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スチュワード、フォース・インディアのタイヤ問題を重視

M.S.
2018年6月27日 « 今週中の2021年エンジン規約公表を目指すFIA | ハートレーが6つのコンポーネントを全交換 »
© Boris HORVAT / POOL / AFP
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シーズン第8戦フランスGPではタイヤ関連の2件のインシデントについて審議がなされた。スチュワードはその一方であるフォース・インディアのタイヤ装着の問題を深刻に受け止めている。

グランプリ初日のフリー走行1回目では、セッション開始から40分間のみ使用できるタイヤをその制限時間を超えて使用したかどでトロ・ロッソのピエール・ガスリーが審議対象となった。この件については無線にトラブルが発生していたという状況を鑑み、チームに対する執行猶予つきの罰金との裁定が下されている。

また、同日の現地午後に実施されたフリー走行2回目ではセルジオ・ペレスのフォース・インディアマシンから左リアタイヤが脱落。これについてはホイールガンのオペレーターに不手際がなかったことや、チームやドライバーが前もって問題を感知できなかったことがスチュワードによって認められたものの、重大な事故につながる危険性や、フォース・インディアにここ2年で似たケースが3度起こっていることが重要視された。ペレスに対するグリッド降格のペナルティはなかったものの、スチュワードはチームに罰金と執行猶予つきの追加罰金を申し渡している。

決勝レースでは他車とクラッシュしたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とロマン・グロージャン(ハースF1)に5秒のタイムペナルティが科されたほか、セーフティカー先導中に不必要な減速を行ったとしてウィリアムズのセルゲイ・シロトキンにも同様のペナルティが発令された。

フランスGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

フランスGP初日:6月22日(金)

【金曜フリー走行1回目】

◆ケビン・マグヌッセン(ハースF1)
違反内容:ピットレーンを時速81.7kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ハースF1に罰金200ユーロ(約2万6,000万円)
裁定理由:カーナンバー20(マグヌッセン)が本イベントで時速80kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速1.7km超過したため。

◆ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)
違反内容:P1序盤の40分で使用するものとして選択されたタイヤを12時42分43秒(現地時間)まで使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第24条4項(g)iiiに違反
裁定:罰金1万ユーロ、ただしさらなる第24条4項の違反が無い限り12カ月の執行猶予つき
裁定理由:チーム代表者は12時37分にガレージの電源が失われ、両マシンのテレメトリーがシャットダウンしたとスチュワードに説明している。テレメトリーはピットからマシンへのコミュニケーションを供給するのと同じシステムを通じて運用されており、カーナンバー10のドライバーはピットからメッセージを受け取ることができなかった。テレメトリーの不具合はFIAのテレメトリーモニタリングシステムで確認されている。状況を鑑みて、ペナルティには執行猶予がついた。

【金曜フリー走行2回目】

◆セルジオ・ペレス(トロ・ロッソ)
違反内容:フリー走行中の危険な状態でのリリース、FIA F1スポーティングレギュレーション第28条13項(b)に違反
裁定:スチュワードは映像の証拠を確認するとともに、FIA技術委員、カーナンバー11のドライバーであるセルジオ・ペレス、ホイールガンのオペレーター、チーム代表から事情を聴取した。また、今回の一件で左リアホイールに使われていたホイール保持システムのパーツを調査している。高速でホイールがマシンから脱落したため、スチュワードはこの一件を非常に深刻かつ危険性をはらむものとして捉えている。

FIA技術委員は一件の原因となった可能性についての当初のレポートを改訂し、チームがスチュワードに提出した、ホイールの不正確もしくは不完全な装着が原因となったのではなく、保持プレート上の3本のネジの不十分な固定によるものだとする証拠を承認した。スチュワードはホイールガンのオペレーターがミスを犯していなかったこと、当たり確認線が目視可能だったこと、オペレーターによるホイールの安全性のマニュアルチェックが十分に行われたことに納得している。また、スチュワードはチームもドライバーもインシデントが発生するまで何かがおかしいという兆候を感じ取っていなかったことも承知した。したがって、問題を知るすべがなく、チームがマシンを止めるべく"適切なアクション"を取らなかったと推論するのは不合理にあたる。

