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  • ベルギーGP - 決勝

ロズベルグがスパ初制覇、最後列スタートのハミルトンが3位

Jim
2016年8月28日
© Martini/Sutton
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珍しく好天が続いたスパ・フランコルシャン・サーキットで28日(日)、2016年FIA F1世界選手権第13戦ベルギーGP決勝レースが行われ、メルセデスのニコ・ロズベルグがポール・トゥ・ウインを果たした。

シーズン序盤に発生したエンジントラブルの影響からスパで6基目以降のコンポーネントを投入し、大量のエンジンペナルティを受けたチャンピオンシップリーダーであるメルセデスのルイス・ハミルトンが後方スタートを強いられる中、予選でトップタイムを記録し、ポールポジションを手に入れたのは相棒のロズベルグ。メルセデスが一翼を欠くチャンスを生かしたいレッドブルはマックス・フェルスタッペンが史上最年少フロントローを獲得し、フェラーリ勢が2列目に続いた。

合計55グリッド降格処分を受けたハミルトン以外にも、レギュレーションで認められている5基以上のエンジンコンポーネントに交換したドライバーがいる。マクラーレンのフェルナンド・アロンソはHondaの最新スペックエンジンを載せたものの、いくつかのトラブルに見舞われてしまい、結局トータルで60グリッド降格のペナルティを受けた。さらに、ザウバーのマーカス・エリクソンが今季6基目のターボチャージャーを搭載し、10グリッド降格。この3人は予選Q1でタイムシート下位を占めており、グリッドの並び順に変化はないが、エリクソンはクーリングシステムに問題が見つかり、その修復を行ったためピットレーンスタートに。予選でもエンジンに不具合が生じてノータイムに終わったアロンソがスチュワードの許可を得て最後尾に並び、隣の21番グリッドをハミルトンが埋めた。

また、ハースF1のエステバン・グティエレスが土曜フリー走行で他車の走行を妨害してしまい、5グリッド降格処分を科せられている。

全長7.004kmを誇る高速サーキットのスパ・フランコルシャンはタイヤ圧の規定値が高いことからタイヤマネジメントがカギを握ると予想された。ピレリはミディアム、ソフト、スーパーソフトのドライタイヤを持ち込んでおり、今季のレギュレーションでは各ドライバーに週末を通して13セットのドライタイヤが与えられ、うち10セットを自由に選択できるシステムが採用されている。Q2の自己ベストをソフトタイヤで記録したポールシッターのロズベルグやフェラーリ勢、レッドブルのダニエル・リカルドが戦略のアドバンテージを生かせるかどうかに注目が集まった。

44周で争われた決勝は気温26度、路面温度36度、湿度60%のドライコンディションでスタート。

シグナル消灯と共に好発進を決めたフェラーリのキミ・ライコネンがフェルスタッペンとサイド・バイ・サイドの状態でターン1に進入するも、アウト側からはオーバーテイクを狙っていた相棒のセバスチャン・ベッテルが攻めてきており、インサイドにはフェルスタッペンがいたため、ライコネンの行き場がなく、2台のフェラーリマシンのタイヤが接触してしまう。ベッテルはスピンを喫し、ライコネンはマシンにダメージを抱えた。ベッテルは全車の通過を待ってレースを再開し、ライコネンはスローダウンを強いられながらもピットへの帰還を果たしてノーズとタイヤを交換している。

その後、トロ・ロッソのカルロス・サインツが左リアタイヤのバーストに見舞われてリタイア。サインツは壊れたタイヤでピットを目指したものの、リアウイングが外れるほどダメージを負ってしまい、結局コース脇にマシンを止めている。また、オープニングラップでマクラーレンのジェンソン・バトンとマノーのパスカル・ウェーレインが交錯したようで、2台ともピットに戻ったところでマシンを降りた。

ロズベルグがリードを広げながら6周目に入った後、ルノーのケビン・マグヌッセンがオー・ルージュを駆け上ったところでスピンを喫し、タイヤバリアに突進する事故が発生。高速状態で激しい衝撃を受けたものの、マグヌッセンは自力でコックピットを脱している。ただ、足を引きずるシーンが見られ、メディカルカーでピットに戻った後、検査のためメディカルセンターに向かった。

セーフティカーが出動する中、マグヌッセンの事故でタイヤバリアが損傷したため、レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは赤旗中断を決断。約17分に渡って各車はピットレーンにマシンを止めて再開の時を待った。この時点でレースは10周目に入っており、ロズベルグを先頭にリカルドが2番手、ヒュルケンベルグが3番手に並び、最後列スタートだったアロンソとハミルトンが4番手と5番手にポジションを上げていた。

ピットレーンの信号が再び青に変わると、セーフティカーが先導して各車がコースイン。ロズベルグはミディアムタイヤに履き替えたものの、リカルドらはソフトタイヤを選択している。ヒュルケンベルグは最初のタイヤ交換を行った直後だったため、同じタイヤセットを履いてリスタートに臨んだ。一気にペースアップしたアロンソがヒュルケンベルグにオーバーテイクを仕掛けるも、先に後方のハミルトンが動き、ケメルストレートでポジションが入れ替わる。ハミルトンはその後、ヒュルケンベルグの追い抜きに数周を要したものの、18周目にオーバーテイクを成功させてついに表彰台圏内に入った。

スタートでもポジションを争ったフェルスタッペンとライコネンは入賞圏外に場所を変えて接近戦を繰り広げ、ペースが上回っていたライコネンが何度か攻撃を仕掛けたが、フェルスタッペンの抵抗にあって成功せず。結局、17周目にフェルスタッペンがタイヤ交換に向かうまでライコネンがコース上で前に出ることはなかったが、前が開けた後はライコネンが順調にペースを上げてオーバーテイクを連発、アグレッシブに攻めながら入賞圏を目指した。

セーフティカー導入を経て、タイヤ戦略も分かれたことから、全体的にオーバーテイクが多く見られ、序盤のアクシデントで下位に沈むフェラーリ勢やフェルスタッペンが奮闘。終盤に入ってポイント圏内に到達したベッテルとライコネンはそれぞれウィリアムズマシンとのバトルに挑み、幾度目かのチャレンジでマッサを料理したベッテルはさらに追い抜きを続けて順位を上げていったが、ライコネンはウィリアムズの2台に引っかかり、思うようにペースを出せない時間が続いた。そのウィリアムズ勢の前に陣取っていたのはアロンソだ。一時は4番手を走っていたアロンソは少しずつ後退しながらも、最後までマシンをプッシュし、3人を抑え切ってゴールしている。

終始、リードを譲ることなく安定した走りを披露したロズベルグがトップチェッカーを受け、14秒差でリカルドが2位、そしてハミルトンが最後列から大きく巻き返して3位表彰台に上った。

4位以下、ヒュルケンベルグ、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、ベッテル、アロンソ、ボッタス、ライコネン、マッサがポイントを獲得。フロントローからスタートしたフェルスタッペンは11位に終わり、初めてのF1レースに挑んだマノーのエステバン・オコンは16位完走を果たしている。

ドライバーズ選手権は25ポイントを獲得したロズベルグが首位に返り咲き、ハミルトンが1点差の2位となった。

スパの伝統の一戦を終えたF1サーカスは5日後にイタリアのモンツァで再集結する。シーズン第14戦イタリアGPは9月2日(金)に初日を迎え、金曜フリー走行1回目は日本時間17時にスタートする予定だ。

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