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  • アブダビGP - 決勝

ハミルトンが優勝で有終の美!

Jim
2018年11月26日
© Mark Thompson/Getty Images
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日没と共に人工照明がコースを照らしたヤス・マリーナ・サーキットで25日(日)、2018年FIA F1世界選手権第21戦アブダビGP決勝レースが開催され、今年の王者に輝いたメルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを達成した。

ハミルトンがトップタイムを刻んだ予選では相棒のバルテリ・ボッタスが2番手に入り、5連覇王者のメルセデスがフロントローを独占。2列目にフェラーリ、3列目にレッドブルが並んでシーズンフィナーレの一戦に挑むことになった。

全長5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットは若干の降雨の可能性を残してレーススタートを迎える。すでに人工照明が灯される中、気温32.7度、路面温度34.7度、湿度38.2%のドライコンディションで始まり、55周で争われた。スーパーソフト、ウルトラソフト、ハイパーソフトのドライタイヤを持ち込んだピレリはウルトラソフトとハイパーソフトのいずれかをレースで使用するよう義務付けている。

シグナルが消灯を合図に好発進を決めたメルセデス勢の後方でフェラーリもそれぞれのポジションをキープしたが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはワイドに膨らんで後退を強いられた。もう1台のレッドブルを駆るダニエル・リカルドとザウバーのシャルル・ルクレールが5番手を争うさなか、その真後ろにいたハースF1のロマン・グロージャンとルノーのニコ・ヒュルケンベルグが接触し、衝撃でルノーマシンが宙を舞うインシデントが発生。ヒュルケンベルグの乗るマシンは数度回転してウオールにぶつかり、逆さ状態で停車した。

ルノーの無線連絡に「大丈夫。火が出ているかも」と答えたヒュルケンベルグに目立ったケガはなかったようで、コースマーシャルがマシンをひっくり返した後、自力でコックピットを離脱している。ぶつかったグロージャンもヒュルケンベルグの様子を気にしていたが、ハースF1から無事が伝えられた。

ヒュルケンベルグのインシデントで導入されたセーフティカーは4周目の終わりに解除され、各車とも順調にスピードに乗っていったリスタートではフォース・インディアのエステバン・オコンをかわそうと攻めるフェルスタッペンが攻防戦に持ち込む。

オコンのオーバーテイクに失敗したフェルスタッペンはもう1台のフォース・インディアを駆るセルジオ・ペレスにも先行されてしまうが、すぐに抜き返すと今度は確実にオコンを仕留めて8番手に上がった。

フォース・インディア勢のバトルを制したフェルスタッペンの少し先では、フェラーリとのラストレースに挑んでいたキミ・ライコネンを悪夢が襲う。突如、パワーを失い、なす術なく停車を余儀なくされたのだ。無線で「何が起きてるの? パワーがないんだけど」と訴えるも、ホームストレートに達したところで完全に動けなくなり、コース脇にマシンを止めている。

バーチャルセーフティカーが発令された直後、8周目にメルセデスがハミルトンのピットストップを決断し、スーパーソフトに履き替えたハミルトンは5番手の位置で隊列に復帰した。トラフィックにはまる格好となったハミルトンの一方で、ライバルたちはしばらく第1スティントを継続している。

他陣営で最初に動いたフェラーリは16周目にベッテルをピットに呼んでスーパーソフトタイヤに交換。ベッテルはチームメイトでポジションを争っていたフォース・インディア勢の間でコースに戻るも、すぐにオコンを抜いて5番手につけた。次のラップにはボッタスが最初のピットストップを完了し、さらに翌周にはフェルスタッペンもスーパーソフトに履き替えている。

ラップリーダーとしてレースを進めていたリカルドはステイアウトを続け、オコンも第1スティントを長く取ったものの、レースが19周目に入ったところで最初のタイヤ交換に向かっている。ピット作業は通常通りに完了したものの、フィールド全体が接近していたことから、オコンが戻った位置は最後尾の18番手だった。

その頃、ヤス・マリーナ・サーキットに降雨の脅威が迫る。雨雲をとらえるレーダーには付近に降雨が確認されており、パドック上空に雨雲が広がったことを示すように、わずかながら雨粒も確認されている。

とはいえ、走行に影響するほどの雨量ではなく、雨天用タイヤの出番もない。

第1スティントを長く取ったレッドブルがついにリカルドをピットに呼び入れたのは34周目。素早い作業で新品のスーパーソフトに交換したクルーの元を離れたリカルドはフェルスタッペンの後方5番手の位置で第2スティントをスタートさせている。

コース上ではペースに苦しむボッタスをベッテルがオーバーテイクして2番手に上がり、ベッテルの真後ろに控えていたフェルスタッペンもシケインをショートカットするなどタイヤに苦戦していたボッタスを数周後には追い抜いた。その間にもフレッシュタイヤを履くリカルドがギャップを縮めてきており、タイヤのアドバンテージを生かしてポジション奪取を成功させた結果、ボッタスは5番手にポジションを落として40周目を迎えた。

ただ、後続とのギャップが十分にあったため、メルセデスはボッタスをピットに呼んでウルトラソフトタイヤと交換、2回目のピットストップを敢行している。これが功を奏してボッタスのペースは元に戻ったが、リカルドとの距離は大きく開いており、逆転は難しい状況だった。

一方、ストフェル・バンドールン(マクラーレン)に対するオーバーテイクが審議対象となり、コース外を走行するアドバンテージを得て追い抜いたとして5秒のタイムペナルティを受けていたオコンがピットに向かうも、たどり着く前に停車を余儀なくされる。さらに、コース上ではピエール・ガスリーのトロ・ロッソマシンから白煙が上がり、ピットを目指して走行を続けていたが、チームの指示が停車に変わったのを受けてコース脇にマシンを止めた。

残り5周を切って表彰台争いやポイント争いが激化するも、いずれのバトルもポジションが入れ替わることはなくファイナルラップを迎える。ベッテルに接近を許したものの、危なげない王者らしいパフォーマンスを見せたハミルトンがトップチェッカーを受け、ベッテルが2位でゴール、レッドブルのチームメイト対決となった3位争いはフェルスタッペンに軍配があがり、リカルドは4位でゴールした。

5位以下、入賞はボッタス、カルロス・サインツ(ルノー)、ルクレール、ペレス、グロージャン、マグヌッセンとなり、事実上の引退レースだったアロンソは11位で惜しくもポイントを逃した。アロンソに次ぐ12位でハートレーが完走を果たしている。

アブダビで2018年シーズンに幕を閉じたF1サーカスだが、来週には新シーズンに向けてテストが予定されており、すでに次なる挑戦が始まっている。グランプリシーズンは来年3月までおあずけとなり、グリッドの顔ぶれに変化も多い2019年シーズンは3月中旬にオーストラリアで開幕する予定だ。

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