以上に基づくと共に今年これまでの裁定を踏まえ、スチュワードは上述の条項からはグリッドペナルティを科す"可能性"があるものの、今回は適用されないと決定した。しかしながら、こういったインシデントがチームに発生するのは過去3年で3回目、今年に入って2度目であるため、通常のペナルティは大幅に増大する。今回の罰金はチームにはこういった危険性をはらむインシデントが再発しないよう、アセンブリとクオリティコントロールの手順を調査する必要があり、このペナルティが適切かつ将来的な再発抑止に働くというスチュワードの見方を示すものである。

ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

フランスGP2日目:6月23日(土)

【土曜フリー走行】

◆ブレンドン・ハートレー(トロ・ロッソ)
違反内容:4基目の内燃機関(ICE)、4基目のターボチャージャー(TC)、4基目のMGU-H、3基目のMGU-K、3基目のエナジーストア、3基目のコントロールエレクトロニクスを使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反 裁定:スターティンググリッド最後尾からのスタート 裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)および第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが適用される。チームは6月22日20時06分にパワーユニットエレメントの交換を技術委員に通知した。

【予選】

◆エステバン・オコン(フォース・インディア)
違反内容:ピットレーンを時速62.1kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:フォース・インディアに罰金300ユーロ(約3万8,000万円)
裁定理由:カーナンバー31(オコン)が本イベントで時速60kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速2.1km超過したため。

◆セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
違反内容:ピットレーンを時速61.7kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:フェラーリに罰金200ユーロ(約2万6,000万円)
裁定理由:カーナンバー5(ベッテル)が本イベントで時速60kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速1.7km超過したため。

カナダGP決勝:6月10日(日)

【レコノサンスラップ】

◆ロマン・グロージャン(ハースF1)
違反内容:ピットレーンを時速74.3kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ハースF1に罰金1,000ユーロ(約12万8,000万円)
裁定理由:カーナンバー8(グロージャン)が本イベントで時速60kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速14.3km超過したため。

【決勝】

◆セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
違反内容:ターン1でカーナンバー77(バルテリ・ボッタス/メルセデス)と接触、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項に定義されているインシデントへの関与
裁定:5秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードはビデオの証拠を特に上空からの映像で確認した。カーナンバー77は明らかにターン1の内側にスペースを残している。カーナンバー77に衝突したのがカーナンバー5だった。

ベッテルの累積ペナルティポイント:5ポイント(2018年6月24日時点)

◆セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)
違反内容:セーフティカーの後ろで不必要な低速走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第39条5項に違反
裁定:スチュワードは映像、チームの無線コミュニケーション、GPSデータを確認した。カーナンバー35(シロトキン)はカーナンバー18(ランス・ストロール/ウィリアムズ)の後ろにつき、"プラス8"でいくよう指示されている。その後、カーナンバー35のドライバーは不必要に低速走行することで大幅に減速し、カーナンバー18の後ろに大きなギャップを築いた。ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

シロトキンの累積ペナルティポイント:4ポイント(2018年6月24日時点)

◆ロマン・グロージャン(ハースF1)
違反内容:レーススタート時にメインストレートでカーナンバー31(エステバン・オコン/フォース・インディア)と接触、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項に定義されているインシデントへの関与
裁定:5秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは特にスタートラインでカーナンバー8(グロージャン)の後ろに並んでいたマシンのオンボードカメラから映像を確認した。カーナンバー8は左方向に唐突で大きな移動を行い、カーナンバー31と衝突している。当時、カーナンバー8の右側に他のマシンはなかった。ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

グロージャンの累積ペナルティポイント:7ポイント(2018年6月24日時点)

◆カルロス・サインツ(ルノー)
違反内容:ピットレーンを時速65.5kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ルノーに罰金600ユーロ(約7万7,000万円)
裁定理由:カーナンバー55(ペレス)が本イベントで時速60kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速5.5km超過したため。

カナダGP:トロ・ロッソ勢のみがペナルティの対象に
モナコGP:罰金多発のモナコGP
スペインGP:計3台のリタイアを招いたグロージャン
アゼルバイジャンGP:5件のクラッシュにペナルティ
中国GP:クラッシュの責任を負ったフェルスタッペンとガスリー
バーレーンGP:ピットのトラブルに悩まされたライコネン
オーストラリアGP:たて続けに起こったハースF1の悲劇

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