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新型コロナウイルスのパンデミックにより、F1は夏に義務化している閉鎖期間を前倒しし、かつその期間を2週間から3週間に拡大することにした。

通常、シャットダウンは8月に実施されており、いわゆるF1の夏休みにあたる3週間のうち連続する14日間はファクトリーでの作業を禁じるものだ。もともとの構想は世界を転戦するチームメンバーに学校の夏休みにあわせて少なくとも2週間を家族と過ごせるように配慮したもので、裏で仕事を続けることによりアドバンテージを得ないよう全チームに義務付けられている。

しかしながら、世界中に感染拡大している新型コロナウイルスにより、F1シーズンは中断を余儀なくされており、8月は延期されたレースが日程を変えて開催される可能性が浮上している。加えて、イタリアでは政府が全国的なシャットダウンを強制していることから、イタリアを拠点とするフェラーリやアルファ・タウリはすでにファクトリーの稼働を停止しており、近日中にもイギリスが同じような方針を取る見込みで、そうなれば全10チームのうち7チームが影響を受けることになる。

閉鎖期間を前倒しし、3月から4月にかけて3週間の連続シャットダウンに拡大することで、F1は新型コロナウイルスがもたらす困難に対応しながら、レースの日程変更に最大限の柔軟性を取ろうとしている。新たな閉鎖期間は今年のスポーティングレギュレーション第21条8項の変更が必要となるほか、F1に参戦する全チームの満場一致の合意が求められる。

この一報が公表されて30分と経たずして新たな閉鎖プランを発表したのがレッドブルだ。

「チームとして、われわれは現在、3月27日(金)に3週間の閉鎖期間を予定しているが、変化を伴う世界的流行病(パンデミック)の特性を鑑み、これらの日付にはいくらかの柔軟性をもたせる予定だ。われわれ全員がレースに戻りたいと望む一方で、世界規模のパンデミックの深刻度は時間とともに変化しており、その影響はわれわれのスポーツを超越している」

「したがって、われわれは感染のリスクを減らすために取られている措置に同意するとともに、必要と考えられる限りのレース延期を支持する」

また、アルファロメオ・レーシングも声明を発行し、3月23日(月)から4月13日(月)まで閉鎖期間とすることを明かしている。

F1の2020年シーズンは開幕戦を含む序盤4戦の延期が決まっており、まもなく、オランダ、スペイン、モナコのグランプリも延期が発表されると見られている。F1は先週に声明を発行し、5月末の新シーズン開幕を願っているとしていたが、最良のシナリオでもシーズン開幕戦は6月初旬のアゼルバイジャンGPを目指すことになりそうだ。

新型コロナウイルスの感染状況が世界中に拡大していることを考えれば、改定されたカレンダーも3週間ないし4週間は実行に移せないと予想され、長期計画は非常に難しい状況だ。延期されたレースを後日に開催するためにはチームやレースプロモーターに柔軟性も求められ、F1は可能な限り多くのレースを開催すべく両者と交渉しなければならない。

夏休み明けの後半戦のスタートとして8月25日(日)にスパ・フランコルシャンの一戦が予定されていたが、その前にオランダGPが組み込まれるかもしれない。スペインは1年契約であることから、1年の延期がほかよりも容易なため、2020年のカレンダーには戻されず、2021年に繰り越される可能性が高い。

モナコGPは開催に向けた準備期間が長く必要であること、F1にレース開催料を支払っていないことを踏まえると、もともとの日程で開催されない場合、オーストラリアと同様、日程変更の優先度は一番下に置かれることになりそうだ。

2020年カレンダーにさらにフレキシビリティをもたせるとすれば、シーズン最終戦となるアブダビGPを12月13日開催として2週間遅らせ、日程調整が必要になったレースをシーズン終盤に組み込むことも考えられる。

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