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© Mark Sutton/Sutton Images
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2018年の第1回プレシーズンテストを終え、いまだ話題の中心として議論が飛び交うハローコックピットデバイスについて、ドライバーやチーム関係者たちがさまざまな意見を述べた。その中から注目のものを集めてみた。

【コックピット内からの視界について】

ルイス・ハミルトン:
「そりゃ、目に入るし、いくらかは確実に視界を奪われている。(以前の)視認性が100%だったとしたら、数%は失っているよ。でも、慣れるしかないし、ドライビングを始めたら、自然とやっていく方法を学習するものさ」

「コーナーでの影響は全くない。ストレートの先にクルマがいたら、そのクルマの視認性が少し欠けると思うけど、いずれ慣れると思う」

フェルナンド・アロンソ:
「外から見るとかなり大きいのは分かっている――僕自身も画像を見ると、ハローが中心に見えるから。でも、ドライブ中はもっと先の方に集中していて、シャシーの真ん中はそれほど気にしないんだ」

「コーナーではパイロンの左か右を見ているし、ここまでは何の問題もないよ。一番大きい問題は出入りする時かな。でも、ガレージでは通常クルマの上にライトパネルがあって、少しスペースが低くなっているから、注意深く降りようとするものなんだ。ここまでのところ、ハローはドライビングの問題にはならない」

キミ・ライコネン:
「いわゆる普通の走行と何も変わらなかった。去年、何の問題も感じなかったし、今年は特にマシンのデザインに組み込まれているからね。去年はそのためにデザインされていない余計なものを取り付けただけだったから、今年ほどうまくフィットするはずがなかったんだ。問題ない」

ケビン・マグヌッセン:
「すごくイライラする。醜い。クルマに乗るのが難しいし、クルマから降りるのも難しく、ステアリングの取り外しも面倒。とにかく厄介で腹立たしい」

「コーナーに入れば問題ないよ。左か右、真ん中のピラーの横を見ているから。だから、コーナーの視界には影響ないんだけど、シケインみたいに方向を変える時は視野に入って気が散る。ピラーを横切って目線を動かさないといけないから。少し気が散るけど、大きな懸念じゃない」

ニコ・ヒュルケンベルグ:
「気づいたら忘れちゃってる感じ。アブダビテストで1日経験しているから、どういう感じかは分かっていた。正直、視界の面でも他の面でも、僕のドライビングには影響しないな。僕にとっては透明なのと同じ。問題なしだ」

【スターティングシグナルの視認性について】

バルテリ・ボッタス:
「シミュレーターで何度か試してみたんだ。いろんなサーキットで同じハローを付けたけど、スタートライトはどのサーキットでも問題なかった。常に片方の目では見えるから、それで十分」

「それ以外はクルマに乗っていると、センターピラーとワイドな方の一部しか見えないけど、そこに目を向けているわけじゃないからね。もっと先を見ている。中央に小さなものがある、それだけ。僕は完全に慣れてしまったし、問題ない。慣れるのに少し時間がかかったけど、大丈夫。気になるとかそういうのは全然ない。公開されたバイザーカメラの映像を見たんだけど、あれは実際に僕らが中から見た感じとは違っている。僕らが見ているのは前方と中央の小さなものだけ」

【ハローを付けた状態での乗り降りについて】

ロバート・クビサ:
「クルマに乗ったらちょっとしたチャレンジだけど、全然問題ない。でも、降りる時はちょっと大変だ。オーストラリアの初戦後は、ピットレーンに行って疲れた彼らがクルマから降りる時の様子を笑ってやろうと思っているんだ。オーストラリアは楽なところだけど、シンガポールみたいにタフで体にきついレースでは、なかなか芸術的な動きが見られると思うよ」

「ハローに関する問題はそれほど大きくないけど、クルマはどんどんワイドになっていて、たくさんの複雑なバージボードがあるから、出られるスペースは限られている。乗る時は台を使えるけど、降りる時はハローの上に立ってから飛び降りることになる。これからは多くのドライバーが飛んだり跳ねたりするのを見ることになるよ」

ブレンドン・ハートリー:
「僕の長い足だとコックピットへの出入りが大変。でも、安全のためなのは分かっているからね。美的に以前ほどかっこよくないのはみんな同意見だろうけど、中にいると見なくて済むし、見えないから助かるね。ほとんど見えないよ。出入りはちょっと面倒だけど、飛んでくる物体への安全性に関しては大きな恩恵がある」

【ハローの意外な影響】

カルロス・サインツ:
「2ラップも走れば、気にならなくなる。自然と無視するようになるんだ。でも、雨が降り始めた時に困ったよ・・・バイザーに当たらないんだ。ハローが雨粒を遮ってしまっていて、どのぐらい雨が降っているのか分からなかった。手の感覚、お尻の感覚と同じで、グリップを知覚する方法なのに」

「こういうタイプの雨は僕らドライバーにとって本当に厄介なんだ。100%プッシュできるかどうか分からず、どのくらいの雨量なのかを推測するしかなかった。バイザーは完全に乾いているのに、外は雨が降っているっていうのはちょっとトリッキーだったけど、視認性は問題なかった」

【より広い観点から】

ランス・ストロール:
「間違いなく命を救うためのものだ。これだけのハイスピードで今まで僕らの頭部は露出していた。頭にパーツでもパーツでも飛んできたら――ひどい結果だって考えられる。僕らを守るためにあるものなら、僕は賛成だ」

「もちろん、見た目は良くないよ。ただでさえクルマは重いのに、かなりの重量だ――そういう部分は良くないけど、もし、今からハローを取りやめることにして、そのために防げた事故を防げなかったとしたら、すごく残念だ。だから、事故や大きな出来事からドライバーを守るためにあるんなら、それはとても大きなことだし、他の何よりも重要なはずだ」

【チーム関係者たちの見解】

レッドブル代表クリスチャン・ホーナー:
「結局、冬が終わってもちっとも美しくならなかったね。少しも軽量化されていない。高い位置に重いものを取り付けなければならない。チームはそれをパッケージ内に収めるのに素晴らしい仕事をした。ドライバー視点での問題は、これからは曲芸師かヨガのエキスパートでもなければ、クルマに乗ることすらできないことだ。ドライバーが乗るのを見ていると、かなり大変そうだよ。しかし、視認性の点は問題にならないだろう」

ウィリアムズ最高技術責任者パディ・ロウ:
「最も難しかったのは構造的要求を満たすことだった。取り付けではかなりチャレンジングな負荷テストを正確にパスしなければならなかったし、ハローの導入自体は昨年のある時点で決まっていたとはいえ、プロセスが秋になってもまだ続いていたので、実際のコンポーネントに必要な負荷の定義のが大方決まったのはかなり遅かった。タフな仕事ではなかったが、はっきり決まっていないレギュレーションを追うというのは大きなチャレンジだったよ。負荷をクリアするのは容易なんだ。だが、最低限の重量でそれをするというのが肝心だ。この冬の難しいプロジェクトの1つはそれだね」

ハースF1チーム代表ギュンサー・シュタイナー:
「要点だけ行こう――個人的に好きか? ノーだ。それはそこに存在するか? イエスだ。ならばやっていくしかない。人生には時々、これ以上時間を浪費しても仕方のない時がある。それはそこにあり、今後も有り続ける」

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