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  • ハンガリーGP - 決勝

接戦を制したハミルトンが選手権首位に!

Jim
2016年7月24日
© Goria/Sutton
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予選に波乱を呼んだ前日の空模様とは打って変わり、快晴に恵まれたハンガロリンクで24日(日)、2016年FIA F1世界選手権第11戦ハンガリーGP決勝レースが開催され、メルセデスのルイス・ハミルトンがトップチェッカーを受けた。

大雨と複数のアクシデントによって4回の赤旗中断に見舞われた予選はウエットとインターミディエイトの両雨天用タイヤが登場した後、あっという間に乾く路面コンディションに応じてスーパーソフトタイヤが登場。最後に黄旗が掲示される波乱もありつつ、メルセデスのニコ・ロズベルグが1分19秒965のポールタイムをたたき出している。天候変化が激しいあまり、予選Q1ではタイムシート最上位のタイムから107%以内につけられなかったドライバーが11名もいたが、例外的な状況が考慮され、次のセッションに進んだ5名は以降のセッションタイムが認められた。

Q1敗退を喫した面々は107%ルールの適用を受け、フリー走行のタイムを踏まえてレース参戦が認められている。なお、この場合、土曜フリー走行のタイム順でスターティンググリッドが決まっていくが、予選結果と同じオーダーだったことから予選順位がそのままグリッドポジションになることが発表されていた。しかしながら、予選でクラッシュを喫してマシンにダメージを負ったザウバーのマーカス・エリクソンはサバイバルセルを交換したため、ピットレーンから隊列に加わっている。マノーのリオ・ハリアントが予定外のギアボックス交換により5グリッド降格処分を受けたが、最後尾グリッドだったことからポジションに変わりなく、21番手スタートだった。

道が狭く低速コーナーが多数あるためオーバーテイクが難しいと言われるハンガロリンクは全長4.381km。今年はターン4とターン11にセンサーが設置され、コースリミットを20cm超えてしまうとスポーティングコード違反に問われる。レースでは3回の違反で警告を示す黒白旗が振られ、4回目の違反を犯した時点でスチュワードの審議を受けることが決まった。タイムを稼ぐためにコースを出たと判断された場合はドライブスルーペナルティを科せられる可能性があることも通達されている。

70周で争われた決勝は気温27度、路面温度52度、湿度49%のドライコンディションでスタート。ピレリはミディアム、ソフト、スーパーソフトのドライタイヤを持ち込んでおり、今季のレギュレーションでは各ドライバーに週末を通して13セットのドライタイヤが与えられ、うち10セットを自由に選択できるシステムが採用されている。

シグナル消灯と共に好発進を決めたハミルトンが先頭に立とうとするも、レッドブル勢が接近したこともあり、ターン1はハミルトン、ロズベルグ、ダニエル・リカルドが並んでアプローチ。アウト側から仕掛けたリカルドが少し引いた後、ハミルトンがロズベルグからリードを奪ってオープニングラップをトップで完了。上位グループも含め、接近戦が繰り広げられたが、目立ったアクシデントは発生していない。

5周目に入る頃、マクラーレンのジェンソン・バトンをトラブルが襲う。ハイドロリックに問題が生じてしまい、思うように加速ができず、ピットを目指すかと思われたものの、チームからはコースにとどまるよう指示が出て、最後尾に後退しながらもバトンは走り続けた。3周後にピットインしたバトンはソフトタイヤに履き替えて隊列に加わったが、ピットとの無線連絡が規約に違反したとの疑いで審議対象となる。結果、バトンとマクラーレンのやり取りが許容外との裁定が下り、ドライブスルーペナルティを科せられている。バトンはすぐにペナルティを消化して再びレースに戻った。

先頭のハミルトンはファステストラップを連発して後続との差を広げようと猛プッシュ。ロズベルグも懸命にペースを上げるが、なかなか追いつけない状態が続く。一方で、1-2態勢のメルセデスと3番手と4番手に並んだレッドブル勢とのギャップは徐々に拡大していった。

