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ハローについてドライバーたちの見解分かれる

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2016年7月29日 « ハリアント、ドイツではシートを維持 | ベッテル、「死を正当化するものなどない」と反発 »
© Mark Sutton/Sutton Images
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2017年に導入されるかもしれないハローについて、F1ドライバーたちの見解も大きく分かれている。ストラテジー・グループは28日(木)にそれについて投票を行っている最中だ。以下は賛成派(セバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、フェリペ・マッサを含む)と保留派(ニコ・ヒュルケンベルグ、ジョリオン・パーマーを含む)のそれぞれの主張だ。

数人が言及しているプレゼンテーションとは、ブダペストでFIAがハローについて行ったもので、ハローがマシンに搭載された場合にドライバーは以前のようなインシデントから生還する確率が17%向上するという数値が示された。

ニコ・ヒュルケンベルグ: 「ああ、ドライバーの間でも意見はまちまちだと思う。賛成の人もいるし、反対の人もいる。もちろん、美的にはあんまり良くないよね。魅力的とは言い難い。確かに、場合によってはあった方が良かっただろうし、命を救っていたかもしれない。でも、F1は今のままでもかなり安全だと僕は思っているし、エキサイティングな部分、スペクタクルを維持するためには危険という要素も必要だと思うんだ。それがどうなるかは僕らが決められることじゃない。ハローについては今日ミーティングが開かれていて、その結果を待つだけだ」

パスカル・ウェーレイン: 「僕はハローに賛成だ。先週末のブダペストで行われたプレゼンテーションを受けてからは特にそう思うようになった。見た目はあまり良くないかもしれないけど、自分たちの命を救えるんだ――17%(安全になる)ってことだから、僕ははっきりと賛成の立場だ」

フェリペ・ナッサー: 「僕も賛成だな。みんなが言っているように見た目は良くないけど、安全性が最優先でしょ。僕は賛成するよ。今ある中ではそれがベターな選択肢だ――安全性を優先するなら、改善は可能なんだから。でも、実際に導入が決まったら、見た目は大きく変わるから、僕らもそれに慣れないとね」

ダニエル・リカルド: 「外部の人たちに理解してほしいのは、僕らが安全性を高めると言うのは、その通りの意味なんだけど、だからといって僕らが直面するリスクが減るわけではないということだ。コーナーに対する僕らのアプローチは変わらないよ。僕が理解する限り、それは不慮の事故(防止)に役立ち、インディカーで昨年起きた事故のように、空中に飛んできたものが頭部に当たるのを防いでくれるものだ」

「純粋に、そのリスクを取り除くためのもので、いい仕事をすると思う。でも、僕らがステアリングを握り、オー・ルージュやどこかで全開走行する時はハローがあろうとなかろうと変わらないよ。外部の反対者たちに理解してほしいのはそこなんだ。僕らがレースカーのドライバーなのは変わらない。ただ、不慮の事故というのものをなくしたいだけなんだ」

ケビン・マグヌッセン: 「ハローをつけたら今より安全じゃなくなるという議論は成り立たない。それについて学び、ハンガリーでプレゼンテーションを見たら、明らかに安全性の向上ではある。引き続き安全性を高めるためにできることはあるけどね。(マシンを)最高100馬力にすれば安全になるのは当たり前だけど、それじゃ本当のF1とはいえない。スポーツからDNAを奪ってしまうことは簡単なんだ。だから僕はそういう安全については心配している」

© Mark Sutton/Sutton Images
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ロマン・グロージャン: 「僕はF1が安全になるのを止めたくないし、それは素晴らしいことだ。でも、レーシングドライバーなら、自分で危険なスポーツに加わることを決めたはず。ハローには全く賛成できないよ。それはフォーミュラ・ワンのDNAに反するものだと思う。僕が子どもの頃に見ていたもの、1950年に始まった時のものとは違うものになってしまう」

「それに加えて、いくつかの問題点も出てきた。雨が降った時にどうなるのかを僕らはまだ知らない。スパのように上下動が激しい場所でどうなるかも知らない。シンガポールのような照明を使ったレースでハローがどんな影響を与えるかも知らない。すでに重量の問題も出てきている。その上格好悪い。導入が決まるんなら、それでいいさ。でも、僕自身が投票するなら反対する」

フェリペ・マッサ: 「正しい答えを出すことはすごく難しいと思う。僕としては、安全のために役立つのなら、完全に賛成だというのが正解だと思う。本当にハローが命を救えて、異なるタイプのアクシデントで安全性を改善できるんなら、ハローは僕らに必要だよ」

「いくらか疑いが残っているなら、確実にした方がいいと思うけど、僕は間違いなく賛成だ。この前のレースのドライバーズミーティングでハローについて説明を受けた。彼らはさまざまなタイプのアクシデントについて分析し、多くの異なる要素を分析していた。それは信頼できると思う。でも、何かを変えるんなら前進であることが重要だ。それが僕らの望みだよ」

「命を救えなかったり、大きなアクシデントでドライバーを救出できなかったりするのは良くないけど、とりあえず結果を待とう。僕の見解ではポジティブだと思うし、常に安全性を高めようとする努力は必要だよ」

ジョリオン・パーマー: 「僕はまだ反対だ。プレゼンテーションを受けたのは良かった。興味深かったよ。僕にとっては大きく変わるとは思わないんだ。フェリペ・マッサの事故では役に立たなかったことが明らかになっている。ジュール・ビアンキの事故でも、ジャスティン・ウィルソンの事故でも彼らを助けることはできなかった。ヘンリー・サーティースの場合は役に立っただろう」

「F1はオーバールでレースをしているわけじゃないから、起こらないインシデントもある。ブランズハッチは少しオーバルっぽいところがあるかな。超高速のコーナーと3mのランオフがあって、全てが跳ね返ってくるんだ。シルバーストーンのコプスなんかはランオフがものすごく広くて、デブリがコース上に飛び散るってことはない。だから、前にも言ったけど、オーバルレースをしているインディカーなら理解できるんだ」

「それがF1で命を救えたとは思えないし、けがを防げたかどうかも怪しいだろう。それ以外に視認性といったマイナス面が存在している。僕はまだ試したことがないけど、試した何人かのドライバーによると前方の視界は問題ないらしい。でも、オー・ルージュのように上下する場合を想像するとどうかな。そんな時に視界を遮るものがあるとしたら、もっと複雑にならないだろうか」

「ハローを導入することによってもともとほんの少しし可能性のない事故を防いで、安全性を高めることはできるかもしれない。でも、代わりに僕らは毎レース、視界の悪いクルマに乗ることになる。それをてんびんにかけるなら、僕はない方を選ぶよ」

「僕が話す人はみんな、いや、その大半は反対しているよ。でも、あまり口に出して言わない人もたくさんいると思うんだ。メディアの意向も強いと思う。結構割れるんじゃないかな。年配の人たちは賛成派が多く、若い人たちはあまり好まないかな」

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