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物議をかもしたベッテルのペナルティ

M.S.
2019年6月12日 « マグヌッセンの不満と謝罪 | メルセデス勢がフェーズ2を投入 »
© Charles Coates/Getty Images
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シーズン第7戦カナダGP決勝ではライバルと競り合っていたフェラーリのセバスチャン・ベッテルがコースオフした際のスチュワードの裁定が議論を呼んだ。

カナダGP予選までは何らかのペナルティが科されたドライバーはおらず、金曜フリー走行2回目で発生したランス・ストロール(レーシング・ポイント)とロマン・グロージャン(ハースF1)の接触についてはいずれかに主たる責任があるものではないと判断された。

同じセッションでケビン・マグヌッセン(ハースF1)がレースディレクターの指示に反してターン14のボラード右側を走行した件についても、当時の状況をかんがみておとがめなしとされている。

土曜フリー走行ではマクラーレンのランド・ノリスもターン14の指示に違反したが、十分に減速して安全に走行したことと、フリー走行中だったために競技上のアドバンテージがなかったことから、こちらもおとがめなしとなっている。

予選ではマクラーレンのカルロス・サインツが他車のアタックラップを妨害したとして3グリッド降格処分を受けた。また、ターン9をショートカットしたシャルル・ルクレールはアタックを中止したことなどを踏まえて当該ラップタイムの削除のみで済んだものの、スチュワードの声明には同じことが決勝で発生した場合はタイムペナルティになることが明記されている。

この予選ではマグヌッセンが大クラシュを喫し、サバイバルセルの交換によるピットレーンスタートをはじめ、複数のペナルティの対象となった。

モントリオールの週末で最も物議をかもしたのが、決勝でベッテルに科されたペナルティだ。ターン3でコースを外れ、ターン4で復帰する際に危険な方法で後続車に回避行動を強いたとして5秒のタイムペナルティを言い渡されたベッテルとフェラーリは、これを不服として上訴の意向を示した。

カナダGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

カナダGP初日:6月7日(金)

(金曜フリー走行1回目および2回目はペナルティなし)

カナダGP2日目:6月8日(土)

(土曜フリー走行はペナルティなし)

【予選】

◆カルロス・サインツ(マクラーレン)
違反内容:ターン2でカーナンバー23(アレキサンダー・アルボン/トロ・ロッソ)を不必要に妨害、FIA F1スポーティングレギュレーション第31条5項に違反
裁定:第31章4項に基づく3グリッド降格、およびペナティポイント1点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認し、カーナンバー55のドライバー(サインツ/SAI) とカーナンバー23のドライバー(アルボン/ALB)、およびチーム代表者らから事情を聴取した。ターン2でレーシングライン上をスロー走行していたSAIとのギャップを詰めた際、ALBはアタックラップ中だった。SAIはチームと無線でタイヤについて話していた。チームからALBが接近していることについての警告が与えられたのは遅すぎるタイミングだった。そのため、ALBはこのラップをアボートせざるを得なかった。

サインツの累積ペナルティポイント:4ポイント(2019年6月8日時点)

◆シャルル・ルクレール(フェラーリ)
違反内容:レースディレクターの指示書9.1に反してターン9でボラードの右側を通行、FIA国際スポーティングコード12章1条1項1(i)に違反
裁定:第31章4項に基づく関連ラップタイムの削除
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認し、カーナンバー16のドライバー(ルクレール/LEC) とチーム代表者から事情を聴取した。LECは安全にコースに復帰し、自身のエラーを認識して競技上のアドバンテージがないように自らのラップをアボートした。この件がレースで起こっていた場合、タイムペナルティが科されることをここに指摘するものである。

◆ケビン・マグヌッセン(ハースF1)
スチュワードはハースF1チームからサバイバルセルを交換したカーナンバー20(マグヌッセン)の再車検の要請を受けた。FIA F1スポーティングレギュレーション第25条2項および第25条4項に基づき、スチュワードは現地時間6月9日12時前にこれを行うことで合意した。第23条2項に従い、当該マシンはピットレーンからのスタートを義務づけられる。

◆ケビン・マグヌッセン(ハースF1)
違反内容:ギアボックス交換、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条5項(a)に違反
裁定:5グリッド降格
裁定理由:カーナンバー20(マグヌッセン)のギアボックスが6戦連続の使用期間を満たす前に交換されたため。このペナルティは当該コンペティターがこれに先立つ違反によってピットレーンスタートを義務づけられている事実を変えるものではない。

◆ケビン・マグヌッセン(ハースF1)
違反内容:3基目のコントロールエレクトロニクス(CE)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:10グリッド降格
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが科された。このペナルティは当該コンペティターがこれに先立つ違反によってピットレーンスタートを義務づけられている事実を変えるものではない。

カナダGP決勝:6月9日(日)

【決勝】

◆セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
違反内容:コースを逸脱し、安全性に欠ける状態でコース復帰して他車にコースオフを強いる、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項に規定されるインシデントに関与
裁定:5秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:証拠映像を確認したスチュワードはカーンバー5がターン3でコースを離れ、ターン4で安全性に欠ける方法でコースに合流してカーナンバー44(ルイス・ハミルトン/メルセデス)にコースオフを強いたと判断した。カーナンバー44は衝突を避けるために回避行動を強いられた。

ベッテルの累積ペナルティポイント:7ポイント(2019年6月9日時点)

オーストラリアGP:開幕戦では3チームに罰金
バーレーンGP:レース中のインシデントは全ておとがめなし
中国GP:レッドブル&トロ・ロッソ勢のみが処罰の対象に
アゼルバイジャンGP:燃料流量違反とウイングのたわみで予選除外処分
スペインGP:ルノー、不適切なウイング交換でペナルティ
モナコGP:苦戦をものがたる大量ペナルティ

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