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ピレリが2021年に向けた扁平(へんぺい)タイヤの初テストを実施し、そこからF1の未来の一端が垣間見えた。

2021年に施行される大規模なルール改革の一環として、F1は18インチホイールと偏平タイヤを導入する。現在のF1マシンは13インチのリムにバルーンスタイルのタイヤを使用しており、これは長年にわたってモータースポーツの頂点で使われ続けてきた。

ピレリは12日(木)にポール・リカールのテストコースを使い、ルノーF1チームの今季型マシンでプロトタイプタイヤを走らせた。マシンは2021年に想定されるダウンフォースレベルをシミュレーションするためにモディファイされたものだ。今週の2日間のテストを終えた後もポール・リカールではさらに2回のテストが予定されており、10月はマクラーレン、12月はメルセデスがテストを担当する予定だ。

「F1新時代の始まり。ポール・リカールでルノーF1チームのセルゲイ・シロトキンが18インチのピレリP ZERO タイヤを履いて最初のラップに向かう」

偏平タイヤへのスイッチは美学的観点の意味合いもあるが、技術やコストといったことも理由になっている。現在のタイヤは空力的負荷を受けた時の屈曲をCFDや風洞で再現することが難しく、チームたちはタイヤのゆがみをファクターとして空力シミュレーションに取り入れるために多額の資金を投じている。偏平タイヤならばそこまでゆがみが生じないため、リソースの少ない小規模チームでも空力におけるタイヤの挙動をより正確にシミュレートすることに役立つはずだ。

2021年シーズンはこの他にタイヤブランケットが禁止される。これらはマシンが発進する前に巻かれ、タイヤを最適な作動温度に温めるために使用されるものだ。廃止されることによってチームたちは、タイヤの機材にかかる費用とそれを世界中に輸送するための費用を削減することができる。ピレリが2021年に目指すターゲットの1つは、パフォーマンスがタイヤ温度にあまり左右されないよう、作動ウインドーの広いコンパウンドすることだ。

同様にピレリがタイヤを供給するF2は、現在タイヤブランケットなしで運用されており、来年からは18インチに替わり、寸法の変化がタイヤの挙動にどう影響するかのヒントをピレリに与えることになっている。F2選手権と並行して広範囲のF1テストプログラムが実行され、F1マシンの大きなパワーと空力的負荷に耐えられるタイヤの開発が続く。

今年の18インチのテストはタイヤの基本構造を決めることが中心になると自動車レース責任者のマリオ・イゾラは述べた。

「まずはベースラインからスタートする。それは明らかだ」と先週末のイタリアGPで彼は述べた。「テストは構造面に重きを置く。新しいサイズに変わり、新しいチャレンジになればそれが普通だ。何を期待すべきか、私には明確なアイデアがある」

「われわれはすでに18インチでF2のテストを始めている。それはとても順調なので、F1でも同じリザルトが得られるといい」

「どちらかというと・・・テストは2日間あり、かなり大規模なプログラムのため、"シェイクダウン"とは呼びたくない。より良いアイデアを得るために異なるソリューションをテストしたいと考えている」

「来年のベースラインを理解し、評価するための3回のセッションがあり、続いて来年をフルに使って開発を行い、ファイナライズする。何度も言っていることだが、これは大きなチャレンジだ。すぐにスタートできることにわれわれは満足し、興奮している」

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