上位勢で最初に動いたのはフェラーリ。セバスチャン・ベッテルが15周目に最初のタイヤ交換を実施してソフトタイヤに履き替えた。レッドブルはリカルドを先にピットに呼び入れてベッテル対策を講じている。ただ、ステイアウトしていたウィリアムズのバルテリ・ボッタスに引っ掛かり、フレッシュタイヤを履いてすぐにペースアップができなかった。それでも、翌周にタイヤを交換したフェルスタッペンの前はキープしている。

そのフェルスタッペンは第1スティントにソフトタイヤを選んだライコネンの後方でコースに戻り、メルセデス勢もハミルトン、ロズベルグの順番で最初のピットストップを完了している。ラップリーダーとして第2スティントに臨んだハミルトンだが、ソフトタイヤに苦しみ、思うようにペースが上がらない。一時は2秒以上に開いていたロズベルグとのギャップがコンマ数秒にまで縮まった。ただ、ロズベルグもペースに苦戦し始め、3番手のリカルドが1周あたり0.6秒以上速いラップタイムで近づいてくる。

レッドブルに逆転のチャンスが訪れたかと思われたものの、しばらく走るとメルセデスコンビのペースが戻り、リカルドとのギャップは2.5秒から3秒の間でレースが続いた。

予選でクラッシュを喫して後方スタートとなったウィリアムズのフェリペ・マッサはソフトからミディアムタイヤに履き替えて1ストップ戦略を採用。フォース・インディアがセルジオ・ペレスに同様のタイヤ戦略を取ったが、どちらも最後まで走り切ることができず、さらなるタイヤ交換を経ている。

フェラーリはライコネンの第1スティントを30周目まで引っ張り、スーパーソフトタイヤを履かせてコースへと送り出した。アロンソの後方7番手につけたライコネンはフレッシュタイヤの利点を生かしてすぐにオーバーテイクを成功させている。

34周目、周回遅れのマシンに遭遇し始めたタイミングでレッドブルがリカルドをピットに呼んで2回目のタイヤ交換を済ませた。位置関係が気になるメルセデス勢はその後、8周に渡ってステイアウトを続け、ハミルトンが先に2度目のピットストップを終えて次のラップでロズベルグが新しいソフトコンパウンドを装着。

ライコネンは51周目にピットインして第3スティントにもスーパーソフトを選択。1分23秒台のラップタイムで先行するフェルスタッペンに近づくと、4周後にはリアをとらえ、オーバーテイクのチャンスを待つも、ポジションを守ろうとしたフェルスタッペンとわずかに接触してしまい、フロントウイングを破損してしまう。それでも追いかけ続けたライコネンだったが、フェルスタッペンの巧みな防御に阻まれてオーバーテイクを成功させられなかった。

さらに、レース終盤にはトップのハミルトンと2番手のロズベルグ、3番手を争うリカルドとベッテルも、それぞれがコンマ数秒差の大バトルを繰り広げたが、追い抜きの難しいハンガロリンクで逆転を果たせず、ポジションが入れ替わることはなかった。

オープニングラップで先頭に躍り出たハミルトンがトップチェッカーを受け、ロズベルグが2位、リカルドが3位に入って表彰台に上っている。ハミルトンは今回の勝利によってドライバーズ選手権でロズベルグのポイントを上回り、首位に立った。

4位以下、入賞はベッテル、フェルスタッペン、ライコネン、アロンソ、トロ・ロッソのカルロス・サインツ、ボッタス、ヒュルケンベルグだ。

ハンガロリンクの激闘を終えたF1サーカスは大急ぎで荷物をまとめて5日後に開幕を控える次の開催地へと移動する。2016年シーズン前半戦のラストを飾る第12戦ドイツGPはホッケンハイムが舞台だ。初回セッションとなる金曜フリー走行1回目29日(金)日本時間17時にスタートすることになっている。

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