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空力回帰の2017年レギュレーションには疑問のブラウン

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2016年11月18日 « GP3に集中のルクレール、ハースのFP1を辞退 | 2017年のレース計画は未確定のバトン »
© Getty Images
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来年のルール改革によって現行ルールの下でメルセデスが他を圧倒しているように、1チームが覇権を握る可能性は十分にあり得るとロス・ブラウンは考えている。

最後の大規模レギュレーション変更があった2014年以来、メルセデスは58戦で50勝を挙げた。3年間で彼ら以外の勝利はレッドブル(5勝)とフェラーリ(3勝)のみだ。この支配の基礎が形成されたのは、レギュレーション変更前に指揮を執っていたブラウン体制の時であり、彼は同じようなチームが2017年にも現れるかもしれないと考えている。

「2017年については、確実にポジティブなことが起きようとしている」と彼は『ESPN』の独占インタビューに答えた。「私が考える真実とは、レギュレーションをできるだけ長く同じに保てば保つほど、チーム間は接近するというものだ――実際、そうなり始めている。メルセデスは今も勝ってはいるが、周りが彼らのかかとに追いつき始めており、同じレギュレーションで走り続ければ、その差はもっと縮まるに違いない」

「レギュレーションが新しくなれば、誰かが他者より早くそれを支配する。私は常にそうしようとしていた。だが、そのスロープが次第に緩やかになり、他の皆が追いついてくる。来年起こりうることといえば、レギュレーションをうまく解釈したものが抜け出し、大きなアドバンテージを得ることだ。それが誰かは私には分からないが、誰かが(前方に)逃げ去っていくことは容易に想像できる」

レッドブル、それともメルセデス?

2017年のレギュレーション改革を扇動した1人がレッドブルであり、空力を得意とする彼らが来シーズン優位に立つとの予想は多い。しかし、ブラウンの考えによるとレッドブルと同じくらいメルセデスにも2017年の成功の鍵を見つける可能性があるという。

「メルセデスを過小評価してはいけない。彼らは強力なチームで良いマシンを持っている。4チームがメルセデスエンジンを使っているが、勝っているのは1チームだけだ。それには理由がある。彼らが良いチームで、良いマシンを作っているからだ。メルセデスの力を過小評価するべきではない。このルール確かに、変更の主唱者はレッドブルだっただろう。だから、F1にはいつも政治が絡むと私は言っているんだよ」

速くなったマシンの代償は?

1チームの独走を懸念するだけでなく、ブラウンはレースへの影響についても思案している。2017年のレギュレーションによって、来シーズンのラップタイムは1周5秒ほど縮まるとされているが、その大部分は空力の進化によって削られるタイムだ。今年初めには数人のF1エンジニアが連なって走行する際の後続マシンに発生する問題について問題提起したが、ブラウンも新ルールのこの点を心配する。

「人々の望みは、ドライバーたちにとって身体的にチャレンジングな状況の中でレースが改善することだ。最大スピードでマシンを50、60、あるいは70周ドライブするというのはドライバーにとって非常にチャレンジングだよ。そうなれば、レース中に疲労したドライバーがパフォーマンスを失い、展開のバリエーションも増えることだろう――それはポジティブな要素だ」

「パフォーマンスゲインの大半は――タイヤからもいくらかあるだろうが――その大部分は空力面からくるようだ。それについて私はいつもコース上でのマシン間の関係について少し心配になるんだよ」

「空力パフォーマンスが上がれば上がるほど、前のマシンのウェイクにはセンシティブになる。必ずそうなるわけではない。なぜなら空力とはプロファイルされ、成形され、管理されることでその影響を減らせるからだ。だが、本質的にはそうなるケースが多い。できればレギュレーションにはマシン同士のレースを妨げないものであってほしい」

「とても速いマシンになるはずだしね! ターゲットが1周3秒アップだと言われるなら、5秒アップすると保証できる。それがF1だからだ。冷静な会議室では、1周3秒アップする変更にみんなが同意するだろうが、エンジニアたちが1年取り組めば、それは1周5秒になる。だから来年のマシンはとても速くなるはずだよ」

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