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  • マレーシアGP - 決勝

ハミルトン無念のリタイア、優勝はリカルド!

Jim
2016年10月2日
© Khoo/Sutton
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週末を通して好天に恵まれたセパン・インターナショナル・サーキットで2日(日)、2016年FIA F1世界選手権第16戦マレーシアGP決勝レースが開催され、多くの脱落者が出る中で好パフォーマンスを発揮したレッドブルのダニエル・リカルドがトップチェッカーを受けた。

メルセデス勢が圧倒的な速さを示し、レッドブルとフェラーリがしのぎを削る展開となった予選ではメルセデスのルイス・ハミルトンが圧巻のスピードを発揮してポールポジションを獲得。Q3最初のアタックでミスがあったパートナーのニコ・ロズベルグはラストラップでなんとか立て直し、フロントローを確保している。2列目にレッドブル、3列目にフェラーリが並んだ。

マクラーレンのフェルナンド・アロンソは初日のフリー走行で新たにアップグレードされたホンダエンジンを試しており、すでに30グリッド降格が決まっていた中で、予選前に旧スペックに戻すにあたってターボチャージャーとMGU-Hを新品に載せ替えたため、さらにペナルティが科せられて合計45グリッド降格となった。それを踏まえて予選に臨んでおり、22番手の最下位で終えたアロンソは最後尾グリッドに着いている。

56周で争われた決勝は気温33度、路面温度52度、湿度53%のドライコンディションでスタート。ピレリはソフト、ミディアム、ハードのドライタイヤを持ち込んでおり、今季のレギュレーションでは各ドライバーに週末を通して13セットのドライタイヤが与えられ、うち10セットを自由に選択できるシステムが採用されている。

フォーメーションラップが始まって10番手スタートのフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)が身動きを取れず、いったんピットレーンに戻されたが、無事にトラブルを解消して最後尾で隊列に加わった。

シグナル消灯と共に好発進を決めたハミルトンが先頭に立つ中、うまく防御して2番手を確保したかに思われたロズベルグがターン1で追突されてスピン。ロズベルグがアウト側に陣取り、レッドブルの1台を挟んで一番内側にいたフェラーリのセバスチャン・ベッテルが行き場を失ってロズベルグのマシンにぶつかってしまったのだ。ベッテルはこれで左フロントサスペンションにダメージを負ってレースを終えている。バーチャルセーフティカーが一時的に発令されたが、3周目には解除された。

ロズベルグはスピンを喫したものの、レースを続けており、序盤は下位グループを相手に次々とオーバーテイクを決めていった。スタートの混乱を生かしつつ、大きく順位を上げたのはアロンソだ。オープニングラップの終わりには12番手まで上がり、さらに追い抜きを成功させて入賞圏内に入っていった。

フィールド全体でポジションの入れ替わりが相次ぐ一方で、ハースF1のロマン・グロージャンがブレーキトラブルに見舞われてクラッシュ。タイヤバリアにぶつかってマシンを止めた。グロージャンにケガはない。これで2度目のバーチャルセーフティカーが発令されたが、2周後の11周目には解除されている。この間、一時10番手にポジションを回復させていたロズベルグをはじめ、中団の数台がピットストップを実行。スタートのインシデントで戦略変更を余儀なくされたロズベルグは第2スティントにハードタイヤを選んでいる。

3番手にいたレッドブルのマックス・フェルスタッペンもこのタイミングでタイヤ交換を行うも、ハミルトンともう一台のレッドブルを駆るリカルド、フェラーリのキミ・ライコネンはステイアウトを続けた。ラップリーダーのハミルトンがピットに向かったのは21周目。フェルスタッペンに追いつかれていたライコネンも続き、リカルドは1周遅れてタイヤ交換を済ませている。3人はいずれもハードタイヤを選択。この頃、すでにロズベルグは5番手に浮上しており、ピットアウトしてきたライコネンのすぐ後ろに並んだ。

フェルスタッペンがラップリーダーとなったレース中盤はどのドライバーもしばらくタイヤとマシンをいたわりながらのレース展開となり、ペースをコントロールする陣営が多かった。

フェルスタッペンは28周目に2度目のピットストップを行い、新しいハードタイヤのセットに交換。アロンソとヒュルケンベルグもタイヤセットを新しくし、ウィリアムズがバルテリ・ボッタスの最初で最後のタイヤ交換を終わらせた。第1スティントにミディアムタイヤを選んだボッタスは第2スティントにハードタイヤを履いてチェッカーを目指すことに。

ハミルトンが32周目を走る頃、メルセデスがロズベルグをピットに呼び入れて最後のタイヤ交換を完了。これを見てフェラーリがすぐさま対応し、ライコネンも2度目のピットインでロズベルグの前のポジションをキープしている。ただ、ペースが上回るメルセデスに追い上げを食らったライコネンはあまり良くないマシン状態とあって防御一方の戦いだったが、ロズベルグがオーバーテイクを仕掛けた際にフェラーリマシンのボディにぶつけてしまい、スチュワードの審議対象となる。幸い、2台とも影響は大きくなかったようでロズベルグが前に出てレースを続けた。

レッドブルはフェルスタッペンがリカルドに接近し、ポジションを入れ替えると考えられていたが、リカルドが道を譲らずフェルスタッペンとの接近戦に発展。しかしながら、ゆうゆうとトップを走っていたハミルトンを悲劇が襲う。ホームストレートからターン1へのアプローチでリアから白煙が上がり、ターンインしたところでエンジンが火を吹き、そのままマシンを止める事態に直面した。「ノー、ノー、ノー」と悲痛の叫びを上げたハミルトンだが、無念のリタイアを喫している。

三度のバーチャルセーフティカーを受けてレッドブル勢、ロズベルグ、ライコネンがそれぞれソフトタイヤに交換。新品のタイヤセットを温存していたリカルドが先頭に立ち、フェルスタッペン、ロズベルグが続いたが、ロズベルグはライコネンとのインシデントの責任を問われて10秒のタイムペナルティが科せられた。この時点でライコネンは7秒差のところを走っており、処分の通知を受けたメルセデスとロズベルグが一気にペースを上げて差を開きにかかる。

表彰台の可能性が訪れたライコネンもペースアップに励んだが、メルセデスとのペース差は大きく、50周目に入るとロズベルグのリードが10秒以上に達した。

終盤はポジション変化がなく、フェルスタッペンとの間隔をしっかりとコントロールしたリカルドがトップチェッカーを受け、フェルスタッペンが2位でゴール。ライコネンに13秒以上のリードを持ってフィニッシュしたロズベルグが3位表彰台を確保した。

4位以下、入賞はライコネン、ボッタス、ペレス、アロンソ、ヒュルケンベルグ、バトン、パーマーだ。

マレーシアの熱戦を終えたF1サーカスは大急ぎで荷物をまとめて5日後に開幕を控える次の開催地へと移動する。2016年シーズン第17戦はファン待望の日本GPだ。鈴鹿サーキットを舞台に、初回セッションは7日(金)10時にスタートすることになっている。

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