News

  • 日本GP - ペナルティ

フェラーリとルクレールに厳正な処分、ハース代表は失言で罰金

M.S.
2019年10月16日 « F1とハードロック・スタジアムが原則合意 | 日本でのパワーユニット交換はなし »
© Behrouz MEHRI / AFP
拡大

シーズン第17戦日本PGでは、前戦ロシアGPでスチュワードに対する失言があったハースF1代表が罰金を科されたほか、決勝ではフェラーリとシャルル・ルクレールが2件の違反を取り沙汰された。

ハースF1代表のギュンサー・シュタイナーはソチでケビン・マグヌッセンに科されたペナルティに憤り、チーム無線で辛辣(しんらつ)な言葉を放った。これが放送されてしまい、メディアで取り上げられる結果となっている。スチュワードはシュタイナーのコメントが「モータースポーツの利益に損害を与える」と判断し、罰金を言い渡した。

また、日本GP決勝ではスタート直後にレッドブルのマックス・フェルスタッペンと接触したフェラーリのシャルル・ルクレールがインシデントの責任を問われたのに加え、接触によってダメージを負ったマシンをチームが安全確認のためにすぐにピットに戻さなかったことも問題視された。シュタイナーへの罰金も含め、それぞれの判断についてスチュワードの詳しい説明は下記を参照されたい。

レーシング・ポイントがルノーの違反の可能性を訴えた件については、今週に審議が行われることになっている。

その他を含め、日本GPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

日本GP初日:10月11日(金)

【第16戦ロシアGP】

◆ギュンサー・シュタイナー氏(ハースF1チーム代表)
違反内容:不適切なチーム無線、FIA国際スポーティングコード第12条1条項1(c)および(f)に違反
裁定:罰金7,500ユーロ(約90万円)
裁定理由:FIA F1世界選手権の一戦である2019年9月29日開催のロシアGPで、スチュワード団はハースF1チームのドライバーの1人に5秒のタイムペナルティを科した。FIAスーパーライセンスの所持者であるハースF1チーム代表はレース後、関連するドライバーへの無線メッセージを通してこの裁定に対してコメントしている。

そのメッセージにおいて、彼は「愚弄で馬鹿げたスチュワードがいなければ、われわれは8位だった。誰がスチュワードかは周知されている。彼のことは知っている。常に同じだ。彼はもはや賢くはなれないのだろう」と発言した。このメッセージは公に放送されたため、後に数々のメディアによって文字、もしくは音声の形で取り上げられた。

FIA国際スポーティングコード第11条9項3(t)で規定されるように、ロシアGPのスチュワードは一件について日本GPのスチュワードに言及した。ハースF1の特定のメンバーがすでにサーキットを出発していたこと、および、ロシアGPスチュワード団の少なくとも1人のメンバーに利益相反の可能性があることから、彼らの権限は委任された。

2019年10月11日にスチュワードはシュタイナー氏のヒアリングを実施した。彼はロシアGPの1人のスチュワードに言及した発言であることを認め、所属ドライバーが懸命に戦ったレース終了直後の興奮した勢いで発したものだと認めた。当時を振り返り、使用した言葉の選択を悔いていた。当該イベントおよびチャンピオンシップにおけるFIAオフィシャルをけなすつもりで用いた言葉ではなかったとしている。

しかしながら、当時にやり取りされた無線通信の内容は当該イベントのスチュワードに対する侮辱であり、彼らスチュワードのスキルと健全性を疑問視するものである。このような発言は全般的なモータースポーツの評判を傷つけ、FIAオフィシャルのプロフェッショナリズムを疑問視するものである。個々のオフィシャルに対する公の個人的な攻撃は完全に不適当であり、容認できるものではない。

シュタイナー氏が用いた言い回しはFIAオフィシャルのモラルを傷つけ、モータースポーツの利益に損害を与えるものであるため、規則に違反するものと考えられる。過去にシュタイナー氏が同様の言動でペナルティを受けた記録がないことから、今回科せられた金額の罰金が適切であると考えられる。しかしながら、今後に違反した場合はいかなる個人が関与するにせよ、より厳しい制裁としてチームに対する処罰を検討しなければならない可能性がある。

(金曜フリー走行1回目はペナルティなし)

【金曜フリー走行2回目】

◆セルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)
違反内容:ピットレーンを時速82.2kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:レーシング・ポイントに罰金300ユーロ(約3万6,000円)
裁定理由:カーナンバー11(ペレス)が本イベントで時速80kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速2.2km超過したため。

日本GP2日目:10月12日(土)

(悪天候のため全セッション中止)

日本GP予選・決勝:10月13日(日)

(予選はペナルティなし)

