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  • フランスGP - ペナルティ

コース逸脱と復帰に厳しい判断

M.S.
2019年6月26日 « パディ・ロウがウィリアムズ離脱 | Hondaがスペック3を投入 »
© GERARD JULIEN / AFP
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シーズン第8戦フランスGP決勝ではルノーのダニエル・リカルドに2度科されたペナルティがレース結果を変えた。

フランスGP決勝の終盤、マシントラブルを抱えるランド・ノリス(マクラーレン)の後ろを走っていたリカルドがついにノリスをオーバーテイクしようとした際、そのさらに後ろにいたキミ・ライコネン(アルファロメオ・レーシング)やリカルドの僚友、ニコ・ヒュルケンベルグもポジションを上げようと攻めにかかった。

入り乱れたバトルの中でコースオフしながらも3人の先頭の位置に戻ったリカルドだったが、このときに危険なコース復帰で他車にコースオフを強いたこと、および、コースを逸脱した後に持続的なアドバンテージを受けたことの2件が審議対象となり、それぞれで5秒加算のペナルティを科されている。結果、7番手でチェッカーフラッグを受けたリカルドはポイント圏外の11位に転落した。

同じく決勝ではレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスもコースオフした後にアドバンテージを得たとしてペナルティを言い渡されている。

予選でもコーナーの走り方が原因で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が違反のあったラップのタイムを抹消された。

一方、金曜フリー走行2回目でフェルスタッペンと接触したルイス・ハミルトン(メルセデス)や予選でライコネンの走行を妨害した疑いが持たれたリカルド、ロマン・グロージャン(ハースF1)への走行妨害が取り沙汰されたライコネンについては、それぞれの状況を鑑みておとがめなしの裁定が下されている。

その他を含め、フランスGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

フランスGP初日:6月21日(金)

【金曜フリー走行1回目】

◆ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)
違反内容:4基目の内燃機関(エンジン/ICE)、3基目のMGU-K、3基目のエナジーストア(ES)、3基目のコントロールエレクトロニクス(CE)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:スターティンググリッド後方からのスタート
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)および第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが科された。

◆ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)
違反内容:ピットレーンを時速68.4kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ルノーに罰金900ユーロ(約11万円)
裁定理由:カーナンバー27(ヒュルケンベルグ)が本イベントで時速60kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速8.4km超過したため。

◆ダニエル・リカルド(ルノー)
違反内容:ピットレーンを時速63.8kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ルノーに罰金400ユーロ(約4万9,000円)
裁定理由:カーナンバー3(リカルド)が本イベントで時速60kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速3.8km超過したため。

(金曜フリー走行2回目はペナルティなし)

フランスGP2日目:6月22日(土)

【土曜フリー走行】

◆ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)
違反内容:4基目のターボチャージャー(TC)、4基目のMGU-Hを使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:スターティンググリッド後方からのスタート
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが科された。なお、このペナルティはこれに先立つ違反によって当該コンペティターがスターティンググリッド後方からのスタートを義務づけられた事実を変えるものではない。

【予選】

◆マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
違反内容:常時コースを使用するのを怠り、そうすることによって持続的なアドバンテージを得たとみなされる、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項31.4およびFIA F1スポーティングコード第31項4に違反
裁定:FIA国際スポーティングコード第12章3項1.dおよびFIA F1スポーティングレギュレーション第31章4項に基づくラップタイム(1分30秒573)削除
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認し、レースディレクターからタイミングインフォメーションを受け取った。当該マシンは予選プラクティス中にコースを逸脱し、最速タイムをマークした。

◆ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)
違反内容:3基目のエナジーストア(ES)、3基目のコントロールエレクトロニクス(CE)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:スターティンググリッド後方からのスタート
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが科された。

フランスGP決勝:6月23日(日)

