News

  • F1

大金の懸かったコンストラクターズ選手権の行方

Me
2018年11月5日 « US GPの謎の音まねの正体が判明!? | スメドレーが今年いっぱいでウィリアムズ離脱 »
© Mark Thompson/Getty Images
拡大

メキシコでルイス・ハミルトンが自身5度目のドライバーズタイトルを決めたが、チームたちの間で分配される高額の賞金が懸かったチャンピオンシップはまだ終わっていない。チームメンバーたちにボーナスが出るかどうかもこのタイトル次第で決まることになる。例えば、ブラックリーで働く全てのフルタイムのメルセデス従業員――エンジニアからケータリングスタッフに至るまで――にはタイトルを取った場合に最低1万ポンド(約150万円)の報奨金が振る舞われることになっている。

「同僚たちの住宅ローンを返済し、クリスマスギフトの購入資金になるのはコンストラクターズ選手権だ」とメルセデスのクリスチャン・トト・ウォルフはメキシコで語った。「その戦いはまだ続いている」

ドライバーズ選手権ではなくコンストラクターズ選手権にチームボーナスが関係しているのは偶然ではない。F1の収益のかなりの部分がチームランキングの最終順位に基づいてチーム間で分配されており、順位が高ければ高いほど多くの賞金が転がり込んでくる。

現時点ではメルセデスがフェラーリを55ポイントリードしており、残る2戦で獲得可能な最大得点は86ポイントだ。コンストラクターズポイントはマシン2台で稼ぐため、パターンを全て挙げようとすればきりがないが、メルセデスはどんな順番であれ、2台そろって表彰台に上がればフェラーリのリザルトに関係なくサンパウロでタイトルを決めることができる。逆に、もしフェラーリが1-2を獲得した場合はタイトル決定がアブダビまで持ち越される。

別の言い方をすれば、フェラーリが最終戦までタイトルの可能性を残すためには、ブラジルでメルセデスより13ポイント以上多く稼がなければならない(タイトルを取るためにはそこから現在の55ポイント差をひっくり返す必要がある)。参考までに、メルセデスが苦戦したUS GPとメキシコGPで、フェラーリはそれぞれ13ポイントと11ポイントずつギャップを縮めている。残る2戦で同程度のギャップが縮まったとしてもイタリアチームがタイトルを手にするには不十分だ。しかし、もしメルセデスが次の2戦でダブルリタイアを喫することがあれば――今年のオーストリアで前例がある――チャンピオンシップはまだまだ分からない。ただし、メルセデスが今シーズン4回の1-2勝利を決めているのに対し、フェラーリには一度もないということは注記しておきたい。

レッドブルはコンストラクターズランキング3位の座をすでに保証されている。一方、4位に入る可能性が高くなったのはルノー・スポールF1チームだ。ハースF1チームがUSとメキシコでノーポイントに終わったことは彼らにとってあまりにも大きな痛手だった。その間にルノーは22ポイントを獲得している。2チームのギャップは現在30ポイントとなっており、ハースが逆転するためには2台そろってトップ6入りを続ける必要がある。

それでもハースF1の5位の座はほぼ安泰といえよう。メキシコで4戦ぶりのポイントを獲得したマクラーレンは22ポイント後方だ。フォース・インディアは夏休み中にいったん管財人の手に渡って再生し、ベルギーGPから新しいオーナーシップの下で再エントリーという形を取ったため、それまで挙げていた59ポイントを手放すしかなかった。彼らは次の2戦でマクラーレンより15ポイント多く挙げれば6位になることが可能だが、59ポイントを失っていなければルノーのわずか8ポイント後方に迫っていたことになる。

シーズン後半に力強いパフォーマンスを見せたザウバーはメキシコGPでトロ・ロッソを抜いて8位に上がった。7位を目指すためにはフォース・インディアより11ポイント多く稼がねばならないが、最近のレースでの両者のパフォーマンスを見るとなかなか難しそうだ。だが、メキシコのようにフォース・インディアがノーポイントに終わることがあれば、まだ可能性はある。

一方でトロ・ロッソは8位奪還に闘志を燃やすだろう。ザウバーとの差はわずか3ポイントだ。そのためにはもう一段階、調子を上げる必要がある。このところエンジン交換によるグリッドペナルティが続いているが、残る2戦では信頼性の不安がないことを願いたい。

悲しいことに今季最下位を余儀なくされそうなのはかつての名門ウィリアムズだ。ここまでの得点はわずかに7ポイント。1977年以降の41年の歴史でワースト記録を作ることになってしまいそうだ。

© ESPN Sports Media Ltd.