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  • アブダビGP - 決勝

王者ハミルトンを抑えきったボッタスが優勝!

Jim
2017年11月26日
© Kym Illman/Sutton Images
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26日(日)、夕日を背景に始まり、人工照明がまばゆく光る中でチェッカーフラッグが振られたヤス・マリーナ・サーキットで開催された2017年FIA F1世界選手権第20戦アブダビGP決勝レースはメルセデスのバルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウインを飾った。

"ビッグ3"による接戦が予想された予選では最終的にメルセデスの2台がポールを争う格好となり、僚友を0.172秒しのいだボッタスがトップタイムをたたき出してポールポジションを獲得。ルイス・ハミルトンが2番手につき、今季王者のメルセデスがラストレースでフロントローを独占している。3番手にフェラーリのセバスチャン・ベッテル、4番手にはレッドブルのダニエル・リカルドが並んだ。

週末を通して快晴に恵まれた全長5.554kmを誇るヤス・マリーナ・サーキットはトワイライトからナイトレースへと移行するにあたって人工照明が灯される。55周で争われたレースのスタート時は気温24度、路面温度31度、湿度47%のドライコンディションだった。ピレリはアブダビにソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトを持ち込み、ソフトとスーパーソフトの1セットがレース用タイヤとして指定されている。

シグナルが消灯と同時に全車が無事に発進し、フロントローから好発進を決めたメルセデス勢が先頭でターン1を通過する。ラップ中盤あたりから5番手スタートのキミ・ライコネン(フェラーリ)がリカルドに襲いかかり、サイド・バイ・サイドに持ち込んで一時はマシンを前に出すも、リカルドが必死にこらえてポジションを守っている。ターン12でセルジオ・ペレス(フォース・インディア)とポジションを争った際、コースを飛び出してアドバンテージを得た疑いでニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)が審議対象となり、映像を検証したスチュワードは5秒のタイムペナルティを科した。

序盤から好ペースを発揮して1-2態勢を築くメルセデス勢はボッタスがリードを保ったまま、ハミルトンが後ろからプレッシャーをかけていき、相乗効果で3番手以下のライバルたちにギャップをつけ始めた。

オーバーテイクの機会が少ないと言われるヤス・マリーナ・サーキットで激しい攻防戦を繰り広げたのがランス・ストロール(ウィリアムズ)とロマン・グロージャン(ハースF1)だ。グロージャンがウィリアムズマシンのリアを捕らえ、何度もオーバーテイクを仕掛けていくが、ストロールが1年の集大成を見せつけるかのように見事な防御を見せて譲らない。それでも、12周目にはグロージャンが追い抜きを成功させ、ポジションを落としたストロールはその足でピットストップに向かい、タイヤをスーパーソフトに履き替えた。

グロージャンとストロールの対決が決着した頃、その少し前でもう一台のウィリアムズを駆るフェリペ・マッサがマクラーレンのフェルナンド・アロンソとの接近戦に突入。後方から距離を詰めたアロンソは0.6秒差の位置に迫るも、メルセデスエンジンを積むウィリアムズを追い抜くまでには近づけず、がまんの時間が続く。

18周目にピットインしたヒュルケンベルグはポジション争いの相手であるペレスに5秒以上のリードを築いていたため、タイムペナルティの影響はないと見られていたが、右リアタイヤがうまく外れずタイムロスしてしまい、何とかタイヤ交換を済ませてピットアウトしたところ、ペレスの目前でコース復帰を果たした。

また、ヒュルケンベルグの2周後には単独走行になりつつあったリカルドがピットストップを敢行し、左リアタイヤの交換に手間取りながらもコースに戻ったが、ガードレールにマシン右側をこすった直後、「何か違和感がある」と訴えてコース外へ。芝生の上に停車してコックピットを離れた。どうやらハイドロリックトラブルに見舞われたようだ。

その間、ボッタスとアロンソがピットストップを完了し、アロンソは対マッサのアンダーカットを狙って猛チャージをかける。翌周にはウィリアムズ陣営が動いてマッサのタイヤ交換を済ませ、アロンソの前でコース復帰させるも、追い抜きの好機と見たアロンソがDRSを生かしながらオーバーテイクを仕掛け、一度はマッサがポジションを死守したものの、最終的にはアロンソがマッサとの勝負を制している。先行したアロンソはその後、ペースアップしてマッサにギャップを築いていった。

一方、メルセデスコンビの先頭争いは両者が1回目のピットストップを終えてから激化し、ハミルトンが1秒差以内につければボッタスがペースを上げてリードを広げ、またギャップが縮まるといった流れに発展。さらに、25秒ほど後方ではライコネンとフェルスタッペンが4番手を争った。

第1スティントを引っ張ったフォース・インディアのエステバン・オコンとルノーのカルロス・サインツは先頭集団が32周目を走る中でピットに向かい、ウルトラソフトからスーパーソフトに履き替えてピットアウトする。しかし、ルノーマシンの左フロントタイヤは装着が不十分だったようで、サインツはピットレーンのカーブであわやウオールにぶつかりかけた。そのままコースに出てしまったサインツはすぐにコースを飛び出し、そのままコース外にマシンを止めてリタイアしている。

レース終盤はポイント圏外ながら12番手にいたストフェル・バンドールン(マクラーレン)からケビン・マグヌッセン(ハースF1)、パスカル・ウェーレイン(ザウバー)、ハートリーとピエール・ガスリーのトロ・ロッソ勢、さらにザウバーのマーカス・エリクソンが加わって6台が1秒から2秒前後の激しい競争を展開する。この中でバンドールンは少し離れた位置をキープしつつ、後続のバトルを見守りながらペースをコントロールしていた。

残り5周を切ってラップリーダーのボッタスが一気にペースアップ。一度、タイヤをロックアップしてしまい、ハミルトンに0.5秒差まで詰め寄られていたが、ファステストラップを連発してリードを5秒に広げてファイナルラップに入った。

力強い走りでトップチェッカーを受けたボッタスに続いてハミルトンが2位フィニッシュを果たし、ベッテルが3位表彰台に上っている。ライコネンが4位でゴールし、フェルスタッペンは最終ラップで0.8秒差に接近したものの5位となった。

6位以下で入賞したのはヒュルケンベルグ、ペレス、オコン、アロンソ、マッサ。アブダビの一戦でF1から引退するマッサは最後に1ポイントを手にして有終の美を飾っている。

11位でグロージャンが完走を果たし、12位にバンドールン、マグヌッセン、ウェーレイン、ハートリー、ガスリー、エリクソンの6人は結局、ポジションが変わることなくチェッカーフラッグを受けた。ウィリアムズのランス・ストロールが18位に入っている。

今年もアブダビでシーズンに別れを告げたF1サーカス。来週には新シーズンに向けたテストが実施されるが、グランプリ週末は来年3月までおあずけだ。2018年シーズンは3月下旬にオーストラリアで開幕することになっている。

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