわけだが、実際のところチームのバーンレートはより高いだろうし、われわれには支払い能力のあるチームが必要だ」

「チームはわれわれが2020年や2021年、そしてそれから先も成功裏に運ばなければならないレースの一部を成す」

フェラーリ、メルセデス、レッドブル、マクラーレン、ウィリアムズは毎年のF1からのボーナス支払いという形で保証された収入があった。しかし、その量はそれぞれで大きく異なり、さらにグリッド後方のチームはビッグチームよりもF1の収益性に頼るところが大きい

「F1から最小限の保証を得ていないチームらは特にコストを被ることになるだろうし、彼らの収入源の大部分を占めるのがF1の収益の共有分だ。辛うじて利益の出る、もしくは利益の出ないレースをわれわれが運営した場合、彼らはそれでもチーム運営のコストをすべて被ることになり、これは一つの課題になる」

「われわれが(2020年シーズンを)どのように始めるかについて思慮を巡らす必要がある理由の一つがそれであり、われわれのみならず、(F1の)エコシステムにとってふさわしい方法で始めなければならない。チェイス(ケアリー/F1 CEO)と彼のチームは複数のシナリオを想定していて、スタートするのに何が必要かと問われれば、テレビ放送のみなのか、ファンもいるのかを問わず、いかなるフォーマットであれ当局の承認が必要であり、チームがどうそれに取り組んでいくのかという部分も必要だ」

「ファンに利がある一方で、利益のない、もしくは損失を出すレースを行うことによってチームが破綻することのないようなものは、どうやったら行えるだろうか」

マッフェイはまったく何もないシーズンにすることを含め、F1はさまざまな筋書きを検討していると認めた。

「われわれにはレースなし、もしくは15戦から18戦のシナリオや、ファンのない状態でのスタートなどの案があり、現時点では多くの機会やチャレンジに直面している」

「チェイスと彼のチームには複数のオプションが提示されているが、タイミングがくるまでは、どうすれば今あるレースを、開かれるかどうかも分からない他のレースと置き換えるよう誰かに要請できるだろうか?」

「したがって、われわれは一定のイベントが西ヨーロッパの国で開催されるかを観察しており、その周辺で選択肢を検討している。それが開始時期をカウントするものになるかもしれない。何の保証もないが、確かにそういったことを試みることになるだろう」

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