News

  • F1

F1ドライバーたちが描く2021年の理想のルール

Me
2019年6月28日 « リカルドが3点、ペレスが1ポイント加点 | レッドブルがティクトゥムを放出 »
© JOE KLAMAR / AFP
拡大

先週日曜日のフランスGPにネガティブな反応が起きる中、F1の未来に急激に焦点が当たっている。

フランスで楽々と勝利を飾ったルイス・ハミルトンも、今のF1の状態は心配だと同意した。現ワールドチャンピオンのハミルトンは今月初めにパリで開かれた2021年のルール策定を目指すサミットに出席しており、今ではグリッドに並ぶ20人のドライバー全員が、希望するスポーツの方向性について一致団結しているという。

今シーズン初の連戦となる週末のオーストリアGPを前に、メディアセッションの中心になったのはやはりこの話題だった。

ダニエル・リカルドは、もしタイムマシンを持っていたらF1のどの時代に戻りたいかかと聞かれ、彼らしいジョークで取材陣を笑わせた。

「1714年! 誕生する以前がいい。その頃なら何の問題もなかったはずだ」

その時代にはメルセデスすら存在していなかったと指摘されると、彼は破顔し、こう述べた。「ほらね、問題解決!」

他のドライバーたちもそれぞれに意見を述べている。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、今年もドライバーとコンストラクターの両タイトル獲得に向けて一直線のメルセデスの支配力をそれほど問題視していない。

「すごくいいことじゃないのは同意するけど、F1は前からこうだったと思うよ」とフェルスタッペンは述べた。「1つ前はレッドブルがスポーツを支配していた。その前はフェラーリがスポーツを支配。その前はウィリアムズ。その前はまたマクラーレンだった。いつも何年かはそういう支配が続く」

彼は、チームたちがプロセスに関与しているルール作成の権利を彼らの手から取り上げることが鍵だと考えている。

「同意はしないけど、今はそういう状況だ。他よりもルールをよく知り、理解した1チームがその他よりもいい仕事をする。チームが自分たちのアドバンテージを追求する以外の方法を見つけられるかどうかだ。結局のところ、これから新しいルールが決まるとしても、みんな自分のアドバンテージのことしか考えていない。だったらいっそ、チームたちを全部議論から外して、"これがルールだ"と示してそれに対処させればいい」

マシン自体に関しては、次のようにフェルスタッペンは述べている。「もちろん、ラップレコード等を更新するのは素晴らしいことだよ。でも、もしも僕らが今より2秒くらい遅く走っていたら、少なくとももう少し接近して走れるはずだ。そうなれば素晴らしい」

「でも、それはたぶん純粋にクルマの問題だけじゃないと思う。タイヤも関係している。2、3周の間、誰かにくっついて走っていると、タイヤがオーバーヒートしてひどくスライドし始めるから、たいていは身を引くしかなくなるんだ。そこにいる限り、早くピットに入らなきゃいけなくなってしまうからね。そうなるとレース全体がダメになってしまう」

「クルマについてはダウンフォースを生み出す別の方法を見つける必要があるし、それでいて接近して走れるようにしなきゃいけない。それとタイヤのコンビネーションだ。もう少しやりようがあると思う。僕らがピレリをサポートできればね・・・。エンジン間の違いもまだ大き過ぎると思う。それももう少し、あんまり複雑にすることなく近づけられるといいね」

「ハイブリッドエンジンを維持しなきゃならないのなら、それは理解できるけど、もっといい方法はあると思う」

一方、ルイス・ハミルトンはポールリカールでの勝利後と比べてやや慎重な口ぶりだったが、彼も自身の見解をより詳しく述べている。F1の今の不調をすぐに治す特効薬はないと5度のワールドチャンピオンは述べた。

「全てが絡み合っているんだと思う」と2021年に向けて解決すべき最大の問題は何かと聞かれ、彼は述べた。「当然クルマはもっと重くなり、ダウンフォースが増えるだろう。クルマは速くなるけど重量が増えるから、タイヤへの負荷は増えてデグラデーションも激しくなる」

「決定がもたらすドミノ効果だよ。重量を増やすことは将来的に悪い方向に進むことになる。間違いない。前に言ったように、すでにブレーキは限界に来ているんだ。みんなブレーキパフォーマンスを改善しようと努力しているけど、これ以上良くはならない。そのテクノロジーに関しては限界点に達している」

「クルマが重すぎるから、タイヤはいつも問題になる。ピレリにとっては仕事の大変さが毎年増すばかりだ。全ては物事のコンビネーション。でも、いつもみんながコメントしているように、前のクルマに続いて走るのは楽じゃない。FIA内に本格的なグループができて、空力スキャンや空力データを研究し、将来のマシン作りに役立てようとしている。グループができた時、最初に考えたのはそのことだったと思う。彼らが僕のエアロダイナミシストと同じくらい優秀で、僕らがいいレースをできるような何かを作り出してくれることを期待したい」

セバスチャン・ベッテルは、F1がドライバーたちに意見を求めたことを歓迎した。

「最近、僕らも(2021年向けのミーティングに)招かれたんだ。いいことだと思う」とフェラーリドライバーは述べた。「ドライバーとして僕らは未来のクルマやあるべき未来のレギュレーションについて、とても鮮明なビジョンを持っている。僕らはすごくシンプルな状態を保つし、レースをすることとスポーツをできるだけピュアなものに保つこと以外に関心はない」

「その点で、僕らとファンの足並みはそろっていると思う。思うに最近のF1の働き方は純粋主義者だけじゃなく、他の物事や政治が混ざっているように感じる。それでも第一歩として僕らの意見を求めてくれたのはうれしいし、未来に関して声を上げ続けていけたらいいと思う」

同じ話題についてマクラーレンのカルロス・サインツは、ドライバーたちが同調して声を上げ始めたことで、スポーツに本格的な変更を押し通すことができると考えている。

「F1マシンを感じたり、実際にF1マシンの中で起きていることを把握したりして、FIAとリバティに見解を伝えられるのはF1ドライバーだけだ。僕らなら接近した走行や、より良いショーのために何が必要かを伝えられる」

「決定権を持つのは彼らだし、最終決定するのは彼らだけど、僕らも見解を示すことで今よりずっと多くの手助けをすることができる。いつだって協力するよ。どうして彼らが過去にもっと僕らを頼ってくれなかったのか不思議だよ」

© ESPN Sports Media Ltd.