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2020年シーズンに向けて新たなコンパウンドと構造が提案されていたものの、F1に参戦する全10チームの満場一致の同意を経て、来季も既存のピレリタイヤが継続されることになった。

2020年仕様のプロトタイプタイヤは11月に行われたUS GP週末のフリー走行でデビューし、シーズン最終戦後に実施されたアブダビテストでは2日間にわたって全チームがその感触を確かめている。F1の単独タイヤサプライヤーであるピレリは新しいタイヤがデグラデーションの軽減につながることを願っており、ドライバーたちがレース中にさらにプッシュできるよう作動温度の幅も広くしようとしていた。

しかしながら、新しいコンパウンドに対するドライバーたちのフィードバックは否定的なものが大半だった。

アブダビで新タイヤを試したハースF1のロマン・グロージャンは2020年のレースに使うならどちらかと問われ、「さあどうだろうね。まだそれを話すのは早すぎる。ただ、全然疑問にもならない気がするけどね」と返答している。

「僕らの状況はそんな感じ。今すぐに聞かれたら、分からない。コースによっては違ってくるかもしれないし。でもそうはならない」

「1年も開発してきたら、"当然、2020年仕様でレースするつもりだ"と言いたいんだろうけど」

10日(火)、チームが2020年スペックへの移行を棄却したため、F1は2019年シーズンに使用されたものと同じコンパウンドかつ構造のタイヤを来シーズンも採用することになる。ドライバーたちから寄せられた不満の中で最も多かったもののひとつに、2020年タイヤが遅くなっている点があるといい、アブダビでは1周あたり1秒近い差があったと示唆する者もいた。

ピレリの自動車レース責任者を務めるマリオ・イゾラはピーク時のグリップが2019年タイヤより低くなっていることを認めながらも、タイヤ寿命に関してパフォーマンスの劣化を学ぶためだったとも語っている。

「目標は予選ではなくレースのためにタイヤをもっと良くすることだった。予選には焦点を当てておらず、グリップのピークやマシン本来のパフォーマンスに注力していたわけではない。アイデアとしてはもっとプッシュできるようなタイヤにすることだった。つまり、1ストップレースが多くなるなど、そういった可能性があったわけだが、これが話し合いの結果だ」

「確かに、グリップレベルを増やすこともできる。グリップのピークを若干動かすことも可能だ。そうなれば当然、デグラデーションが増える。デグラデーションはグリップのピークとスタビライズの違いだ。つまり、デグラデーションを軽減したタイヤにするなら、ウオームアップのフェーズがあるべきであり、グリップのピークに近い状態で安定させ、その変化を一貫したものにして劣化させないようにしなければならない」

「しかし、グリップのピークが大きいと、おそらく(2019年タイヤであれば)2周ないし3周で下がり、そこから安定する。そのデグラデーションを感じることになるが、われわれが目指していたのはそれではない」

マシン規定やレギュレーションが大幅に変更される2021年には18インチタイヤが採用されるため、既存タイヤでグランプリに挑むのはあと1シーズンだ。

また、2日間のアブダビテスト後にはメルセデス協力の下、18インチタイヤのテストも実施されている。これまでにはメルセデス以外のチームもミュールカーを提供して徹底的なテストプログラムが進められており、公平性を保つため、このテストにおいてはピレリがテストエレメントをすべてコントロールし、データはすべて全チームと共有される。

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