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  • ハンガリーGP - 決勝

ベッテルが執念の勝利、抜けないコースでハミルトンは4位

Jim
2017年7月30日
© Kym Illman/Sutton Images
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週末を通して快晴に恵まれたハンガロリンクで30日(日)、2017年FIA F1世界選手権第11戦ハンガリーGP決勝レースが開催され、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがポール・トゥ・ウインを飾った。

フェラーリ、メルセデス、レッドブルの上位3チームによる接戦が予想された予選はコース特性の観点から有利と見られていたフェラーリが頭一つ抜けた格好でライバル勢を寄せ付けず、1分16秒276をマークしたベッテルがポールポジションを獲得。僚友キミ・ライコネンが2番手に続いてフェラーリのフロントロー独占を達成した。メルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンが2列目、3列目にレッドブルコンビが並び、予選7番手だったルノーのニコ・ヒュルケンベルグがギアボックス交換に伴う降格処分を受けたため、マクラーレンの2台が4列目からレースに挑んでいる。

また、予選13番手だったトロ・ロッソのダニール・クビアトが他車の走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを科せられており、スタート位置は16番手に後退。予選14番手から16番手のセルジオ・ペレス(フォース・インディア)とハースF1の2台のグリッドが繰り上がっている。

初日から体調不良を抱えていたウィリアムズのフェリペ・マッサが予選とレースの欠場を決断したことから、急きょピンチヒッターを務めることになったポール・ディ・レスタは2時間足らずの準備時間ですべてを整えて予選に挑み、19番手タイムをマークした。

カレンダーの中でもオーバーテイクが難しいと言われるタイトでツイスティなハンガロリンクは全長4.381km。70周で争われた決勝は気温30度、路面温度55度、湿度36%のドライコンディションでスタート時刻を迎える。ピレリはスーパーソフト、ソフト、ミディアムのドライタイヤを持ち込んでおり、レースではソフトもしくはミディアムのタイヤセットを使用することが義務付けられた。第1スティントにソフトタイヤを選んだのはクビアトとディ・レスタの2人だけ、それ以外はスーパーソフトタイヤを履いている。

シグナル消灯と同時に全車が発進、長いターン1までのバトルを制したのはベッテルだったが、ライコネンも好スタートで後を追う。ハミルトンとポジションを争ったレッドブル勢がターン2にかけてサイド・バイ・サイドに展開し、アウト側に陣取ったリカルドに十分なスペースを与えられたにもかかわらず、内側にいたフェルスタッペンがリカルドにぶつかってしまい、これでパンクチャーに見舞われたリカルドはマシンのコントロールを失ってスピンを喫した後、コース上にマシンを止めて戦線離脱を余儀なくされた。後に、この一件でフェルスタッペンは10秒のタイムペナルティを科せられている。

リカルドのレッドブルマシンからオイルが漏れたため、マシン撤去とオイル対策としてセーフティカーが導入される。5周目の最後にセーフティカーが解除されて迎えたリスタートでは5番手に下がっていたハミルトンがフェルスタッペンに襲いかかるが、うまく防御してポジションを守った。

早々に好タイムを連発してリードを築いたフェラーリ勢は15周目に入った時点で先頭のベッテルが3番手を走るボッタスに6秒差をつけており、ボッタスがペースを上げればライコネンがそれに応えてギャップを再度広げる攻防戦が繰り広げられている。

ザウバー勢に続いて22周目にタイヤ交換に向かったハースF1のロマン・グロージャンがコース復帰後にスローダウンを強いられる。ピットではクルーが"バツ"印を出して問題があったことを訴えており、ホイールナットが完全に締まり切らない状態でコースに送り出してしまったようだ。グロージャンは結局マシンを止めてリタイアを強いられている。ピット作業の是非についてはレース後に審議が行われると発表された。

上位勢で先に動いたのはメルセデス。31周目にボッタスがソフトタイヤに履き替え、次のラップでハミルトンも最初で最後のピットストップを完了する。さらに翌周にはフェラーリがベッテルをピットに呼び入れ、1周後にはライコネンのタイヤ交換も完了させた。

折り返し地点を過ぎた頃にはフェラーリとメルセデスのギャップがほとんどなくなり、見た目上のリーダーには第1スティントを引っ張るフェルスタッペンがついていたが、2番手から5番手に並んだベッテル、ライコネン、ボッタス、ハミルトンが1秒と少しの間隔で連なる。

37周目のターン1にかけてアロンソがサインツに接近し、インサイドを取って襲いかかったが、サインツがこらえてポジションを守った。それでもあきらめずに攻撃を続けたアロンソはターン2でアウト側からサインツを料理。抜きにくいハンガロリンクで見事なオーバーテイクを披露した。

一方、ライコネンはベッテルよりもペースが良かったものの、チャンピオンシップを考えるフェラーリはポジションの入れ替えをせず、またライコネンもチーム事情を踏まえてがまんのレースを強いられる。その間にもメルセデスが接近し、こちらはボッタスとハミルトンのポジションを入れ替えてオーバーテイクのチャンスにつなげた。

フェラーリ勢とハミルトンの攻防が続く中、63周目にディ・レスタがウィリアムズガレージにマシンを入れる。最高技術責任者のパディ・ロウからトラブルの報告を受け、リタイアせざるを得ないと伝え聞いたディ・レスタは「OK」と返してピットに帰還。突然に決まったレース出走だったが、ディ・レスタは初めてドライブするマシンを操って予選とレースの63周を走り抜いた。

一方、コース上ではフェルスタッペンがボッタスのコンマ数秒差まで接近し、終盤の攻防戦を開始する。ボッタスはハミルトンに道を譲ってからあまりペースが伸びず、ハミルトンには7秒以上遅れていた。

ファイナルラップを迎えてライコネン攻略の糸口をつかめなかったハミルトンはペースを落としてボッタスの追い上げを待つ。一方のフェラーリ勢は最後の最後までプッシュし続けてポジションを争ったが、結局はベッテルがトップでチェッカーを受け、ライコネンは2位に甘んじた。最終コーナーでハミルトンからポジションを返されたボッタスが3位でフィニッシュ。

ボッタスに接近していたフェルスタッペンをうまく抑えてハミルトンが4位に入り、フェルスタッペン、アロンソ、カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)、セルジオ・ペレス、エステバン・オコン(共にフォース・インディア)、バンドールンが10位でポイントを獲得している。

今季前半戦のラストを飾ったハンガロリンクの激闘を終えて、F1サーカスは約1カ月の夏休みに突入する。8月1日(火)と2日(水)には今週末と同じハンガロリンクでテストセッションが実施されることになっているが、グランプリは来月末までお預けだ。後半戦の幕があがるのは8月25日(金)に初日を迎えるシーズン第12戦ベルギーGP。初回セッションとなる金曜フリー走行1回目は日本時間17時にスタートすることになっている。

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