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またも襲撃事件発生でタイヤテスト中止

Jim
2017年11月14日 « ブラジルで迫力に欠けたレッドブル | ブラジルのセキュリティ問題対応を求めるF1 »
© Sutton Images
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今週、ブラジルのインテルラゴス・サーキットで実施される予定だったピレリのタイヤテストが安全面の理由からキャンセルされた。12日(日)に開催されたブラジルGP終了後、イタリアのタイヤメーカーであるピレリのメンバーが窃盗の被害を受けたためだ。

ピレリは日曜夜にインテルラゴスを出発したチームメンバーが事件に遭遇したことを認めている。そのわずか48時間前にはメルセデスクルーの乗るバスがサーキットから宿泊先のホテルに戻る道中に銃で襲われていた。どちらの事件でも負傷者は出ていない。

サンパウロ警察はグランプリ週末を通して、とりわけチーム関係者がサーキットを出発する22時30分から23時30分までの夜間も含めて厳重警戒を徹底すると声明を発表していたにもかかわらず、ピレリのチームメンバーが事件に遭遇した。ブラジルGP週末には、ザウバーのメンバーがサーキットを出発してから脅迫的な行為を受けたといった報道が相次いでおり、セキュリティ面の問題に疑念が生じていた。FIA関係者も乗車していた車両が銃を持った男に襲われる事件に巻き込まれている。幸いにして誰もケガはしていない。

マクラーレンとピレリは2018年スペックタイヤをテストするため、グランプリが閉幕した後もインテルラゴスにとどまることになっていた。しかしながら、13日、2日間のテストは行わないことになったと発表され、声明では以下のように説明されている。

「他のチームも相次いで同様の出来事に遭遇していた週末だったが、日曜夜にインテルラゴス・サーキットでピレリのセキュリティによって防がれたとはいえピレリのバンが強盗未遂事件に遭ったことを受け、14日(火)と15日(水)にチーム・マクラーレンと共にブラジルのサーキットで実施するはずだったタイヤテストを中止することに決定した。この判断はマクラーレン、FIA、F1と共有しており、テストに参加する予定だったマクラーレンとわれわれの関係者の安全を優先して決めたことである」

メルセデスのクルーが事件に遭遇した後、4度目の戴冠を果たしたルイス・ハミルトン(メルセデス)は過去にも同様の事件が起きているインテルラゴス・サーキット周辺の安全問題に対処するようF1に要請していた。2010年には元マクラーレンドライバーのジェンソン・バトンがサーキットを出発した後に襲撃されており、このときも幸い負傷者は出ていない。2007年ブラジルGP開催中もサンパウロの同じエリアでトヨタのチームバスが襲われた。

グランプリ週末中、「僕がF1で過ごすようになって10年、毎年毎年、必ずパドックの誰かに何かが起きる。それが一番イライラする。ずっとだよ。ここの政府が闘うべき問題だと思うけど、でも今週末は何かしらの手を講じる必要があるはずだ。例えば、メキシコに行くときに彼らには用意されないもの、とか」と話していたハミルトンはこう続けている。

「それが前進につながることを願っているし、そうなれば前進するはずだとも思っている。そう、それがパドック全体に用意されるべきなんだ。それはF1の責任の一部だ。でも、トップにいる人たちが皆の安全を確保できるように行動を取らないといけない」

「ボスたちや僕らだけがセキュリティをつけてもらうのは良くない。みんなが守られないといけないんだ」

マクラーレンは『Twitter(ツイッター)』で「ピレリと共に、インテルラゴスで行う予定だった今週のタイヤテストを中止することに決定した。メンバーの安全性は常にわれわれの最優先事項であり、昨今の出来事を考えて、不必要なリスクを犯す必要はないと判断した」と説明している。

今回のテスト中止は軽率に決定されたことではない。2日間のテスト走行では2018年に向けた最後のタイヤコンパウンドチェックも行われることになっており、それを受けてシーズン最終戦アブダビGP終了後にヤス・マリーナ・サーキットで全チームがテストに臨むはずだったのだ。ピレリはブラジルのテストが再調整されるのか、今回の中止が来年の準備に影響するのか、今のところ明かしていない。

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