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ケアリー、F1の成長を妨げたエクレストンを批判

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2017年5月4日 « 今後のチャレンジをリストアップするアロンソ | グロージャンがGPDAのディレクターに »
© Gasperotti/Sutton
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F1のCEOであるチェイス・ケアリーが前任者のバーニー・エクレストンについて、40年に及んだ支配の最後の数年間、彼はスポーツの成長を阻んでいたと非難している。

1月に『Liberty Media(リバティ・メディア)』による64億ポンド(約9,320億円)の買収が完了してから100日が過ぎた。ケアリーは、エクレストンが長期的ビジョンを打ち出せなかったがために、このスポーツは主要ライバルたちに大きく後れを取ったと考えている。一方で彼は、86歳のエクレストンがアマチュアショーから数10億ドル規模のグローバルビジネスへと変貌させたスポーツを手に入れながらも、リバティがまだ大きな改革を断行していないことを擁護した。

ケアリーは昨年9月のシンガポールGPでパドックデビューを果たし、年が明けてからエクレストンの役職を正式に引き継いだ。先週末のロシアGPは彼がトップに立ってから4戦目のレースだった。

「私は日々、一定のフラストレーションを感じている」とケアリーは『Press Association Sport(スポーツ通信協会)』に語っている。「このスポーツは何でもかんでも"ノー"という悪癖がついてしまっていた。私はもっと"イエス"という機会を多くしたいのだ。要望に対する答えが全て"ノー"では、アイデアを出す価値がどこにある? それはフラストレーションを生み出すことにしかならない」

「必要であるにもかかわらず、なされてこなかったことがここには多数ある。この5、6年というもの、このスポーツは完全なポテンシャルを発揮することもなく、持っているアドバンテージを生かすこともできていなかったとわれわれは感じている」

「人は誰でも間違いを犯すものだし、パーフェクトな者などいない。バーニーは何十年も前からビジネスを率いてきて、それを80億ドルで売った。彼のしたことは全て大いに称賛に値するものだよ。しかし、今日のスポーツの世界ではマーケティングが必要だ。それができていなかった」

「これほど長い間、1人の人物がスポーツの代名詞として君臨してきたのだから、ある程度複雑な事態になるのも無理はない。私は自分が正しいと思うことをする。バーニーのスタイルは分割統治だった――全てを接近させておくためだ――が、われわれはコース上で戦う者たちにパートナーシップの精神をもってもらいたいと考えている」

「チーム、プロモーター、F1とFIAはスポーツの行き先について皆でビジョンを共有しており、全員にとって健全な方法での発展を望んでいる」

ケアリーが就任後に最初に行ったことは、ミハエル・シューマッハの7度のタイトル獲得においてブレーンの役割を果たしたロス・ブラウンと、元『ESPN』の幹部だったショーン・ブラッチズを雇うことだった。3人のトップは、チームがデジタルチャネルに短い動画を投稿することを許可してスポーツのソーシャルメディア上での存在感を高め、ゲストがパドックを訪れやすいようにパスの発行基準を緩和した。

しかし、グランプリ週末自体は、40年にわたるエクレストンの統治時代そのまま、昨年11月のアブダビGPから何も変わっていない。

「3カ月がたち、このスポーツには継続的な短期の視点が足りないことがはっきりした。それをこれから決めたいと思っている」とリバティの活動を擁護するケアリーは述べた。

「われわれはスポーツの3カ月後の行き先以上に、3年後のことを重視している。バーニーはいつも短期のことにとても集中していた。われわれの焦点は長期的な価値を構築することだ」

「これまでなされた決定には、もっとプロセスに熟慮が必要なものもあった。例えば現在のエンジンは、あまりにも複雑、あまりに高価なものとなってしまった。しかも、スポーツに神秘性を与えていたサウンドを失わせてしまった」

「われわれは行動を起こすが、一部のものは時間がかかる――2カ月で新エンジンを導入することはできないよ。それでは百害あって一利なしだ」

「われわれは、無責任に情報を投げてメディアで取り上げてもらうのではなく、ビジネスをしっかり管理するツールを手に入れたいと考えている」

この見解についてスポーツ通信協会はエクレストンの代理人に連絡を取ったが、コメントは得られなかった。

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