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  • ブラジルGP - 決勝

雨の長丁場、ハミルトンが安定のポール・トゥ・ウイン

Jim
2016年11月14日
© Mark Sutton/Sutton Images
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雨雲の襲来を受けたインテルラゴス・サーキットを舞台に、2016年FIA F1世界選手権第20戦ブラジルGP決勝レースが開催され、メルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。

激戦の予選ではメルセデスのルイス・ハミルトンが僚友を約0.1秒上回ってポールポジションを獲得し、ニコ・ロズベルグがフロントロー、フェラーリのキミ・ライコネンが3番グリッドに並んだ。なお、予選後にマノーのエステバン・オコンが他車の走行を妨害したとして3グリッド降格処分を受けており、予選20番手だったオコンは最後尾に降格。21番手と22番手だったザウバー勢がひとつずつ繰り上がったグリッドに着いている。

決勝当日のインテルラゴスは悪天候に見舞われ、ピットレーンオープン後にダミーグリッドに向かおうとしたハースF1のロマン・グロージャンが最終コーナーでバランスを崩してクラッシュ。今季ベストグリッドの7番手を手に入れていただけに悔しい事態となったが、グロージャンはレースをスタートすることなくマシンを降りている。

全長4.309kmを誇るアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ、通称インテルラゴス・サーキットの一戦は71周で争われた。完全ウエットコンディションの悪天候を受けて定刻より10分遅れで迎えたスタート時のコンディションは気温18度、路面温度20度、湿度98%。セーフティカースタートが宣言され、フォーメーションラップなしで、各車がフルウエットタイヤを履いて順次、グリッドを離れた。

コース上の水量が多く、激しい水しぶきが上がる影響で視界も最悪状態だったが、脱落者を出すことなくセーフティカー解除の時を迎える。7周目の最後にグリーンライトが灯ると、4番手に控えていたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが前方のライコネンをとらえてポジションを上げた。この時、セーフティカーラインを超える手前でハースF1のエステバン・グティエレスをオーバーテイクしたとして、ウィリアムズのフェリペ・マッサが審議対象となり、後に5秒のタイムペナルティが科せられている。

翌周にはマクラーレンのジェンソン・バトンとルノーのケビン・マグヌッセンがインターミディエイトタイヤに履き替えるギャンブルに出、中団グループ以下の面々があとに続くも、先頭を走るメルセデス勢はタイヤ交換のタイミングではないと主張。

その言葉を裏付けるかのように、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが単独スピンを喫してしまう。ただ、ベッテルは当時ウエットタイヤを履いており、スピンした後にピットに戻ってタイヤを交換。インターミディエイトタイヤでコースに復帰した。

そこからわずか3周後、今度はザウバーのマーカス・エリクソンが最終コーナーでマシンコントロールを失い、ウオールにぶつかった。ピットエントリーにマシンを止めてしまったため、一時的にピットエントリーが閉鎖されたが、エリクソンの事故直後にピットインしようとしたレッドブルのダニエル・リカルドがザウバーマシンを避けながらピットレーンに入っており、これが審議対象となった。結局、リカルドは5秒タイムペナルティを受けている。

再び出動してから5周後、セーフティカーが先頭を外れてコースを離れるも、路面コンディションは一向に良くなっておらず、最終コーナーからの立ち上がりでアクアプレーニングに襲われたライコネンがクラッシュを喫してしまい、解除からほどなくしてまたも出動命令を受けたセーフティカーがコースに入る。しかしながら、ホームストレートにデブリが多く散らばっていたこともあり、レースは赤旗中断を余儀なくされた。

ライコネンがクラッシュを喫した当時はリスタート直後とあってマシン間の距離が開けておらず、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグがデブリとぶつかってフロントウイングにダメージを負う。それでも、ヒュルケンベルグは4番手のポジションでピットレーンへの帰還を果たしており、それ以外のドライバーは巻き添えを食うことなく赤旗中断の時間を過ごしている。

ルノーのジョリオン・パーマーは赤旗直前にトロ・ロッソのダニール・クビアトと接触してマシンにダメージを負っており、チームが懸命に修復しようとするも、結局、リタイアが決まった。

約35分の中断を経て、全車ウエットタイヤの装着が義務付けられた状態でリスタートとなり、ここでもセーフティカーが隊列を先導。その矢先、ヒュルケンベルグをさらなるトラブルが襲い、右リアタイヤにパンクチャーを抱えて緊急ピットイン、一気に15番手までポジションを落とした。

そのまま7周を走った後、レースコントロールが2度目の赤旗中断を発表。コンディションを踏まえて判断したようだが、ドライバーたちはレースができると訴え、観客からもブーイングが上がっていた。中断すること27分、通常のドライレースならばチェッカーが振られている時間帯に、ウエットタイヤ指定のセーフティカー先導という条件でレースが再開される。

リスタート後、ロズベルグに迫ったフェルスタッペンがターン3でリアをとらえて一気にオーバーテイク。先頭のハミルトンとタイトルを争うロズベルグだが、フェルスタッペンにとっては関係なし。2番手に上がったフェルスタッペンはハミルトンをも追い抜こうとアグレッシブな走りを披露する。しかし、ペースを上げていく中で、まだコンディションの悪い路面に足を取られてスピンを喫してしまった。幸い、ギリギリのところでクラッシュを免れ、ロズベルグに接近を許すもポジションは死守している。

路面状態は悪いながらも各車がポジションを競い合う中、F1ドライバーとして最後の母国グランプリに挑んだマッサが最終コーナーでコントロールを乱し、ウオールにヒット。無念のリタイアを遂げた。またしてもピットエントリーを塞ぐ格好でマシンが止まってしまったため、ピットエントリーが閉鎖されると共にセーフティカーが導入された。コックピットを降りて徒歩でガレージを目指すマッサにはグランドスタンドはもちろん、ピットレーンからも大きな拍手が送られる。

リスタート後は7周のセーフティカーピリオド中にタイヤを交換したフェルスタッペンが猛チャージを見せて次々にオーバーテイクを披露。メキシコGPで物議を醸した相手でもあるベッテルとの対決ではベッテルがワイドに膨らんだスキに先行し、最終的には表彰台圏内にまで返り咲き、3位表彰台に上っている。

長い長いレースをトップで終えたのはポールシッターのハミルトン。ロズベルグが2位でゴールし、ドライバーズ選手権のタイトル決定は次の最終戦までお預けとなった。

4位以下、入賞はペレス、ベッテル、サインツ、ヒュルケンベルグ、リカルド、フェリペ・ナッサー(ザウバー)、アロンソだった。ナッサーの9位入賞でザウバーには今季初ポイントがもたらされている。

悪天候の中、長く激しいレースを戦い抜いたF1一行は2週間後にアブダビで集結する。ヤス・マリーナ・サーキットを舞台に開催される今季最終戦アブダビGPは25日(金)に開幕し、。初回セッションとなる金曜フリー走行1回目は日本時間18時から行われる予定だ。

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