【決勝】

◆セルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)
違反内容:ターン3とターン4の間でコースを逸脱してアドバンテージを獲得、FIA F1スポーティングレギュレーション第27条3項に違反
裁定:5秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント1点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは複数のアングルからの証拠映像とオンボードビデオを確認した。ペレスはターン3とターン4の間でコースを逸脱している。ペレスはレースディレクターの指示書にある手順に従ったものの、ターン5でコースに復帰した際に明らかにポジションを上げており、このアドバンテージを維持した。スチュワードはペレスがコースオフを強いられたのかを再調査したが、そういったケースには当たらなかった。アドバンテージを得ることはレギュレーション違反であり、手順に従った場合でも継続的なアドバンテージのない状態でコース復帰するよう述べているレースディレクターの指示書にも違反している。

ペレスの累積ペナルティポイント:4ポイント(2019年6月23日時点)

◆ダニエル・リカルド(レッドブル)
違反内容:コースを逸脱し、安全性に欠ける状態でコース復帰して他のドライバーにコースオフを強いる、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項に違反
裁定:レース後に適用される5秒のタイムペナルティ(レースタイムに5秒加算)、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは証拠映像、ならびに複数台のオンボード映像、カーナンバー3(ダニエル・リカルド)、カーナンバー4(ランド・ノリス)、カーナンバー7(キミ・ライコネン)のドライバーおよびチーム代表者の話を検証した。リカルドはターン8のアウトサイドでノリスを追い抜き始めた。当該コーナーの出口でリカルドがコースを離れたことは疑いようがなく、スチュワードはリカルドがコース復帰したアングルによってノリスが接触を回避するためにコースオフを強いられたと判断する。スチュワードは、コースに戻る際に大幅に減速し、余分にギアを下げ、左フロントタイヤをロックアップしたと話したリカルドの説明に納得している。また、リカルドは当該コーナーのランブルストライプ(ランオフエリアの路面)でマシンをコントロールするのが難しくなったとも述べた。しかしながら、スチュワードは一連の出来事が危険な形でのコース復帰を構成していると考え、結果として、リカルドがノリスからポジションを奪ったとみなした。

リカルドの累積ペナルティポイント:4ポイント(2019年6月23日時点)

◆ダニエル・リカルド(レッドブル)
違反内容:コースを逸脱し、他車をパスして継続的なアドバンテージを獲得、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項に違反
裁定:レース後に適用される5秒のタイムペナルティ(レースタイムに5秒加算)、およびペナルティポイント1点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認し、カーナンバー3のドライバー(リカルド)、カーナンバー7のドライバー(ライコネン)、およびチーム代表者らから事情を聴取した。ノリスとのターン8のインシデントを受けて、ライコネンがノリスとリカルドの2人を追い抜くことに成功した。その時までにマシンのコントロールを取り戻していたリカルドはターン9からライコネンを追いかけ、最終的にはライコネンを追い抜いている。ライコネンはストレートでわずかに右に動きながらポジションを守った。しかしながら、ライコネンはマシンの一部をもコース外に出しておらず、リカルドのマシンの一部でも並んでいる間は右側への動きが一切なく、リカルドをコース外に押し出していない。追い抜くために、リカルドはコース外を走行し、その上で追い抜きを完了しており、アドバンテージを得ている。スチュワードはこの一件が直前のインシデントの延長かどうかを確認した。しかし、リカルドがノリスとのインシデント後にマシンのコントロールを取り戻していることは明らかであり、コース外での追い抜きは別のインシデントである。

リカルドの累積ペナルティポイント:5ポイント(2019年6月23日時点)

オーストラリアGP:開幕戦では3チームに罰金
バーレーンGP:レース中のインシデントは全ておとがめなし
中国GP:レッドブル&トロ・ロッソ勢のみが処罰の対象に
アゼルバイジャンGP:燃料流量違反とウイングのたわみで予選除外処分
スペインGP:ルノー、不適切なウイング交換でペナルティ
モナコGP:苦戦をものがたる大量ペナルティ
カナダGP:物議をかもしたベッテルのペナルティ

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