【決勝】

◆シャルル・ルクレール(フェラーリ)
違反内容:1周目のターン1でカーナンバー33(マックス・フェルスタッペン/レッドブル)と接触、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項と合わせ、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項に違反
裁定:FIA F1スポーティングレギュレーション第38条8項(d)に基づくレース後のタイムペナルティ5秒(レースタイムに5秒加算)、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認し、カーナンバー16のドライバー(ルクレール)とカーナンバー33のドライバー、およびチーム代表者らから事情を聴取した。カーナンバー16とカーナンバー33は1周目にターン1を通過してターン2に接近する際にサイド・バイ・サイドとなり、カーナンバー16がインサイドにいた。両マシンがターン2のエイペックスに近づく際、わずかに前にいたカーナンバー33はワイドになり、インサイドに十分な余裕を残していた。しかし、カーナンバー16は前にいるマシンの影響でフロントのグリップを失って唐突にアンダーステアになり、コース外側に向かってカーナンバー33と接触し、同マシンにコースオフを強いた。フロントグリップの損失がカーナンバー16に接触を起こさせ、意図的なものではなかったとは言え、前のマシンと接近している際にはそういったグリップの損失は予測され、許容されるものであるべきだった。カーナンバー16が近接性の判断を誤ったことがインシデントにつながった。1周目のインシデントとしては異例であり、直接的に関与したのは前述のマシンのみであることから、通常の酌量できる要素はほとんど存在しない。

ルクレールの累積ペナルティポイント:2ポイント(2019年10月13日時点)

◆シャルル・ルクレール(フェラーリ)
違反内容:1周目のインシデント後、危険な状態で走行を継続、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条11項に違反
裁定:FIA F1スポーティングレギュレーション第38条8項(d)に基づくレース後のタイムペナルティ10秒(レースタイムに10秒加算)、フェラーリに罰金25,000ユーロ(約300万円)
裁定理由:スチュワードは証拠音声および映像を確認し、カーナンバー16のドライバー(ルクレール)とチーム代表者らから事情を聴取した。カーナンバー16は1周目のターン2でのインシデントによってフロントウイングにダメージを負っている。インシデントの後も当該マシンは走り続け、1周目の終わりにピットインしなかった。2周目の間に当該マシンに関する要請が予測され、当該チームはレースディレクターに2周目の終わりにピットに入るよう要請していると伝えた。

2周目のターン11でフロントウイングの一部がマシンから外れた。そのラップの終盤、ターン14でフロントウイングのさらに大きなセクションがカーナンバー16のマシンから脱落し、カーナンバー16に接近していたカーナンバー44(ルイス・ハミルトン/メルセデス)が影響を被った。このウイングのパーツはかろうじてカーナンバー44のコックピットエリアへの影響を回避したが、カーナンバー44の右ミラーを破壊した。

この2つ目のピースが脱落した後、チームは当該マシンがこれで安全な状態になったと考え、事前にレースディレクターに対してピットに呼び入れると通知したにもかかわらず、カーナンバー16に対してステイアウトするよう伝え、ピットに入れなかった。3周目にレースディレクターがチームに対して検査のためにピットにマシンを入れるよう指示している。カーナンバー16は3周目の終わりにピットに入った。

安全確認のため、ダメージが明らかに視認できていたインシデント発生直後の1周目の終わりにカーナンバー16をピットインさせず、レースディレクターに通知した後にさらに1周を走り続けるようドライバーに伝えたことで、当該チームはサーキット上に危険な状態を生み出しており、かろうじて大規模なインシデントを回避したものの、注意を受けた後もさらなるインシデントが発生する可能性を高めた。

◆レーシング・ポイントのプロテスト

カーナンバー3および27に搭載されたプリセットラップディスタンスディペンデントブレーキバイアスアジャストメントシステムの違法性に関して、レーシング・ポイントからルノーに対する異議申し立てを受けて、スチュワードは両チームの代表者、FIA技術部門の代表者から聴取を実施した。スチュワードは今回の異議申し立てが国際スポーティングコード第13条に定められたすべての要件を満たしており、許容されるものと判断した。この点に関してはルノーのチーム代表者によって合意がなされている。

詳細な分析を実施するにあたり、FIA技術部門の代表者はカーナンバー3および27のFIA標準電子制御装置とステアリングホイールを差し押さえ、押収するよう命ぜられた。また、FIA技術部門の代表者はハードウエア、ソフトウエア、それに関連するデータの詳細分析を実施するよう指示されており、完了次第、異議申し立てに説明されている潜在的な技術違反が確認された場合はそれに合致するアセスメントを含め、報告書をスチュワードに提出する。

評価を実施するにあたり、FIA技術部門の代表者はスチュワードの名の下に外部の技術支援を受けることを許可されている。FIA技術部門の代表者はこの報告書の提出日が想定でき次第、今回の異議申し立てを評価するべく次回の会合日程を調整できるようスチュワードのチェアマンに連絡するものとする。

オーストラリアGP:開幕戦では3チームに罰金
バーレーンGP:レース中のインシデントは全ておとがめなし
中国GP:レッドブル&トロ・ロッソ勢のみが処罰の対象に
アゼルバイジャンGP:燃料流量違反とウイングのたわみで予選除外処分
スペインGP:ルノー、不適切なウイング交換でペナルティ
モナコGP:苦戦をものがたる大量ペナルティ
カナダGP:物議をかもしたベッテルのペナルティ
フランスGP:コース逸脱と復帰に厳しい判断
オーストリアGP:白熱のレースにおとがめなし、週末には珍しい違反も
イギリスGP:ただ一人ペナルティを科されたベッテル
ドイツGP:大量のタイム抹消、決勝ではトルクのルール違反
ハンガリーGP:予選での走行妨害以外に目立った違反なし
ベルギーGP:バトルはおとがめなしで後半戦が幕開け
イタリアGP:ベッテルがホームで失態、異例の予選で3人に戒告
シンガポールGP: 実利なくとも違反は違反
ロシアGP:ライコネンがジャンプスタート

© ESPN Sports Media Ltd.