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© Steven Tee/LAT/Sutton Images
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F1商業部門のマネジングディレクターを務めるショーン・ブラッチズがシルバーストーンのような歴史的サーキットに警告を送り、彼らのカレンダー上のポジションはスポーツの長期的未来にとって必ずしも欠かせないものではないと語った。

7日(水)にF1は2020年からベトナムでレースを開始することを発表した。それにより既存のレースの継続についていくつか疑問符が生じている。シルバーストーン、ホッケンハイム、モンツァ、バルセロナとメキシコシティの契約はいずれも2019年シーズンで終了することになっており、シルバーストーンとモンツァはグランプリ開催のためにF1に支払う認可料の減額を希望する姿勢を明確にしている。

レース開催料はF1の重要な収入源であり、オーナーのリバティ・メディアは収益拡大のためにカレンダーを全25戦に増やす可能性について検討中だ。しかし、2019年にマイアミの市街地レースを加えるという計画は今年半ばに無期限延期となってしまい、大多数のチームはカレンダーを21戦より多くすることに反対している。

イギリスGPの将来を巡るシルバーストーンとの交渉は、サーキット側が2017年に解除条項を行使して2019年のレースを最後にするかもしれないとほのめかしてから1年以上にわたって続いている。サーキット側はF1を継続する意思はあるとしているものの、レース開催に伴う経済的負担が和らぐ条件が整った場合に限るとも述べている。

シルバーストーンの立場は、F1の責任者たちから"ヘリテイジを持つレース"の保護を約束する公的声明が出されたことによって強化されたが、ブラッチズはここへ来てスポーツの最もアイコニックな開催地であっても、入れ替えることを恐れないと明言した。

「われわれは68年という時を経た存在であり、グランプリレーシングの特質というのはダイナミックなものだ」と彼はF1のプレスリリース内で述べた。「シルバーストーン最初のグランプリ開催地ではあるが、その68年間の全てのレースをシルバーストーンで実施したわけではない。ブランズハッチや他の場所でも開催されている。このスポーツではレースをする場所に関して何事も不変ではないのだ」

「確かにわれわれは特定のレースを高く評価し、そこでのレースを保護するためにできることをする。だが、こちらもビジネスだ。われわれは株式会社であり、多くの投資家と株主がいる。そして、ビジネスで成功を収めながらファンにとってベストなものと密接に結びつこうとしている」

ブラッチズはカレンダーにさまざまなタイプのサーキットを織り交ぜたい考えを示し、ベトナムの首都ハノイで提案されたのと同じような市街地サーキットを今後も増やすことを重視していると述べた。

「われわれは3つに分類して捉えている」と彼は言う。「第1に、ヘリテイジを持つレースを保存したい。それらはF1に取って非常に重要であり、ファンにとって非常に重要だ。シルバーストーン、スパ、モンツァなどについての話だよ」

「次に、いくつかの市街地レースと、公園や公道を走るハイブリッド市街地レースがある。メルボルン、モントリオール、メキシコシティといった場所だ」

「第3のセグメントは上海、オースティン、テキサスやバーレーンのように専用に作られた施設だ。それらを越えて、われわれはさらなる市街地レースを確保したいと考えている。そのため、今回のレースはわれわれのビジョンにおける次の一歩となるものだ」

ハノイのような町でのレースをさらに増やすことをブラッチズは思い描いていると言い、F1は世界中から寄せられるオファーの中から次にどこへ行くべきかを慎重に考えていると述べた。

「殊にわれわれが重視している1つは、グランプリレーシングをアイコニックな都市のダウンタウンエリア、つまりファンを最も魅了できるところに拡大することだ」と彼は述べた。「今のグランプリの大部分は、町から30分から1時間ほどかかる郊外にある。その点ハノイのレースはわれわれが事前に考えていたゴールの1つを満たすものだ――アイコニックな都市のスリリングな市街地サーキットでのレース開催だ。グランプリレーシングとはこうあるべきというベトナムのコンセプトはわれわれのスポーツのビジョンとマッチしている」

「われわれの元には世界中の都市、州、国、自治体から関心が寄せられており、レースプロモーションに関してマーケットに出ていく方法については、とてもリズミカルなアプローチを取っている。そして、潜在的レースが既存の構造や未来に進みたいと願う方向にうまくフィットするよう、慎重に選択している」

「F1は歴史的に、やってくる人々に対しては非常にリアクティブだったが、われわれは自分たちのブランドバリューに沿い、新しい方法でファンを取り込む機会を与えてくれると考えられるマーケット進出にはプロアクティブに動いてきた。市街地サーキットはそのための素晴らしい方法だ。これまではモナコ、バクーとシンガポールがあった。今回の契約はそのラインアップに加わるにふさわしいものとなった」

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